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メルセデス・ベンツの電気自動車「EQC 400 4MATIC」発表

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メルセデス・ベンツの電気自動車「EQC 400 4MATIC」発表

メルセデス・ベンツ日本は、2019年7月4日に電気自動車「EQC」を発表した。導入限定モデル「EQC エディション 1886」は10月以降に、標準モデルの「EQC 400 4MATIC」を2020年春からのデリバリーを予定している。また、「EQC エディション1886」はメルセデス・ベンツ オンラインストアで7月18日・午前11時から先着順でWeb商談予約を開始する。

EQブランドの第1弾

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EQCはメルセデス・ベンツGLCをベースに開発されており、2873mmのホイールベースはGLCと同一で、全長4761mm、全幅1884mm、全高1624mmというボディサイズもGLCとほぼ同一だ。このことからわかるようにEQCはブレーメン工場のGLCと同じ組立ラインで製造されている。

ダイムラーとしてはこれまでにスマート・EVを発売しているが、メルセデス・ベンツのブランドとしては「EQC」が初の電気自動車となる。「EQC」は、EQブランド専用のデザインを採用し、従来のメルセデス・ベンツのデザインとはまったく異なるデザインが採用されている。

EQCのデザインは、シンプルで曲面を多用し、シームレスで一つの塊に溶け合ったようなフォルムとしている。フロント・マスクは大型のブラックパネル処理とし、パネル上端には左右のマルチビームLEDヘッドライトを繋ぐデイタイム・ドライビングライトのチューブが採用され、「EQ」モデルにふさわしい先進的なデザインだ。

サイドビューは長く伸びたルーフラインとウインドウグラフィックがリヤに向かって緩やかに下降し、それはSUVとSUVクーペの中間的なデザインで、EQCがクロスオーバーSUVであることを表現している。

インテリアは上質さと、先進性を両立させた独特のデザインとなっている。ダッシュボードに、一枚のガラスカバーで融合された2つの10.25インチ・ディスプレイが配置され、空中に 浮かぶようにデザイン処理されている。

また、インスツルメントパネル表面には高級オーディオアンプのヒートシンクを想起させるリブ付きエッジと、それを取り囲むようにアンビエントライトが配されている。エアコンのエアアウトレットはキーをかたどったローズゴールドのEQ専用デザインが採用されている。また、シートやインスツルメントパネルのステッチにもローズゴールドを用いている。

バッテリー・パッケージはフロア面に配置されるため、ラゲッジ容量への影響はほとんどなく最大500Lを確保している。

前後にモーターを搭載

EQCの駆動モーターは前後アクスルにそれぞれ1基ずつ搭載され、2基のモーターの総合最高出力は408ps、最大トルクは765Nmと強力だ。そのため車両重量は2495kgという重量級だが、0-100km/h加速は5.1秒と俊足。最高速は180km/hとなっている。EQCは低中負荷領域ではフロントのモーターのみで走行し、走行状況に応じてリヤのモーターを稼働して4WDとなる。前後のモーターのトルクは走行状態に応じて可変制御され、また、アクセルをオフにすることで前後のモーターはオルタネーターとして作動し、回生ブレーキによる減速効果引き出すことができる。

なお回生ブレーキ力は、ゼロ(コースティング)、軽度の回生ブレーキ、中程度の回生ブレーキ、強度の回生ブレーキという4モードをドライバーがパドルで選択できるようになっている。

また、動力性能と電費、シャシー特性を選択できるドライブモードは、コンフォート(デフォルト)、エコ、スポーツ、インディビデュアルの4モードが設定されている。コンフォートはオートモードで、アクセルを急に踏み込むと自動的にダイナミックな特性に切り替わる。エコは電力消費を抑えるモードで、スポーツは最高のレスポンスによりダイナミックな動力性能となり、インディビデュアルは走行特性、サスペンション特性、ステアリング特性を個別に設定できるカスタマイズ可能なモードだ。

バッテリーパワートレーン

モーターを駆動するための高電圧バッテリーはリチウムイオンを採用しており、前後アクスル間のフロア部に搭載されている。バッテリー容量は80kWh、電荷は210Ahで、航続距離は400km(ヨーロッパ・モード/WLTPモードでは360km)となっている。

バッテリーパッケージは384個のセルから構成され、48セル・モジュール2個と72セル・モジュール4個で構成されている。バッテリーパッケージは、クーラントを循環させ昇温、冷却を行ない、バッテリーは最適な温度に保たれるようになっている。なおバッテリー・パッケージは、サプライヤーからバッテリーセルの供給を受け、ダイムラー社の100%子会社「ドイチェ・アキュモーティブ社」でアッセンブリーされる。このバッテリー・パッケージの重量は650kgにも達する。なお駆動モーターはパワートレーン生産を行なうハンブルク工場で製造されている。

EQCのバッテリー充電は、6.0kWまでの交流普通充電と、50kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応している。またEQCは納車時に車載される専用の充電カードを使用することで、日本全国で約2万1000基ある充電インフラが利用でき充電できる。納車後にサービス登録を行なってから1年間は月会費、充電にかかる費用が無料となる。

EQCは、新車購入から5年間または10万kmのいずれか早い方まで、一般保証修理/定期メンテナンス(点検整備の作業工賃・交換部品)/24時間ツーリングサポートが無償で提供される保証プログラム「EQケア」が適用される。また、高電圧バッテリーは新車購入から8年または16万km以内で、サービス工場の診断機により高電圧バッテリー残容量が70%に満たないと診断された場合の特別保証が適用される。

運転支援システムなどの最新装備

EQCのドライバー支援システムは、メルセデス・ベンツSクラスと同等の最新のレーダーセーフティパッケージを装備し、ステレオカメラ、ミリ波レーダーなどをフル装備。アダプティブ・クルーズコントロールは全車速・渋滞追従タイプで、操舵支援も行なわれる。

またEQCはテレマティックス(メルセデス・ミー・コネクト)を標準装備し、「24時間緊急通報サービス」が最長10年間無償で受けられる「安心安全サービス」や、Send2Carというメルセデス・ミー・アプリで目的地を選択すると目的地設定が自動で実行される快適サービスを3年間無償で提供され、これら2つのサービスが標準で設定されている。

もちろん自然対話式音声認識機能を備えた、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」では、従来の会話の他に「充電ステーションを探して」、「8時までに車内のエアコン・コントロールを設定して」など、電気自動車固有の機能にも対応している。

また「EQ オンラインナビゲーション」は、ナビゲーションのマップデータから得た勾配情報、充電ステーションの位置情報、車両の充電状況や気温情報などを総合的に判断し、どこで充電すべきかも含めた適切なルートを案内する。もちろん充電ステーションの情報をナビゲーション上に表示することができる。

発表記念特別仕様車 「EQC エディション 1886」

EQCの発表を記念した特別仕様車「EQC エディション 1886」は日本限定で55台が販売される。「EQC エディション 1886」の名は、ダイムラー社の創始者であるカール・ベンツとゴットリープ・ダイムラーがガソリン自動車を完成させた1886年に由来し、ダイムラー社にとって電気自動車による新しい時代の幕開けを記念することを意図して名付けられている。

「EQC エディション 1886」は、「EQC 400 4MATIC」をベースに、特別なインテリア、エクステリアの差別化が図られている。エクステリアには専用のブラックルーバーのラジエターグリル、専用のサイドエンブレムや白のアクセントが特別な専用の20インチ・10スポークアルミホイールが採用されている。

インテリアは、シートの外周部がインディゴブルーのレザーARTICO(人工皮革)、内側のバックレスト部分に黒い起毛素材のダイナミカのシートを採用し、バックレストや専用のフロアマットには「1886」の刺繍が施されている。またセンターコンソール中央部に位置するカップホルダーのフラップには「1886」を示すバッジが装着され、シルバー基調の未来的な印象の専用マトリックス・インテリアトリムが採用されている。

メルセデス・ベンツ オンラインストア

メルセデス・ベンツ EQC 諸元表

【価格】

EQC Edition 1886

  • ステアリング:右
  • パワートレイン:非同期モーター2基(asynchronous motor)
  • 価格(消費税込み):1080万円
EQC 400 4MATIC

  • ステアリング:右
  • パワートレイン:非同期モーター2基(asynchronous motor)
  • 価格(消費税込み):1200万円
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メルセデス・ベンツ 日本公式サイト

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