今夏明らかとなった2025年シーズンのスーパーフォーミュラ開催カレンダー。8月のもてぎ戦で、来季は韓国大会を含めた全8大会13戦のフォーマットとなることなど、その詳細が明らかにされたが、同時に一部で懸念されているのがWEC(世界耐久選手権)との日程重複だ。
来シーズンのスーパーフォーミュラでは、これまで真夏に開催されていたもてぎ戦が4月18日~20日に開催されるが、これはWECのイモラ戦とバッティングしている。そしてインジェで6月7日、8日に予定されている韓国ラウンドは、ル・マン24時間レースのテストデーと被る。
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トヨタ7号車のドライバー、そしてトヨタのチーム代表としてWECを戦う小林可夢偉は、現在スーパーフォーミュラとWECの両方にフル参戦している唯一のドライバー。彼は来季の日程重複について、motorsport.comに次のように語った。
「まだ話し合っていませんが、来年スーパーフォーミュラをやるかどうかは分かりません」
「2ラウンドが被っているので、(もてぎ大会が2レース制ということを踏まえて)3レース被っていることになりますよね」
「こういった重複がなければ参戦を続けたいです。ただふたつも被ってしまうと、チャンピオンを争うことができないのは明らかです」
また小林にとって、来季スーパーフォーミュラに参戦するためのハードルのひとつになると言えるのが、今オフのスーパーフォーミュラ鈴鹿テストとFIA表彰式が被っていることだ。
スーパーフォーミュラはシーズン終了後の12月に鈴鹿でテストを行なうのが通例となっており、合同テストとルーキードライバーテストを兼ねている。基本的には翌年の参戦ドライバーが翌年の所属先チームで走り、来たるシーズンに向けた準備をする形となるため、非常に重要なテストと言える。
しかし今年のFIA授賞式は鈴鹿テスト3日目かつ最終日の12月13日に予定されている。現在WECハイパーカークラスでランキング2番手につけている小林が今シーズンをランキング3位以内で終えた場合、この授賞式に出席しなければいけない。
しかも授賞式が行なわれるのは、アフリカ大陸はルワンダの首都キガリ。日本からルワンダに向かうとなると、移動で少なくとも丸一日はかかるだろう。
「ルワンダはかなり遠いので、もしWECでランキング3位以内に入った場合は、確実にルーキーテストには参加できません」と小林は語った。
またスーパーフォーミュラのプロモーターである日本レースプロモーションの上野禎久社長は会見の中で、スーパーフォーミュラがレース数の増加を目指していく中で、これまでのようにWECとの日程重複を避けるようなことは難しくなってくるだろうと話した。
一方で上野社長は会見後にmotorsport.comに対して、「トヨタとはまだ具体的な話をしていませんが、彼には参戦してもらいたいと思っています」と話し、たとえWECとの日程重複があったとしても小林には参戦を継続して欲しいとした。
また上野社長は、全戦出場が叶わないドライバーがいても、チャンピオンシップにはそれほど大きな影響がないのではないかとの見解を述べた。これは全戦で入賞するドライバーが極めて少ないという点と、レース数が増加傾向にあることで、1レースを欠場することのダメージが以前より致命的ではなくなっている点が根拠にあるようだ。
欠場を余儀なくされるドライバーへの救済措置としては有効ポイント制が考えられるが、上野社長は来季の有効ポイント制採用についての議論はあったと認めながらも、今のところ採用する予定はないと話した。
直近のスーパーフォーミュラで有効ポイント制が採用されていたのは、コロナ禍の時期。これはドライバーが新型コロナに感染するなどの不可抗力での欠場を考慮するためだったと上野社長は説明している。一方でカテゴリー同士の日程重複に関しては、あくまでドライバーがどちらのカテゴリーを優先するかの問題でもあるため、確かに状況は異なると言えるだろう。
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みんなのコメント
いつまでもおじさんが出てると、更に上を目指す若い人のチャンスが無くなる。
福住選手も無線で言ってけどあのピット作業じゃいくら頑張っても勝てない