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個性豊かなEVクロスオーバー プジョーe-2008へ試乗 フェイスリフトで航続距離1割増し

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個性豊かなEVクロスオーバー プジョーe-2008へ試乗 フェイスリフトで航続距離1割増し

低い回転数で高い速度が出せるギア比に

徐々に競争の激しさが増している、バッテリーEV(BEV)のコンパクト・クロスオーバー。AUTOCARでも毎月のように、マイナーチェンジ版も含めて、新しいモデルをご紹介している。ヒョンデ・コナEVしかり、MGモーター MG4しかり。

【画像】個性豊かな選択肢 プジョーe-2008 競合するEVコンパクト・クロスオーバーと比較 全121枚

これだけ新陳代謝の良いセグメントになると、常に新鮮さが求められる。プジョーが販売数を維持するために、e-2008へモデルライフ中期のアップデートを施しても不思議ではない。小さな改良が、大きな結果へ結びつくことも多い。

プジョーを傘下に収める巨大なステランティス・グループは、BEV用パワートレインと駆動用バッテリーの技術革新へ積極的に取り組んでいる。その成果を、量産モデルへ展開しないのはもったいない。

コンパクト・ハッチバックのプジョーe-208やヴォグゾール(オペル)・コルサ・エレクトリックは、マイナーチェンジを受けている。AUTOCARでも先日ご紹介したから、ご存知の読者はいらっしゃるだろう。

このe-2008でも、e-208に準じる改良が施された。最高出力136psの駆動用モーターは不変だが、ファイナルレシオがロングになり、低い回転数で高い速度が出せるようになっている。

149km/hの最高速度自体に変わりはないものの、電費効率の向上にはつながる。転がり抵抗の少ない新しいタイヤも履いている。

航続距離は1割増しの343kmへ

エアコンはエネルギー効率の良いヒートポンプ式になり、換気や温度調整に役立つとプジョーが説明する、湿度センサーも追加された。真冬でもヒーターの利用をはばかることが減り、快適性を高められる。

これらの小さな改良によって、航続距離はカタログ値で310kmから343kmへ1割伸びている。現実環境では、理想的な条件で丁寧に運転すれば1度の充電で300kmくらいは走れると考えていい。

驚くほどの伸び率ではない。だとしても、現在のBEVでは航続距離が長いほど利便性に直結してくる。

急速充電能力は最大で100kWとなり、これは従来どおり。駆動用バッテリーの容量は50kWhで変わらない。同じ充電時間でも、更に遠くまで走れるようになったわけだ。

といっても、アップデート後のe-2008を運転してみても、変化に気がつくことは難しい。低い回転数で動くようになった駆動用モーターは、巡航速度で洗練性を高めている印象だが、乗り比べれは分かる程度。

e-2008は、穏やかで快適に移動できるコンパクト・クロスオーバーだ。姿勢制御も全般的に優れている。高速道路の速度域に達すると、若干ふわついた動きを見せることがあるけれど。

小径なステアリングホイールが低い位置へ伸びる、プジョー流のiコクピット・レイアウトも継続して採用されている。モニター式のメーターパネルが、ダッシュボードの高い位置に据えられる。

プジョーらしく個性豊かで有力な選択肢

試乗はアリュール・プレミアムというトリムグレードだったが、フェイスリフトに伴いインテリアにも手が加えられた。ペダルにはアルミニウム製のカバーが付き、装飾も細かな部分で新しい。

車内は居心地が良く、視覚的にも触覚的にも魅力的。フランス車らしいオシャレなセンスで仕立ててある。タッチモニターで操作するインフォテインメント・システムは、グラフィックが美しいものの操作性は今ひとつに感じられた。

効果的なアップデートが施されたe-2008ではあるが、一部のライバルは本格的なモデルチェンジで競争力を高めてきている。特に韓国勢は勢いがイイ。

プジョーe-2008は、リーダーシップを取れるほどの総合力を備えていないかもしれない。とはいえ、ブランドらしく個性豊かな仕上がりで、このクラスでは有力な選択肢の1つに据えられると思う。

プジョーe-2008 アリュール・プレミアム(英国仕様)のスペック

英国価格:3万5300ポンド(約586万円)
全長:4300mm
全幅:1770mm
全高:1550mm
最高速度:149km/h
0-100km/h加速:9.0秒
航続距離:341km
電費:5.1km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:1430kg
パワートレイン:AC永久磁石同期モーター
バッテリー:50.0kWh
急速充電能力:100kW
最高出力:136ps
最大トルク:26.4kg-m
ギアボックス:−

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