■20年前とは思えない!? トヨタの「HVスーパーカー」
トヨタは、2004年に開催された「ジュネーブモーターショー2014」にて、「アレッサンドロ・ボルタ」というコンセプトカーを出展しました。
このクルマについて、現在でも様々な反響が出ています。
【画像】超カッコいい!? これが幻のトヨタ「“爆速”スーパーカー」の全貌です
トヨタ「アレッサンドロ・ボルタ」はイタルデザインの共同開発で誕生した、ハイブリッドのミッドシップスポーツカーです。
その名称は電池を発明したイタリア人物理学者の名前にちなみます。電圧の単位「ボルト」も彼の名前に由来しています。イタリアの偉人のひとりに挙げられており、かつてイタリアの紙幣にも採用されていました。
さて、そんな「アレッサンドロ・ボルタ」は、まずその流麗なスタイルが目を引きます。空力パーツがオーバーフェンダーなど最小限に抑えられていて、黎明期のレースカーのような視覚的な美しさも際立っています。さらに気流を表現するようなサイドロアガーニッシュも「速そう」なイメージ。サメのエラやヒレのようなサイド開口部やリアライトも特徴的です。
ボディサイズは全長4358mm×全幅1925mm×全高1145mm。ミッドシップスポーツカーながら1列に3人が座れる広さで、ドアは上方に跳ね上がる「シザーズドア」方式です。
パワートレインは3.3リッターのV型6気筒「3MZ-FE型」ガソリンエンジンに、2基のモーターを組み合わせた「THS-II」ハイブリッドシステムです。2代目「ハリアー」やレクサス「RX400h」などにも採用されていました。
システム最高出力402psのパワーで、0-100km/hは4.06秒、最高速度250km/h以上というスペックを誇ります。
実はミッドシップというのはハイブリッドとは親和性が高かったのかもしれません。それを予感させる設計思想がこのクルマには投入されています。
たとえば4WDでありながら、前輪駆動はモーターに任せることで、プロペラシャフトを省略可能になります。これにより居住空間を広く確保できているのです。
さらに、電気処理の自由度が高いことで、ハンドルやアクセル、ブレーキを電気信号で制御することができます。メカニカルな部分が無くなり、前輪周りも十分な空間を確保できるようになりました。
※ ※ ※
このように、ハイブリッドがまだ黎明期だった時代に、新機軸を多数打ち出した鮮烈なスーパーカーを投入したトヨタ「アレッサンドロ・ボルタ」。
ネット上では「日本が誇る幻のスーパーカー」「うおおお」「かっこええなあ!」「ああ、麗しのイタルデザイン」「なぜ市販化しないんだ?こんな魅力的なのに!」「コテコテの造形でない これが信頼のトヨタブランド」「市販してほしかった」「今からでもいいから市販化してほしい」と、いまだ期待の声が上がっています。
革新的なアイデアやスタイルを詰め込んだトヨタ「アレッサンドロ・ボルタ」そのものが具現化し、販売される情報は今もありません。しかし同社の成長過程として、他のハイブリッド車へそのアイデアやノウハウが培われたとも言えるでしょう。とはいえ、まさかの「復活」を願って、今後の動向にも期待です。
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みんなのコメント
なるほど!
時代の先取りですな!