現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > スズキ ランディがトヨタ ノアベースでフルモデルチェンジ! なぜセレナから切り替えた?

ここから本文です

スズキ ランディがトヨタ ノアベースでフルモデルチェンジ! なぜセレナから切り替えた?

掲載 13
スズキ ランディがトヨタ ノアベースでフルモデルチェンジ! なぜセレナから切り替えた?

■ノア標準系Gグレードがベース

スズキは7月28日、3列シートミニバンのランディにフルモデルチェンジを実施、8月8日から発売すると発表した。驚いたのは供給元の変更で、これまでは日産のセレナをベースにしていたが、今回からトヨタのノアになった。

レクサスESが一部改良で予防安全技術と先進装備を進化。特別仕様車「Graceful Escort」を新設定

ノアのガソリン車/ハイブリッド車の標準系Gグレード(3つあるグレードのうちの真ん中)がベースで、ガソリン車は8人乗り、ハイブリッド車は7人乗りだけの設定となる。

フロントのフードモールディング、リヤガーニッシュ、ステアリングのセンター部分、16インチアルミホイールのセンターキャップをスズキのSマークに変更。バックドアの運転席側下部にLANDYの車名エンブレムを追加している。そのほか、ディスプレイオーディオをオーディオレスに変更、Tコネクトの専用通信機やシャークフィンアンテナも非装着となっている。

ボディカラーはベース車がラインアップする7色のうち、レッドマイカメタリックとグリッターブラックガラスフレークを除く5色を設定。内装色はベース車がブラックとフロマージュの2種類から選べるが、ランディはブラックのみの設定となる。価格は310万6400~369万7100円。ベース車と比べると13万700~15万9500円高い設定となっている。

先代ランディの販売台数は2021年度(2021年4月~2022年3月)で751台だったが、新型は年間1200台の販売を目標としている。スズキはランディ投入の狙いについて「ライフステージの変化に伴い、ミニバンを要望するお客様のニーズに応えられるスズキ車としてラインアップしています」と説明している。

■なぜ供給元が日産からトヨタに変わったのか?

さて、ベース車が日産からトヨタに変更された理由についてだが、スズキに限らずどの会社でも、OEM車については相手との契約関係のこともあり、詳細を公表しないのが通例である。そこで、考えられる理由を予測してみた。

これまでランディは2007年の発売以降、セレナのOEM供給を受けて細部を変更して販売してきた。スズキが2005年まで自社生産していたエブリイ ランディの名称を活用して、同じ3列シートミニバンということでランディと命名した経緯がある。

先代ランディ(現行セレナがベース)は、3ナンバーサイズのハイウェイスター系の供給は受けずに5ナンバーサイズの標準系のみを用意。ガソリンエンジンで発電してモーターで駆動するシリーズ式ハイブリッドのe-POWER車の設定はなく、マイルドハイブリッド車(FF/4WD)と純ガソリン車(FF)をラインアップしていた。先代ランディの価格帯(255万5300~344万7400円)は、セレナの257万6200~419万2100円と比べるとリーズナブルな設定となっている。

近年、自動車メーカー各社がクルマの電動化戦略を進めているが、日産は軽EVのサクラを発売するなど特に積極的だ。7月20日にフルモデルチェンジを実施したエクストレイルは、国内ではe-POWER専用車として展開。こうした流れから推測すると、2023年1月にデビューが噂されているセレナの次期モデルは、e-POWER専用車となることが濃厚。つまり価格アップは避けられない。

通常、OEM車の改良などの概要は、適切なタイミングで供給元から供給先に伝えられる。それをもとに変更点などを検討して供給元に要望を出したりする。一般的にわずかな変更点であっても、生産開始から1年ほどのリードタイムがなければ対応が難しいといわれている。

従って、セレナの次期モデルの概要については、スズキ側にも伝えられていたはずである。e-POWER専用車として価格アップが予測されたので、スズキとしては比較的入手しやすい価格を求めて、近年提携を強化しているトヨタとの関係のなかで供給が決まったのではないだろうか。

また、なぜ新しいランディの発表がこの時期だったのか。じつは、セレナはこの夏に規制対応を実施する模様。この規制対応のタイミングに合わせて、セレナベースのランディからノアベースのランディに切り替えたのだと推察される。

いずれにせよスズキにとってみれば、ランディは3列シートミニバンとして大切な商品。OEM車であっても力が入っている。

〈文=ドライバーWeb編集部〉

こんな記事も読まれています

STANLEY牧野任祐、SF初優勝で迎えるGT鈴鹿戦と改めて振り返る苦労「肩の荷がちょっと降りた」
STANLEY牧野任祐、SF初優勝で迎えるGT鈴鹿戦と改めて振り返る苦労「肩の荷がちょっと降りた」
AUTOSPORT web
選手権首位のヌービルが最速。WRCイタリアのシェイクダウンはヒョンデ1-2にオジエが続く
選手権首位のヌービルが最速。WRCイタリアのシェイクダウンはヒョンデ1-2にオジエが続く
AUTOSPORT web
序盤戦ラスト、スーパーGT第3戦鈴鹿のGT500ウイナー&PPを編集担当スタッフがガチ予想
序盤戦ラスト、スーパーGT第3戦鈴鹿のGT500ウイナー&PPを編集担当スタッフがガチ予想
AUTOSPORT web
横っ腹にロゴが入ってるとちょい嬉しかった……なぜ[ツイン]は大人気だったのか?
横っ腹にロゴが入ってるとちょい嬉しかった……なぜ[ツイン]は大人気だったのか?
ベストカーWeb
映画『バグダッド・カフェ』の「聖地」は現在復旧中! ルート66ファンならぜひとも観るべき名作です【ルート66旅_54】
映画『バグダッド・カフェ』の「聖地」は現在復旧中! ルート66ファンならぜひとも観るべき名作です【ルート66旅_54】
Auto Messe Web
王者ノルベルト・キスが圧巻のパーフェクト発進。両日ポールから4戦4勝の完全制覇/ETRC開幕戦
王者ノルベルト・キスが圧巻のパーフェクト発進。両日ポールから4戦4勝の完全制覇/ETRC開幕戦
AUTOSPORT web
スーパーGTスポーティングレギュレーションに小変更。GT300のサクセスウエイト上限値が50kgに
スーパーGTスポーティングレギュレーションに小変更。GT300のサクセスウエイト上限値が50kgに
AUTOSPORT web
四輪駆動の極上クーペ誕生! 最新 BMW M4 CSへ試乗 直6はCSLと同じ550ps 充足感が半端ない
四輪駆動の極上クーペ誕生! 最新 BMW M4 CSへ試乗 直6はCSLと同じ550ps 充足感が半端ない
AUTOCAR JAPAN
「ホンダ/無限」が「OAM2024」人気ブースコンテスト特別賞受賞!「Honda DNA」がしっかり来場者に伝わっていました
「ホンダ/無限」が「OAM2024」人気ブースコンテスト特別賞受賞!「Honda DNA」がしっかり来場者に伝わっていました
Auto Messe Web
バニャイヤ、課題のスプリントで今季初勝利。2位にマルク・マルケス|MotoGPイタリアGP
バニャイヤ、課題のスプリントで今季初勝利。2位にマルク・マルケス|MotoGPイタリアGP
motorsport.com 日本版
日産が「下請法違反勧告後も不適切な取引継続」報道に対する外部調査結果を公表
日産が「下請法違反勧告後も不適切な取引継続」報道に対する外部調査結果を公表
レスポンス
ミキティ、スマホでポチ買いした1400万超の「超高級車」を採点! 気になる点数は? 搭載される「斬新ド派手ドア」の開閉に「天才!」「未来的」の声も
ミキティ、スマホでポチ買いした1400万超の「超高級車」を採点! 気になる点数は? 搭載される「斬新ド派手ドア」の開閉に「天才!」「未来的」の声も
くるまのニュース
VWベストセラー商用車 新型「T7」トランスポーターは約620万円から ディーゼル、PHEV、EVを導入
VWベストセラー商用車 新型「T7」トランスポーターは約620万円から ディーゼル、PHEV、EVを導入
AUTOCAR JAPAN
ベントレーがワンちゃんの祭典をサポート!?「グッドウッド」ならぬ「グッドウッフ」で「ベンテイガ肉球フォトブース」とは?
ベントレーがワンちゃんの祭典をサポート!?「グッドウッド」ならぬ「グッドウッフ」で「ベンテイガ肉球フォトブース」とは?
Auto Messe Web
ピレリ、フェラーリと実施のF1タイヤテストに満足。冬場にできなった雨用タイヤの開発プログラムが前進
ピレリ、フェラーリと実施のF1タイヤテストに満足。冬場にできなった雨用タイヤの開発プログラムが前進
AUTOSPORT web
Moto2イタリア予選|ジョー・ロバーツが今季初ポール獲得。前戦ウイナーの小椋藍は12番手
Moto2イタリア予選|ジョー・ロバーツが今季初ポール獲得。前戦ウイナーの小椋藍は12番手
motorsport.com 日本版
【青山にレーシングカー出現】 アストン マーティン・ヴァンテージGT3 GTを戦う現役マシン
【青山にレーシングカー出現】 アストン マーティン・ヴァンテージGT3 GTを戦う現役マシン
AUTOCAR JAPAN
ドリアーヌ・パンが骨折、ル・マン24時間を欠場へ。アイアン・デイムスはラヘル・フレイを起用
ドリアーヌ・パンが骨折、ル・マン24時間を欠場へ。アイアン・デイムスはラヘル・フレイを起用
AUTOSPORT web

みんなのコメント

13件
  • 資本関係考えれば至極当然
  • なるほど、推測ではありますがよく分かり、ためなりました。しかし、軽商用車などもそうですが、急にベース車が変わると、しばらく違和感がありますね…。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

310.6332.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

20.0383.9万円

中古車を検索
ランディの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

310.6332.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

20.0383.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村