現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 道なき道を走る究極のSUVか!? 軍用車がベースの車3選

ここから本文です

道なき道を走る究極のSUVか!? 軍用車がベースの車3選

掲載 更新
道なき道を走る究極のSUVか!? 軍用車がベースの車3選

■軍用車をベースに作られた至高のSUV

 いま、世界的にSUVの人気が高いですが、国内では日常でも使い勝手の良い乗用車ベースのクロスオーバータイプが主流となっています。

トヨタ「ランクル70」復活? ファン待望のディーゼル仕様で2020年に登場か

 一方で、スズキ「ジムニー」やトヨタ「ランドクルーザー」など本格的な4WD車を愛好するユーザーもいて、こうしたモデルの源流をたどると、道なき道を走るために生まれた軍用車にたどり着くのではないでしょうか。

 そこで、軍用車から派生して民生用に仕立てられたクルマ3車種をピックアップして紹介します。

●AMゼネラル「ハマーH1」

 誰が見ても軍用車とわかる特徴的な外観の「ハマーH1」は、砂漠地帯での運用も想定して開発されたアメリカ軍の軍用車「ハンヴィー」の基本構成部品を共有したクルマで、1992年から一般向けに販売されました。

 ボディサイズは全長4686mm×全幅2197mm×全高1905mm(ワゴンボディ)もあり、日本では走るルートが限定されるほどの大柄です。

 ボディバリエーションはワゴン、ピックアップトラック、さらにハッチバック式のリアゲートを持つ「スラントバック」タイプをラインナップしていました。

 初期型のエンジンは低回転から強大なトルクを発生する6.2リッターV型8気筒ディーゼルを搭載。マイナーチェンジで6.5リッターへ排気量を拡大し、5.7リッターV型8気筒ガソリンエンジンも追加されるなど、さまざまなニーズに応えます。

 発売からしばらくはアメリカのセレブを中心に人気がありましたが、3トン以上もの車重による燃費の問題と原油価格高騰が重なって、徐々に販売が低迷。また、厳しくなっていった排出ガス規制の対応が困難だったため、2006年に販売を終了します。

 ちなみにハマーH1と共通のイメージだったハマーH2がありましたが、こちらは既存のSUVをベースに開発されていました。

●トヨタ「メガクルーザー」

 1994年から1995年にかけて陸上自衛隊に配備が開始された「高機動車」は、大規模災害時の人命救助などの任務を迅速に遂行する点に主眼を置いてトヨタが開発しました。

 この高機動車をベースに1996年から民生用に販売されたのが「メガクルーザー」です。ボディサイズや形状から「和製ハマー」と呼ばれます。

 全長5090mm×全幅2170mm×全高2075mmの巨大なボディでありながら、最大12度の逆位相4WS(4輪ステアリング)を装備することで、最小回転半径5.6mを実現。日本国内でも救援活動を主な目的としているメガクルーザーならではの特徴です。

 搭載されるエンジンは低速トルクを重視した4.1リッター直列4気筒ディーゼルターボで、最高出力170馬力、最大トルク43.0kgmを発揮し、組み合わされるトランスミッションは4速ATのみです。

 駆動方式はフルタイム4WDでデフロック機構を装備し、泥濘地や雪道などでの駆動力確保に有効な後輪の空気圧調節機能も装着可能となっており、一般のSUVとは比較にならないほどの高い悪路走行性能を誇っています。

 すでに民生モデルは生産終了となっていますが、自衛隊用は政府からの要請によって都度生産となっていて、現在も納入が続いています。

■「カウンタック」のエンジンを搭載したSUVがあった!?

●ランボルギーニ「LM002」

 ランボルギーニのSUVといえば「ウルス」がありますが、それ以前にSUVを販売していたことがあります。

 1977年のジュネーブモーターショーで、ミッドシップレイアウトのアメリカ軍向け高機動車のプロトタイプ車両「Cheetah(チーター)」を発表し、1981年にはチーターを一般向けにモディファイした「LM001」を製作。

 そして、1982年に自社製4.8リッターV型12気筒エンジンを、アルミニウムとグラスファイバーを使用したボディのフロントに搭載した「LM002」を、ランボルギーニ初のオフロードカーとして発表し、1986年から市販を開始しました。

 1986年以降は、当時ランボルギーニで最高峰のスーパーカー「カウンタック」の5.2リッターV型12気筒48バルブエンジンを、過酷な環境下でも使用できるように仕様変更・強化したうえで搭載しています。

 LM002の駆動方式はフルタイム4WDで、最高速度は210km/h、0-100km/h発進加速7.8秒というオフロードカーとしては驚異的な性能を誇りました。

 オールレザーの内装やオーダー次第でさまざまな装備を搭載できるなど、プレミアムSUVの先駆けでしたが、1993年に生産を終了し、2018年のウルス発売までランボルギーニ製SUVは途絶えてしまいます。

※ ※ ※

 軍用車から派生したSUVというと、ほかにもメルセデス・ベンツ「Gクラス」や、ランドローバー「シリーズI」、フォルクスワーゲン「タイプ181」、三菱「ジープ」などがあります。

 人や物を確実に目的地まで運搬することを第一に考えられたクルマですから、どれも質実剛健な作りとなっています。

 無骨な見た目ながらメカニズムは合理的に考えられて設計されていますので、機械としての魅力もあるのではないでしょうか。

こんな記事も読まれています

コースごとに異なる舗装での転倒。M.マルケスの優勝も現実的に/MotoGPの御意見番に聞くスペインGP
コースごとに異なる舗装での転倒。M.マルケスの優勝も現実的に/MotoGPの御意見番に聞くスペインGP
AUTOSPORT web
全長2.5m切り! 斬新すぎる「超コンパクトカー」に熱視線! 2人乗り・1ドアで“旧車デザイン”採用! カワイすぎマシン「マイクロリーノ」に反響の声
全長2.5m切り! 斬新すぎる「超コンパクトカー」に熱視線! 2人乗り・1ドアで“旧車デザイン”採用! カワイすぎマシン「マイクロリーノ」に反響の声
くるまのニュース
WECスパの性能調整発表。前戦イモラで圧倒のフェラーリ499P、最低重量が12kg増
WECスパの性能調整発表。前戦イモラで圧倒のフェラーリ499P、最低重量が12kg増
motorsport.com 日本版
柴田自動車、三遠ネオフェニックスとスポンサー契約締結
柴田自動車、三遠ネオフェニックスとスポンサー契約締結
レスポンス
【20台限定】ベントレー「ベンテイガS」にカーボンホイールとセンターストライプを採用!「エイペックスエディション」の特別装備とは
【20台限定】ベントレー「ベンテイガS」にカーボンホイールとセンターストライプを採用!「エイペックスエディション」の特別装備とは
Auto Messe Web
映えも運転もエコも楽しむ! 電気自動車「アバルト 500e」でゆく鎌倉日帰り旅
映えも運転もエコも楽しむ! 電気自動車「アバルト 500e」でゆく鎌倉日帰り旅
グーネット
日産チェリー1000GL((昭和45/1970年9月発売・E10H型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト059】
日産チェリー1000GL((昭和45/1970年9月発売・E10H型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト059】
Webモーターマガジン
三菱自動車の2024年3月期決算、売上高と営業利益が過去最高 今期も新型車効果で売上増へ
三菱自動車の2024年3月期決算、売上高と営業利益が過去最高 今期も新型車効果で売上増へ
日刊自動車新聞
レンジローバー初のEVモデル「レンジローバー エレクトリック」の走行テスト画像および動画が公開
レンジローバー初のEVモデル「レンジローバー エレクトリック」の走行テスト画像および動画が公開
カー・アンド・ドライバー
一度見たら忘れられない「衝撃フェイス」! 「秀逸顔」な国産車3台と「正直理解不能な顔」の国産車3台をデザインのプロが斬る!!
一度見たら忘れられない「衝撃フェイス」! 「秀逸顔」な国産車3台と「正直理解不能な顔」の国産車3台をデザインのプロが斬る!!
WEB CARTOP
F1分析|マイアミGP序盤、”目立たない存在”だったことが、ノリスの初優勝を後押し……フェルスタッペンの警戒はルクレールに向いていた
F1分析|マイアミGP序盤、”目立たない存在”だったことが、ノリスの初優勝を後押し……フェルスタッペンの警戒はルクレールに向いていた
motorsport.com 日本版
カーブって素人かよコーナーだろ! ハンドルとかダサいぜステアリングな! クルママニアが面倒くさいほどこだわりがちな用語5選
カーブって素人かよコーナーだろ! ハンドルとかダサいぜステアリングな! クルママニアが面倒くさいほどこだわりがちな用語5選
WEB CARTOP
トヨタ新型「ハイラックス GRスポーツII」発売! ワイドボディ&車高アップでゴツさ強調! 英で約972万円
トヨタ新型「ハイラックス GRスポーツII」発売! ワイドボディ&車高アップでゴツさ強調! 英で約972万円
くるまのニュース
猿こそが地球の支配者!? 300年後の世界を描く人気シリーズ最新作『猿の惑星/キングダム』
猿こそが地球の支配者!? 300年後の世界を描く人気シリーズ最新作『猿の惑星/キングダム』
バイクのニュース
ヨコハマ、GT500では開幕に続き苦戦もGT300で躍動。富士3時間で復調しドライバーからも好評価「どれだけプッシュしてもタイヤが応えてくれる」
ヨコハマ、GT500では開幕に続き苦戦もGT300で躍動。富士3時間で復調しドライバーからも好評価「どれだけプッシュしてもタイヤが応えてくれる」
motorsport.com 日本版
【スクープ】日産「サファリ」が復活!? 「パトロール」の次期型を大予想! 国内でランクルのライバルとなりえるか?
【スクープ】日産「サファリ」が復活!? 「パトロール」の次期型を大予想! 国内でランクルのライバルとなりえるか?
LE VOLANT CARSMEET WEB
新しいロールス・ロイス カリナン、堂々誕生!──GQ新着カー
新しいロールス・ロイス カリナン、堂々誕生!──GQ新着カー
GQ JAPAN
クルマのホイール「アルミ」と「スチール」どっちがいい? 足元を支える“重要パーツ”のメリット・デメリットとは?
クルマのホイール「アルミ」と「スチール」どっちがいい? 足元を支える“重要パーツ”のメリット・デメリットとは?
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

962.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1507.42000.0万円

中古車を検索
メガクルーザーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

962.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1507.42000.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村