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RAV4の兄貴分はトルクフルで乗り心地も米国流!? 新型ハイランダーに電撃試乗!!

掲載 更新 3
RAV4の兄貴分はトルクフルで乗り心地も米国流!? 新型ハイランダーに電撃試乗!!

 RAV4&ハリアーの兄貴分、トヨタの日本未発売SUVは超アメリカン!!

 先日、トヨタが主催したハリアー&RAV4 PHVの試乗会場に、RAV4によく似たフロントフェイスの、しかしRAV4よりもひと回く、日本では見慣れない大きなSUVが、一台並んでいた。

公開試乗で徹底解剖!!! 4代目の新型ハリアーはこんなにスタイリッシュ&スポーティ!!!

 よく見るとそれは、北米向けのSUV「ハイランダー」であった。しかも、日本市場では売っていないハズのモデルながら、日本のナンバーがきちんと付いているのだった。

 さっそくアメリカ生まれのビッグSUVを、日本の道で試してみると……。

文:吉川賢一、写真:奥隅圭之、TOYOTA

【画像ギャラリー】日本未発売の新型ハイランダーをみる

北米向けSUV「ハイラインダー」はどういったSUVか?

2019年にモデルチェンジしたハイランダー。4950×1930×1730mm

 現行のハイランダーは4代目となるモデルで、2019年11月に登場した、RAV4よりもひと回り大きな3列シート車だ。

 メイン市場の北米では、ガソリンモデルのベーシックグレードが34,600ドル(約371万円)、ハイブリッド車は38,200ドル(約409万円)で販売されている。

 RAV4のボディサイズが、全長4600×全幅1855×全高1685mm、ハリアーは同4740×1855×1660mmなのに対し、ハイランダーは、4950×1930×1730mmと、見事なボディサイズをしている。

 ここ日本で乗るには明らかにデカい。大きさによって迫力が増しているため、デザインの力強さ、逞しさはすさまじく、ハイランダーの凄みとなっている。特に横幅方向に広がったことで、マッチョな印象すら、漂う。

V6エンジンのトルクフルな走り、北米チューニングの足回りは、アメリカの空気を感じる

車内は本革を多用し、明るめのデザインとなっている

 インテリアも北米向けらしく、本革を多用した明るいデザインだ。左ハンドルの運転席に座ると、RAV4とはまた違った豪華な雰囲気が漂ってくる。

 視界の高さや、大きめサイズの運転席シート、運転席からドアまでの横方向の余裕代、そして内装の匂い。まるでアメリカに来たような気持ちになったのは気のせいかもしれないが、それでも確実に、おおらかな印象が漂っていた。

ハイランダーに搭載されている3.5L・V6エンジン

 3.5LのV6エンジンは、走り始めると、ドロドロとした低回転のサウンドを轟かせる。昨今のトヨタのハイブリッド車で身体が慣らされた身としては、こうしたV6エンジンの振動や排気音が、少し懐かしくも感じる。

 少し踏み込めば、6気筒エンジンの存在を感じられる豪快なサウンドと溢れるエンジントルクで、後半に伸びるような加速をする。

 どちらかといえば初期のレスポンスが良いエンジンではなく、モーターボートやジェットスキーをトーイングするシーンで役立つような、出足の力強さを重視した特性にしているようだ。

柔らかい足回りで上下のフワつきを感じるが、まっすぐな道を延々と走り続けるにはいいセッティングである

 乗り心地は、ハリアーやRAV4に比べて、柔らかい足回りだ。段差やマンホールといった路面突起を踏んでも、何事もなかったかのようにやり過ごせる半面、うねりのある道を走ると、上下のフワつきを感じる。

 しかし、平らでまっすぐな道を延々と走り続ける、というシーンが多い北米では、このような足回りのセッティングが活きてくるだろう。

 重たい車体のボディモーションを抑えようと足回りを固めても、車体のいたるところから、ブルブル、ビリビリとした嫌な振動が現れかねない。

 エンジン特性にしても、足周りのセッティングにしても、こうした味付けもあるのだ、と思わせてくれた。狭くて信号の多い日本では、ボディサイズも含めて、ストレスがたまるかもしれない。

 ただ、アメリカのハイウェイを流すシーンを考えたら、これこそが正解なのだと思う。

見事な味付けの違いを実現したGA-Kプラットフォームの凄さ

 ハイランダーも、ハリアー、RAV4と共通のGA-Kプラットフォームを採用している。

6月デビューした新型ハリアー

 日本人の繊細な感覚に合わせたハリアーは、細かな隙間や素材の手触りまでこだわって作られており、オンでもオフでも走行できるオールラウンダーな「RAV4」は、いまや世界中で大ヒットしている(日本でこれほどヒットするとは考えていなかったようだが)。

世界的大ヒットしているRAV4

 ハイランダーは、北米市場での用途に特化し、大人数でハイウェイをつかって長距離移動をするようなシーンに合わせた。

 このように、セッティング次第でクルマの個性をいかようにも変えられるのは、このGA-Kプラットフォームのポテンシャルが高いからこそ、できることだ。

 さらに、この3台の開発責任が、チーフエンジニアの佐伯氏一人、ということにも、3台の味付けをこれほど明確に分けられた事情がある。

 複数台をひとりが見ることで、3台の味付けの違いを確認でき、一台にあれもこれもと詰め込まず、マーケットごとに合わせたクルマを用意することができたのだ。

ハリアー、RAV4と共通のGA-Kプラットフォームを採用している。また複数台を同時に開発出来るのはトヨタの強さのひとつ

 ハイランダーは、複数台のラインアップを同時に開発できる、トヨタの開発力の強さを感じさせられた一台であった。

 関係者によると、このハイランダーを日本市場に出すつもりはないというが、トヨタが築いた最強のSUVラインナップの牙城に、他メーカーがどのように食いつくのか。

 特に、デビューが間近に迫る日産の新型ローグ(次期型エクストレイル)がどこまで迫れるのか。SUV業界は、熱い戦いが続いている。

【画像ギャラリー】日本未発売の新型ハイランダーをみる

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みんなのコメント

3件
  • かつてのトヨタ・クルーガーの系譜と思えば、随分と立派に、カッコよくなったもんですなあ!
  • 日本で作ってないし左ハンしかないんじゃなかったっけ?
    日本導入はかなり厳しいのにどうして記事連発してんの?貧乏な日本人にも立派なsuv見せてあげよっか?っていう北米トヨタの温情かな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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