4ドアスポーツカーの頂点
text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
【画像】AMGのグランドツアラー【GTシリーズを写真で見る】 全140枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
新型メルセデスAMG GT 73e 4マチック+ EQパワー+ 4ドアクーペは、「800ps以上」の出力を持ち、4ドアスポーツカーの頂点に立つことを目指して、今年ショールームに登場する。
このハイパフォーマンスセダンは、メルセデスAMGの新型プラグイン・ハイブリッド車シリーズの最初のモデルとなり、社内で「P3」と呼ばれるプラグイン・ハイブリッドシステムを搭載する。ポルシェ・パナメーラ・ターボS Eハイブリッドと競合し、価格も現行のGT 63より高価な15万ポンド(2263万円)以上になると思われる。
GT 73eは、AMGの新たな電動化時代の幕開けを意味するだけでなく、AMGのデビューモデルである奇抜なスーパーサルーン「300CEハンマー」の精神的な後継モデルとしての役割も果たすことになる。
新しいプラグイン・ハイブリッドシステム「P3」は、リアアクスルに搭載された電気モーターにより、GT 63のツインターボを小改良した4.0L V8エンジンと完全可変4輪駆動システムの性能を「大幅」に向上させているという。
同システムは、GT 73eに加えて、最新のSクラスと次期SLの73モデルにも採用される予定だ。大排気量のV8エンジンではなく、2.0L 4気筒ターボエンジンと組み合わせて使用されることになっている。
AMG専用のプラグイン・ハイブリッド
P3は当初、メルセデスAMGのモデル専用となる。親会社であるメルセデス・ベンツの既存のPHEVはすべて、電気モーターをトランスミッションのハウジング内に配置した「P2」システムを採用している。
P3では、P2よりも電気モーターを大型化することができ、EVモードでは後輪を直接駆動し、ハイブリッドモードではトルクベクタリングを強化する。さらに、電気モーターのトルクがトランスミッションの制限を受けないことを意味していいる。
また、フロントとリアの重量配分が改善され、トランスミッションによる機械的損失がないため、エネルギー回収の効率が大幅に向上する。ブレーキングやトレーリング・スロットルの際に得られる運動エネルギーは、そのままバッテリーに蓄積される。
AMGの関係者がAUTOCARに明かしたところによると、GT 73eの電気モーターは最高出力204ps、37kg-mのトルクを発揮するとのこと。また、メルセデス・ベンツの電気自動車EQCおよびEQVに搭載されているZF社製の非同期式電気モーター「M0」と主要部品を共有しているという。
このモーターは、GT 73e で648psと91.6kg-mのトルクを持つガソリンエンジンと組み合わされ、公道向けの4ドアAMGモデルとしては「これまでに到達したことのないレベルのパワーとトルク」を実現するとされている。
ライバルを圧倒するパワー
新型GT 73eは、「少なくとも816psに匹敵する」パワーを持つとされ、V8ハイブリッドで合計出力680psのパナメーラを130ps以上も上回ることになる。
また、最大トルクも102kg-mに達すると思われる。電気モーターからのトルクは、トランスミッションや4輪駆動システムによる制限を受けることなく、直接後輪に供給される。
電力は、トランクの床下にある水冷式リチウムイオンバッテリーから供給される。その容量や化学的なプロセスについては、発表予定日まで半年を切った現在も明らかにされていないが、関係者の間では、新たに発表された第5世代Cクラスのプラグイン・ハイブリッド仕様と同じセルを使用するのではないかと言われている。
GT 73eは、電気モーターとバッテリーの採用により車両重量が大幅に増加するが、0-100km/h加速ではGT 63の3.2秒を上回る3.0秒以下を実現する。
また、電気のみでの走行も可能だ。正確な数値はまだ公表されていないが、最近のメルセデスのプラグイン・ハイブリッドモデルでは、25.4kWhから31.2kWhのバッテリーで最大100kmの航続距離を実現しており、DC充電にも対応している。
初代メルセデスAMG 300SEハンマー
メルセデス・ベンツAMG 300CEハンマーは、1987年のジュネーブ・モーターショーでデビューした。300CEをベースに、直列6気筒から、560SELに搭載されていた5.6L V8エンジン「M117」に換装したモデルである。初代モデルは、最高出力360ps、51.9kg-mを発揮した。
しかし、メルセデス・ベンツがM117を6.0Lにアップサイジングし、出力を390psに向上させる第2の出力オプションを提供し始めるまで、この伝説は完成しなかった。このエンジンの改良を担当したのは、AMGの創設者の1人であるエアハルト・メルヒャー(社名の「M」の由来となった人物)だった。標準の2バルブから4バルブに変更されたシリンダーヘッド、カムシャフトの見直し、ピストンの軽量化などが行われた。
300CEハンマーは、パワーよりも、当時のパフォーマンスカーとしては驚異的な57.5kg-mのトルクで知られており、0-100km/h加速4.8秒、最高速度305km/hを実現していた。
エンジンのパワーアップだけではない。4速AT、LSD、大型ブレーキ、サスペンションシステムの見直し、17インチホイールとフロント235/45、リア265/40のタイヤ装着、ダックテール型リアウイングによるダウンフォースの強化など、ドライブトレインとシャシーにも大幅な改良が施された。
また、レカロ社製のフロントシートやスポーツ・ステアリングホイールなど、インテリアにも細かな改良が行われている。最上位モデルには、12台しか製造されなかったといわれる「Breitcoupe(ワイドボディ)」も用意されていた。
左ハンドルの300CEハンマーBreitcoupeの発売当時の価格は約12万ポンド(1810万円)で、現在の価格に換算すると約30万ポンド(4526万円)に相当する。
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