ボクらのヤングタイマー列伝：第13回『プジョー309 前編』突如”09″の末尾でデビューしたプジョー随一の異端児の秘密とは!?

遠藤イヅルが自身のイラストともに1980年代以降の趣味車、いわゆる"ヤングタイマー"なクルマを振り返るという、かつて小社WEBサイトでひっそり!? 連載していた伝説の連載、その進化版がこの『ボクらのヤングタイマー列伝』です。

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そして、タルボというかクライスラー・ヨーロッパの開発の中枢はイギリスにありました。かつてのルーツ・グループ、いすゞが生産していたヒルマンの会社ですね。クライスラー・ヨーロッパは主にイギリスのルーツ、フランスのシムカ、そしてスペインのバレイロスの３社から成っていましたが(マトラは提携先)、この３社のうち０から乗用車を開発できたのはルーツだけだったからです。シムカはフィアットの衛星会社で、フィアット車に独自のボディを載せて生産する会社でしたからね。あとは買収したフランス・フォードの車でした。バレイロスは産業用ディーゼルエンジンが本業で、完全に生産のみ。でも新生タルボのエンブレムはバレイロスのエンブレムをアレンジしたものでした。

309は生産もイギリスのライトンにあった旧ルーツの工場で行われていました。だから、309はプジョー・ブランドですけどイギリス車なんです。そして今の308のルーツなんです。