この記事をまとめると
■フォージドカーボンと呼ばれる新しいカーボンファイバーコンポジットが注目されている
「GT-Rニスモ」や「WRX STI」も採用! クルマ好きが崇める「カーボンパーツ」の凄さ
■フォージドカーボンではこれまでの製法よりも短時間での製造が可能になっている
■まだ新しい技術のフォージドカーボンは製造工程の整備で爆発的に普及する可能性を秘めている
フォージドカーボンで業界をリードするランボルギーニ
フォージドカーボンという新しいカーボンファイバーコンポジット(炭素繊維成形品)が、イタリアのランボルギーニで採用された。
カーボンファイバーをあらかじめ繊維状に織った材料をプリプレグという。繊維状の材料は、長さや方向で力の掛り方に違いが出る。これまでのカーボンファイバーを使う製品は、長い繊維を織り込んだプリプレグを型に張り込み、加熱しながら圧力をかけ、成形した。
これに対し、フォージドカーボンは、短い繊維のプリプレグを型に張り込み、あとは同じように加熱しながら圧力を掛け成形する。繊維の長さが短いため、同じ部品での比較では弱さが出かねないが、そこはフォージドカーボンにあった成型方法を当てはめれば、逆にフォージドカーボンの特徴である短時間での製造や、これまでのカーボン・ファイバー製品とは違った見栄えという魅力で特徴を出していくことができるだろう。ランボルギーニでは、車両骨格、外板、内装に至るまで、フォージドカーボンで仕上げた例があるという。
一方、フォージドカーボンは、これからの技術ということでまだ採用例は限られる。なにごとも新技術は、それをいかに性能に活かすか、さらには商品性に反映させるかによって需要は異なる。
製造工程の整備次第で一般車への普及もありうる
これまで、カーボンファイバーコンポジットの利点は、軽量高剛性にあり、性能追求が第一であった。その性能がとてつもなく高いことによって、カーボンファイバーコンポジットへの憧れが高まり、高額で高性能なクルマに採用されるようになり、さらにはカーボン風といった見栄えだけを真似る装飾にも使われるようになった。
そもそもカーボンファイバーコンポジットは、軽量化が何より求められる航空機で使われるようになり、次にF1をはじめとしたレーシングカーで採用されるようになった。1980年初頭のマクラーレンF1(MP4)が最初だ。それからすでに40年以上も経つ。
それに対し、フォージドカーボンは、まだ新しい技術領域となる。先駆的なランボルギーニは知見を持つだろうが、ほかはこれからいかに製品に活かせるか、いかに製造工程を整備するかという準備から入ることになるだろう。また、これまでのカーボンファイバーコンポジットのような画一的な見栄えではなくなるので、そこを独創性や個性として位置づける価値観の構築も必要ではないだろうか。
新しい物好きの需要段階から、多くの消費者を惹きつける時代へ、いまは転換点にあるのではないか。
カーボンファイバーコンポジットは、素材へ戻すリサイクルがまだ確立していない。一方で、永く利用できれば、廃棄物を減らす意味での持続可能性を見出せる期待もある。次々に目新しさを求める消費ではなく、よいもの、気に入ったものを、永く使い続けることの幸せを感じられる生き様の浸透とともに、こうした新技術は花開くのではないか。
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みんなのコメント
どれだけ設備が整っても金属プレスの生産性に敵わないし板金も高難易度。
多くの車への普及はまずない。高額車への一部採用が関の山。