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【ドイツ】ポルシェの「タマゴ型“ミニバン”」!? 運転席は“真ん中”な「レンディエンスト」がスゴかった! “ファミリーカー”とは言い難い「3ドア仕様の斬新モデル」とは

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【ドイツ】ポルシェの「タマゴ型“ミニバン”」!? 運転席は“真ん中”な「レンディエンスト」がスゴかった! “ファミリーカー”とは言い難い「3ドア仕様の斬新モデル」とは

■非公開15台の中の1台

 各自動車メーカーにおいて、なんらかの理由で公開されないまま「お蔵入り」となった市販予定車やコンセプトカー、試作車は数多く存在すると思われます。 

【画像】超カッコイイ! ポルシェの「タマゴ型“ミニバン”」を画像で見る(22枚)

 しかし一挙15台ものコンセプトモデルを「初公開」するケースは、珍しいのではないでしょうか。

 それを行なったのは、ドイツの名門スポーツカーメーカーのポルシェです。デザインの裏舞台やチーフデザイナーのデザイン哲学などを、美麗な写真とともに紹介する「Porsche Unseen(ポルシェ・アンシーン)」という書籍を2020年に出版した同社は、その際、2005年から2019年に製作した15台のデザインスタディを公開して話題となりました。

 15台の内訳は、実に興味深いものばかり。ル・マン24時間レースで3連覇を果たしたレーシングカー「919ハイブリッド」の公道走行バージョン「919ストリート」や、1960年~1970年代に登場した名レーシングカー「906」「917」を現代的に解釈し直した「906リビングレジェンド」「917 リビングレジェンド」といったスポーツカーが並びます。

 その多くはクレイ(粘土)モデルなどのため、実際に走行することはできませんが、非公開とするにはあまりにも惜しいほどに、コンセプトやデザインが作り込まれています。

 その中に、どう見ても「ミニバン型」という異彩を放つモデルがありました。それが2018年に製作された「ポルシェ・ビジョン・レンディエンスト(Porsche Vision Renndienst)」です。

 スポーツカーメーカーとはいえ、現在のポルシェは4ドア(厳密には5ドア)の高級サルーン「パナメーラ」や、今や同社の屋台骨を支えるSUV「カイエン」「マカン」といった実用性が高いクルマも生産しています。しかし、ミニバンは未発売のままです。

 レンディエンストは、最大で6人が乗れる多人数乗りマルチパーパスビークル(MPV)として企画されました。

 フォルムはポルシェが販売する各モデルとは大きく異なりますが、ポルシェが考えたミニバンだけに、大径ホイールを覆うフェンダーは大きく張り出し、テールライトは横一文字で、どこかしらポルシェらしさが漂います。

 パワートレーンはエンジンではなくモーター。出力などの詳細は明らかになっていませんが、機器類は床下に集中配置しているとのことです。

 内装も過激です。ドライバーズシートはセンター配置、2列目は独立した2座とアナウンスされましたが、初公開時は車内の様子はわからず、追って公開された画像によって判明しています。

 1・2列目シートはシートベルトを内蔵した同型のバケットタイプで、3列目は横3人がけのベンチシートとなっていました。ダッシュボードを見ると、ドライバー正面にはポルシェ伝統の5連メーターが並び、その左右には2列目シートのパッセンジャー用の大型液晶モニターを備えています。

 ドライバーズシートは180度反転が可能のため、駐車時は2列目以降のパッセンジャーとコミュニケーションを図ることができます。

 なお“レンディエンスト”とはドイツ語で「Renn=レーシング」「dienst=サービス」を意味します。これは、かつてポルシェがフォルクスワーゲン「タイプ2(いわゆるワーゲンバス)」を用いたレースサポートカーをイメージソースのひとつとしたため。ボディカラーが赤いのも、その影響に違いありません。

※ ※ ※

 レンディエンストが市販される可能性は限りなく低いと言われていますが、ポルシェブランドの高級ミニバンが発売される日を期待して待ちたいと思います。

文:くるまのニュース 遠藤イヅル
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みんなのコメント

1件
  • ネイトン
    これはお蔵入りになって当然だろう。

    横、斜め後方視界が0の車なんて危険すぎる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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