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【試乗】操る喜び満点! 新型トヨタ・マークX GRMNをドリキン土屋圭市がサーキットで試乗

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【試乗】操る喜び満点! 新型トヨタ・マークX GRMNをドリキン土屋圭市がサーキットで試乗

 従来型よりもエンジンの伸びを活かすギヤ設定に変更

 2015年に限定100台が発売、あっという間に売り切れたマークXのスペシャルモデル「GRMN」の第2弾が登場した。もちろん、従来モデルに対していくつかのアップデートが行なわれている。

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 スポーツセダンと言うからにはサーキットは避けて通れないだろう。と言うことで、先月お届けしたスープラ(プロトタイプ)と同じ千葉県の袖ヶ浦フォレストレースウェイで試乗を行なった。じつは従来モデルもここで乗っているので相対比較もしてみたいと思う。

 3.5リッターV6エンジンに、ノーマルには設定のない6速MTを組み合わせるのは従来モデルから変更ないが、ファイナルのハイギヤード化(4.083→3.615)を実施。エンジンは3.5リッターV6の2GR-FSEは321馬力/380N・m→318馬力/380N・mと若干下がっているものの、これはファイナル変更に合わせて出力制御特性の変更によるもの。体感上は変更なしと言っていいだろう。

 6速MTはニュートラル位置が若干右寄りのシフト位置と若干ルーズなシフトフィールは気になるが、自分で操作できる楽しみが残されているのはMTの特権。こればかりはどんなに2ペダルが進化してもかなわない部分だ。

 従来モデルはセダンにしてはギヤの振り方がビジーでサーキットによってはシフト操作が忙しかったが、新型はエンジンのトルクバンドと伸びの良さをより活かす設定になっている。

 そして、声を大にして評価したいのはレバー式のパーキングブレーキだ。最近は電動式が主流だが、駐車時だけでなく曲がるキッカケ作りにもなるのでスポーツモデルにはマストアイテムだと思う。

 操る楽しさは新型スープラのプロトよりも上!

 ハンドリングは「80スープラが正常進化したらこんな感じかな?」と言った印象は従来モデルと大きく変わらないが、従来モデル+252箇所のスポット溶接打点の追加とスイングバルブ付ショックアブソーバーの採用も相まって、足の動きがよりシットリしたのと質感がプラスされている。

 決して軽いクルマではないし重量配分もよくないので限界自体はそれほど高くはないものの、とにかく「扱いやすく乗りやすい!!」の一言に尽きる。とくにコントロール性の高さはピカイチで、1~10までインフォメーションも途切れない。動き自体は非常に穏やかだがドライバーの操作に忠実に反応してくれるのでドリフトもグリップも自由自在である。

 欲を言うと、サーキットではちょっと足がストロークしすぎかな……と思う部分もあるが、4ドアのセダンであることを考えれば十分納得のセットだ。ちなみに新型は従来モデルでは標準装備だったカーボンルーフがオプション設定となったが、上屋の軽量化(10kg)は数値以上の効果なので、選択するべき。

 結論、トヨタFRの完成形と言ってもいい仕上がり。もちろん、新型スープラとはコーナリングスピードや限界などは適わないが、操る歓びやコントロールする楽しさ……と言った数値に現れない官能性はむしろ勝っていると思う。じつはマークX GRMNに乗って成瀬さんの“味”を感じたが、彼の意志をシッカリと受け継いだテストドライバーが育っていることがオレは何よりも嬉しい。

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