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Moto2佐々木歩夢選手、チャタリングの発生で12番手走行中に悔しい転倒【MotoGP第17戦オーストラリアGP】

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Moto2佐々木歩夢選手、チャタリングの発生で12番手走行中に悔しい転倒【MotoGP第17戦オーストラリアGP】

“乗れていた”だけに、悔しい結果に課題が残る

 MotoGP第17戦オーストラリアGPの週末は、ある意味でフィリップアイランドらしい天候になりました。金曜日と土曜日は断続的に雨が降り、Moto2クラスでは、金曜日午後のフリープラクティス1の後半20分ほどがスリックタイヤで走れたセッションで、完全なドライコンディションでの走行は、予選が初という状況でした。

【画像】2024年シーズンのMoto2クラスに参戦する佐々木歩夢選手を見る(7枚)

 こうした状況ではあるものの、Moto2クラスのルーキーである佐々木歩夢選手(ヤマハVR46マスターキャンプ・チーム)は予選でQ1を突破してQ2に進出。Q2で自己ベストグリッドである14番手を獲得しました。

「もうちょっといけた気もするから悔しいですけど」と語るあたり、まだタイム的に伸びしろがあったようです。佐々木選手は得意とするフィリップ・アイランド・サーキットで、乗れていました。

 天候に恵まれた日曜日の決勝レースでも気を吐き、レース中盤には12番手を走行して、さらに前のライダーに迫る勢いを見せます。しかし、レースが後半に入ってリアタイヤのグリップが落ち始めると、チャタリングが出始めたのです。

「昨日よりもさらにフィーリング良く走れていたんですけど、後半にタイヤが落ち始めたら、(コーナー進入で)リアブレーキを使うとチャタリングが出る現象が発生したんです。なので、リアブレーキを使わず、その分フロントブレーキでバイクを止める走りに切り替えました」

 それでもポジションを落とすことなく12番手を走行していましたが、18周目の2コーナーで転倒を喫してリタイアとなりました。走り方を変えたことから、フロントから転ばないように、と注意を払ってはいました。しかし、旋回でのリアブレーキは佐々木選手の武器なのです。それを封じられ、いつもとは違う走り方をしなければならない状況は、佐々木選手に無理を強いていたのかもしれません。

「(いつもは)リアブレーキを使ってコーナリングでスローダウンするのですが、走り方を変えたことでそれができなくなっていました。そこにフロントタイヤも落ちてきて。コーナリングスピードが高過ぎたみたいで、フロントが切れ込んでしまいました」

「リアブレーキを使ってうまくバイクを曲げるのが僕の強みです。ここ(フィリップ・アイランド・サーキット)みたいに高速コーナーが多いと、リアブレーキの使い方で他のライダーよりもバイクを曲げられるという強みがあると思っています。だから、今回はいつもよりもポジションが良かったんです」

 その強みが、タイヤが落ちたときに使えなくなってしまったのです。佐々木選手は「ポイントが獲れたと思うし、自己ベストのMoto2のレースができたと思うので、ほんとに悔しい」と無念さをあらわにしていました。

「レース中に走り方を変えるというのは、けっこう難しいことなんです。タイヤが落ちてリアブレーキが使えなくなってしまうのが、Moto2ではみんなに起こるものなのか、僕だけの問題なのか、まだわからないですけど、できればセッティングで解決したいです。フィーリングはほんとに悪くなかったんですよ。チームと確認して、残り3戦、パフォーマンスを上げていきたいですね」

 次戦第18戦タイGPは、10月25日から27日にかけて、タイのチャン・インターナショナル・サーキットで行なわれます。

■Moto2クラスとは……

 Moto2クラスは、トライアンフ「ストリートトリプルRS」の排気量765ccの3気筒エンジンをベースに開発されたオフィシャルエンジンと、シャシーコンストラクターが製作したオリジナルシャシーを組み合わせたマシンによって争われる。タイヤは2024年よりピレリのワンメイクとなった。クラスとしてはMotoGPクラスとMoto3クラスの中間に位置する。

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みんなのコメント

4件
  • takapon
    当方は細かい事は良く判らないのだがバイクの仕上がり次第ではまだまだ上位に行ける実力は身に着けてきていると思います。
    おそらく佐々木選手のことを応援している人は沢山いると思います。
    特に来期は期待しています!
  • nr5********
    速く走る事に特化したレーサーのスピード域で、チャタリングとかウォブルとかシミーが起きてはライダーも安心して攻めることなど出来ないだろう!

     かなり問題が深いと観た。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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