1月12日、東京オートサロンの会場で初公開された「進化したGRヤリス」。内外装のリファインに加えてトルク&パワーアップなどエンジンの改良、さらにG16E-GTSエンジンとの組み合わせでは初の2ペダルATとなる、新開発8速ATの搭載などがトピックスとして挙げられているが、カタログをチェックしていくと、おいおいおい! 何やらシフトレバーの横に直立したレバーの写真がある。名付けて「縦引きパーキングブレーキ」。これ、いったいなんなのよ?????
文/梅木智晴(ベストカー編集委員)、写真/トヨタ自動車
マジかよ!? メーカーオプションでこんなのアリ? なんだこのサイドブレーキレバー!! BIGチェンジを受けたGRヤリスにビックリ
これってサイドブレーキターン用ブレーキレバーじゃん!
まあ、写真を見ていただくのが手っ取り早いだろう。6速MTのシフトノブの右横に直立するパーキングブレーキレバー。写真を見るとステアリングホイールとの距離が近く、激しいドライビングでも確実にパーキングブレーキレバーを引くことができる位置にある。
BIGチェンジして進化したGRヤリスの「RC}グレードにメーカーオプション設定される縦引きパーキングブレーキ
カタログでの説明文は「全日本ラリーでの学びを活かし、パーキングブレーキの配置を変更。標準の位置に対して車両前方へレバーを移動することで、ステアリングとの距離を近づけ素早い操作を可能にした。また、角度を立てることで引きやすさを向上し、操作時の負担を軽減している」
まさに、モータースポーツの知見から得た、サイドターン時の操作性を高めるための改良だ。
GRヤリス「RC」グレードにメーカーオプション
この縦引きパーキングブレーキ、GRヤリスのモータースポーツ用ベースマシンとして設定されるRCグレードにメーカーオプションとして設定されるのだ。これ、ジムカーナやラリー競技車を作る際に改造するヤツですぜ? これをメーカーオプションにするなんて、聞いたことがない。トヨタ、……というかGR恐るべし。
バンパー開口部の形状が、より冷却効率を高める形状に変更され、フロントマスクの印象がより精悍になったGRヤリス
GRヤリスのパーキングブレーキレバーは、標準仕様ではシフトレバーの後方、運転席と助手席の間の一般的な位置にある。電動パーキングブレーキ(EPB)を採用するクルマが増えた昨今だが、GRヤリスはモータースポーツでの使いやすさを第一に考えて従来からレバー式を採用する。サイドターンをするためにパーキングブレーキレバーを引くと、4WDのセンターデフを開放してタイトにターンしやすい制御をするなど、モータースポーツシーンでの使い勝手のよさを追求しているGRヤリスだが、この縦引きパーキングブレーキで、さらにユーザーの使い勝手を高めよう、と言うのだから恐れ入る。
新設定された8速AT仕様のインテリア。パーキングブレーキはこの位置が標準仕様となる
。インパネはセンターパネルが15度ドライバー側に傾けて設置されることで視認性と操作性を高める
このほかにも細部にわたって進化に繋がる改良が盛り込まれたGRヤリスは、4月に発売開始予定だ!
直列3気筒1618ccターボのG16E-GTS型エンジンは304ps/6500rpm、40.8kgm/3250-4600rpmへとパワー、トルクともに引き上げられた
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