セルフ式がメジャーになるに連れて…
「屋根からガソリン出てくるからイリュージョンかと思ってました」
とある自動車学校の公式SNSアカウントが「子供の頃『どっからガソリン出てくるん?』って思いませんでしたか?」というコメントとともに、天井から給油機器がぶら下がっている形式のガソリンスタンドの写真を投稿。SNSでは「確かに昔はこれでしたね、懐かし 」といったコメントが集まり話題となっています。冒頭は、その投稿に寄せられたコメントのひとつです。
この「イリュージョン」のようなガソリンスタンドの機器は「懸垂式計量機」と呼ばれるもので、ひと昔前、おもに都市部などで多く採用される傾向にあった設備です。最大のメリットは省スペース化だそうで、同じ面積のスタンドであっても懸垂式であれば、現代では一般的な地上固定式のものより、給油台数を多くできるといいます。
しかし、ドライバー自ら給油するタイプのガソリンスタンド、いわゆるセルフ式スタンドが増え運用のしやすさが優先されるようになったことや、貯蔵タンクからクルマにガソリンを送るまでのシステムが分散していることによる設置・運用コストの増加などといった理由から、懸垂式を採用する店舗が減ることに。またクルマ自体の燃費が良くなる一方で、ガソリン価格が高止まりするようになったことで、都市部のセルフ式でないスタンドは店舗運営コストの点から、どうしてもセルフ式よりもガソリン価格が上振れしやすく、そういった点からも懸垂式のスタンドが減り、ますます見かける頻度が減ったといえるでしょう。
なお、冒頭の投稿を見たユーザーからは、懸垂式のスタンドについて次のような補足や感想などが投稿されています。
・給油の時、どの辺に停めたらいいかアワアワなります
・大学生時代にアルバイトしていたガソリンスタンドが、まさにこのタイプでした。給油口が前後左右どこにあっても給油できるので、個人的には結構ありがたかった印象があります。
・アレ使ってみたくて、宙ぶらりんのセルフ探してますがどこにも無いですね…
・子供のころは 「あれジャンプして届く店員さんスゲー!」 って思ってましたw
・ガソリンを運ぶタンクローリー乗りからしたら地べたが広く落とし口に付け易くてありがたい
ちなみに、懸垂式も地上固定式のものも、スタンドの地下にタンクが埋設されており、そこにガソリンが貯蔵されている点は共通です。懸垂式はそこから燃料ポンプで一旦天井へと送られ、そこから給油ノズルへと至ります。
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