この記事をまとめると
■2024年12月1日(日)に「Honda eMS Motorsports 2024」が開催された
これがホントにゲームかよ! 歌舞伎町で行われたeモータースポーツの世界大会に潜入したら衝撃の盛り上がりだった
■23万5470名が参加したオンライン予選を勝ち抜いた選手が集結した
■とくに「Challenger部門」のレース展開はさながら世界大会のようだった
海外参加者も参戦した「Honda eMS Motorsports 2024」
近年、「eスポーツ」が世界中で注目を集めており、さまざまなカテゴリーの世界大会が開催されている。eスポーツのトッププレイヤーともなると、大会賞金だけでなくスポンサー料なども含めて年間数億円を稼ぎ出すこともできるため、立派にプロスポーツとしても認知されている。
これはモータースポーツの世界でも同様で、F1やWRCでもeスポーツ専門のカテゴリーが新たに創設されるなどの盛り上がりを見せている。
レースゲームの代表格として世界的にも有名な日本発のリアルドライビングシュミレーターを謳う「グランツーリスモ」でも、世界中のモータースポーツを統括している団体の「国際自動車連盟(FIA)」と協力し、新たな選手権「グランツーリスモ ワールドシリーズ」を2018年に創設。国を代表する猛者たちを一同に介して世界一のプレイヤーを決める世界大会を開催している。
このように、徐々にeモータースポーツの機運が高まっているなかで今回、自動車メーカーのホンダは、グランツーリスモのプレイヤーを対象にした「Honda eMS Motorsports 2024」を開催した。「Honda eMS Motorsports」は、ホンダとして、モータースポーツ活動の裾野を広げるためにはeスポーツを使ってより多くの人にモータースポーツへの興味を持ってもらうことが必要という考えのもと、「Honda eMS Motorsports」プロジェクトリーダーの岡 義友氏が立案したeスポーツ大会だ。
2023年にも実施された同大会だが、今年度から一部ルールが変更され、これまでは日本在住の参加者しか受け付けていなかった「Challenger部門」に海外からも参加できるようになったのが「Honda eMS Motorsports 2024」での変更点だ。
「Honda eMS Motorsports 2024」ではまず、8月2日(金)~9月1日(日)までに指定されたマシン・指定されたコースで予選となるオンラインタイムアタックイベントを行い、17歳以下のプレイヤーが参加できる「U17部門」と年齢制限のない「Challenger部門」でそれぞれ上位10名を選出。参加資格の変更により、予選には世界70カ国、のべ23万5470人のプレイヤーが参加しており、例年とは比べ物にならないほどの熾烈な出場枠の争奪戦が行われた。
そして来たる12月1日(日)、ホンダウェルカムプラザ青山に各部門の上位10名が集結。特設ステージにて、世界一の座をかけた熱き戦いが繰り広げられた。
会場には、予選の指定車両にもなっていたF1マシン「RA272」が展示され、ヴァーチャルとリアルの融合を表現。レース参加者と会場を訪れたeモータースポーツファンの気分はいやがおうにも高まったことだろう。
さらに、ホンダがドライバー育成に使用していたフォーミュラマシンのボディにeモータースポーツの筐体を組み込んだ特設ドライビングシミュレーターも展示された。このドライビングシミュレーターは、実際に来場者が乗り込むことができ、eモータースポーツを体験することもできた。
さらに、スーパー耐久シリーズで実際に使用されたホンダ・シビックタイプR CNF-Rも展示。「Honda eMS Motorsports」のオフィシャルアンバサダーとして211万人のフォロワーを持つVチューバーである戌神ころねさんの等身大パネルがその横に並べられており、ファンにとっては絶好のフォトスポットとなっていた。
そして、午前10時40分に「U17部門」の決勝レースが行われた。決勝レースは第1戦・第2戦の2部制。2戦ともポイントが割り振られており、その合計ポイントで優勝者を決める。なお、決勝第2レースのポイントは決勝第1レースの2倍のポイントが割り振られており、第2戦の順位次第で大きくランキングが動くシステムになっている。
全2戦を戦い、獲得したポイントランキングの結果、決勝レース第2戦でトップを飾った石野弘貴選手がU17部門で優勝に輝いた。昨年の覇者である林 龍之介選手は惜しくも総合2位、総合3位は金子壮太選手だった。
優勝した石野弘貴選手は、なんと14歳! 「第2戦の予選でトップを獲得したことで、気持ちに余裕が出てきたので第2戦はいままで練習してきた通りのペース配分を維持しながらレースを戦えたのでよかったです」と決勝レースを振り返った。また、今後の活動については、「プロレーサーになれるようにeモータースポーツ大会にも出場しながら、カートの大会にも出続けていきたいです」と語っていた。
スリリングなバトルが終始繰り広げられた「Challenger部門」
休憩を挟んだ後、いよいよ世界のプレイヤーが参戦した「Challenger部門」がスタートした。こちらは決勝レース第1戦・第2戦・第3戦の3部制。この部門には、本家グランツーリスモの世界大会「グランツーリスモ ワールドシリーズ」でも活躍する上位ランカーの顔がちらほらと見受けられた。
例えば2018年の「グランツーリスモ ワールドシリーズ」でネイションズカップのチャンピオンを獲得し、その後の2024年のSUPER GTのGT300クラスに参戦しているブラジルのイゴール・フラガ選手、2021年のネイションズカップでチャンピオンを獲得したホンダ大好きイタリア人のヴァレリオ・ガロ選手、2023年のマニファクチャラーズカップで優勝した日本人の國分諒太選手など、レベルの高さを感じさせる選手ラインアップだった。
そんな「Challenger部門」、まず決勝レース第1戦は、序盤に衝突などアクシデントがあった上に、2位の鈴木聖弥選手との首位争いを制したブラジルのイゴール・フラガ選手が優勝。続く第2戦では日本人の佐々木拓眞選手が優勝。決勝レース第3戦は、フランスのキリアン・ドルーモ選手が優勝。佐々木拓眞選手は4位となり、フラガ選手は6位、國分選手は7位と下位に沈んだ。
この結果、全3戦の合計ポイントランキングで1位を獲得したのは、第2戦を制した佐々木拓眞選手、2位は鈴木聖弥選手、3位はヴァレリオ・ガロ選手となった。
優勝した佐々木拓眞選手は、2023年の大会で惜しくも2位だったことに触れながら「今年はあまり勝てないレースが続いたなか今回のレースで勝てたこと、そして去年の雪辱を晴らすことができて非常にうれしいです」と優勝の喜びを語った。
また、第3戦のレース展開に関しても触れ、「タイヤの消耗が激しいソフトタイヤを使って上位を狙ったのですが、ペースが早くて追い抜けなかった。その一方で、ハードタイヤに交換した後も順位をなんとかキープして総合優勝できたということは、今後の世界大会を戦う上でも自信にも繋がりました。」と笑顔ながらに語った。
モータースポーツの裾野を広げるために活動を始めた「Honda eMS Motorsports」。こうした企業としてのeモータースポーツ活動は、日本だとトヨタ・マツダ・日産が、そして海外ではメルセデスAMGやポルシェなど名だたるメーカーが取り組んでいる。
2022年には日本国内のeスポーツの経済規模は100億円を超えたといわれており、その経済効果は「ヴァーチャルだから」という文言が通用しないほどいまなお成長を続けている。「Honda eMS Motorsports」の活動を通じて、「HRC」の理念のひとつでもある「持続可能なモータースポーツの実現」を感じた、そんな意義のある1日となっていたように思う。「Honda eMS Motorsports」の未来にも注目していきたい。
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