2017年秋、イタリアで開催されたミラノ国際モーターサイクルショーに参考出品された「KATANA 3.0 CONCEPT」が製品化されて、ついに日本デビューを飾った。
昔からのバイク好きなら胸が熱くなる、「KATANA(カタナ)」というビッグネームの復活劇とはいかなるものか? その歴史を振り返ると共に新型スズキ「KATANA」の魅力を探ってみたい。
KATANAの歴代モデルを振り返る
1980年にプロトタイプがデビューしたKATANA、ここから40年もの歴史が始まった。KATANA歴代のモデルを振り返りながら、なぜ今、KATANAが復活できたのか? その人気の秘密に迫りたい。
1980年のドイツ・ケルンモーターショーに初代KATANAがデビュー
「GSX1100S KATANA」はドイツ人デザイナーのハンス・ムート氏により、日本刀をイメージした前衛的なスタイルでデビューした。
今までのバイクにはない斬新なシルエットでいながら、「刀(KATANA)」という日本古来のネーミングで強烈なインパクトを与えたKATANAは、翌1981年に欧州で発売を開始した。
1982年に「GSX750S」が日本デビュー
欧州発売の翌年には、「GSX750S」が日本でデビューする。当初はスクリーンを持たなかったが、その後に追加されて、初代「GSX1100S KATANA」が持つ、シャープなスタイルに近づいた。
リトラクタブルヘッドライトを持つモデルも
1984年には、スイッチONでヘッドライトが露出する「リトラクタブルヘッドライト」を持つ、「GSX750S KATANA」が登場した。
250ccクラス、400ccクラスにもKATANAは存在した
ビッグバイクのイメージが強いKATANAシリーズだが、90年代には中型免許でも乗れる250、400モデルも存在した。
「GSX250S KATANA」は1991年に登場。水冷直4エンジンを搭載し、小ぶりながらGSX1100Sと共通のパーツを使うなど、こだわりのスタイリングはKATANAの名に恥じないなものだった。
翌1992年には「GSX 400S KATANA」もデビュー。こちらも水冷直4エンジンを搭載し、フロントブレーキはダブル、ホイールは星型と、より一層GSX1100S KATANAに近いディテールとなった。
2000年3月27日、KATANAの販売に終止符が打たれる
1994年に国内でもGSX1100Sが販売されるようになり、KATANAの存在は永遠と思われたが、2000年3月27日にGSX1100Sのファイナルエディションが1100台限定で発売され、このモデルをもって、KATANAの歴史の幕は一度閉じる。
KATANA 3.0 CONCEPTって何?
2000年でKATANAは18年にわたる販売を終えたが、ファンの思いが途切れることはなかった。GSX1100Sに手を加えてハイパフォーマンス仕様で乗るライダー、オリジナルを忠実に守るライダーなど、楽しみ方はそれぞれではあったが、KATANAへの情愛は深く、熱いものだった。
そんなKATANAファンの悲願、ビッグネームの復活を果たすきっかけとなったのが、2017年秋に登場した「KATANA 3.0 CONCEPT」であった。
イタリアで開催されたミラノ国際モーターサイクルショーに参考出品されたKATANA 3.0 CONCEPTは、モトチクリスモという雑誌社の企画により、デザイナーのロドルフォ・フラスコーリ氏がデザイン。エンジンズエンジニアリング社が製作を担当したバイクだ。
初代GSX1100S KATANAをモチーフにしたモダンなスタイリングは、マーケットから大反響を得た。そして、メーカーのスズキは、そのデザインに共感し、製品化に向けたプロジェクトを始動させた。
製品化に向け開発陣が取り組んだこと
そこからのスズキの動きは素早かった。2018年10月には、ドイツ・ケルンの「インターモト2018」で新型「KATANA」のワールドプレミアを果たし、世界中のバイクファンから喝采を浴びることになった
それから約半年、ついに日本で新型「KATANA」がデビューする。20年あまりのKATANA不在という状況に、終止符を打つのだ。
新型「KATANA」はKATANA 3.0 CONCEPTをデザインモチーフにしている。しかし、細かい部分は大きく異なる。
まずは、フロントデザイン。初代GSX1100Sのイメージをさらに色濃く反映したスタイルに変更、ヘッドライトはLEDにより初代GSX1100Sの角形に似たデザインとしている。
リアのコンビネーションランプ周りは、KATANA 3.0 CONCEPTのデザインコンセプトが反映されたもの。スズキ初となるターンシグナル付スイングアームマウントリアフェンダーを採用したのだ。
スズキ株式会社 二輪カンパニー 二輪設計部 車体設計グループの三池 翔太氏によると、予想を超える振動がリアのコンビネーションランプを襲うため、社内から「シート下にレイアウトした方がいいのではないか?」と開発中止を求める声があがったそうだ。
しかし、設計を何度も見直した結果、振動問題を乗り越えられたという。おかげでテール部分がスッキリとした、KATANA 3.0 CONCEPT由来のグッドデザイン構築に成功した。
極端に短いシートはKATANA 3.0 CONCEPTの特徴のひとつだ。新型「KATANA」は洗練された二人乗りのシートがデザインされた。
走行性能の高さも新型「KATANA」の魅力。エンジンはスーパースポーツエンジンの中ではロングストロークな2005-2008年モデルのGSX-R1000用をベースに、ストリートでの走りを重視してリファインされている。
総排気量は998ccで最高出力109kW(148PS)/10000rpm、最大トルク10.9kgf・m/9500rpmを発揮する。
ライディングポジションは欧州でトレンドとなっている幅広なアップハンドルにより、リラックスできるものになった。
しかし、着座位置を前進させてフロントタイヤへの荷重を増やしたおかげで、シャープなハンドリングも同時に実現している。
フル液晶ディスプレイの多機能インストルメントパネルは、イグニッションをONにすると、マルチファンクションディスプレイにSUZUKIの文字が表示され、画面をカタナで切るアニメーションの後にKATANAのロゴマークが浮かび上がる。
新型「KATANA」の発売は2019年5月30日から
新型「KATANA」は5月30日より日本で発売する。価格は税別140万円。
カラーは下写真「ミスティックシルバーメタリック」と
下写真「グラススパークルブラック」の2色展開だ。
取材・文/中馬幹弘
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