現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > GRヤリスでWRC参戦の勝田貴元、難関モンテで手痛いミス。順位を失うも「多くを学んだ」

ここから本文です

GRヤリスでWRC参戦の勝田貴元、難関モンテで手痛いミス。順位を失うも「多くを学んだ」

掲載 更新 4
GRヤリスでWRC参戦の勝田貴元、難関モンテで手痛いミス。順位を失うも「多くを学んだ」

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)WRCチャレンジプログラムに参加し、2022年はTGR WRTネクストジェネレーションからWRC世界ラリー選手権の全ラウンドに参戦する勝田貴元。フィンランドに拠点を置いて活動する彼は1月20日から23日にかけて、モナコとフランスで実施された開幕戦モンテカルロで新型ハイブリッドマシン『トヨタGRヤリス・ラリー1』をドライブし、総合8位でラリーを完走した。

 ラリー1規定の導入により最高峰カテゴリーを戦うマシンのハイブリッド化が実現した2022年のWRCにおいて、勝田とアーロン・ジョンストンのペアはライバルたちと同様に、プラグイン・ハイブリッドシステムが搭載された新型モデルでラリージャパンを最終戦に据えるシーズンを戦っていく。

劇的な幕切れ“WRC新時代”最初の勝者はローブ。勝利目前のオジエはパンクに泣く/開幕戦モンテカルロ

 開幕戦の舞台は今年もラリー・モンテカルロだ。開催90回を数える伝統のラリーのステージはすべてターマック(舗装路)ながら、部分的に湿り気を帯びていたり、朝夕の気温低下によって凍結していたり、さらには積雪区間があったりと非常にトリッキーなコンディションになることで知られている。

 2022年大会は連日好天に恵まれたことから大部分がドライコンディションとなったが、やはり濡れた部分やアイスバーン、積雪路もあり、まったく新しいマシンでステージに挑む選手たちにとっては例年以上に難しいラリーとなった。

 そんなラリー・モンテカルロに臨んだ勝田は、競技前のシェイクダウンで技術的なトラブルに見舞われたことで一時走行ができなかったが、同日夜に行われた2本のナイトステージ(SS1、SS2)では無事に出走し、まずはハイブリッドカーについての習熟を開始する。SS3~8の計6ステージで争われたデイ2では新しいラリーカーに対する理解を深め、3本のSSでトップ5タイムを記録するスピードをみせた。

 総合8番手で迎えた競技3日目も好調を維持した勝田は、ライバルの離脱などもあり総合5番手まで順位を上げていく。しかし、デイ3最後のステージとなったSS13に落とし穴があった。同ステージでは標高の高い箇所が雪と氷に覆われており、勝田はその区間でスリップしコースオフ。マシンがコーナーアウト側の側溝にはまってしまう。

 幸いにも観客の助けを借りてコースに復帰することができたものの、大幅にタイムを失ったことで勝田は総合13番手までポジションを落とすこととなった。

「とても複雑な気持ちです。土曜日の最終ステージでミスをするまでは、良い週末を過ごすことができていました。ブレーキング時の僅かなミスで、このようにラリー全体が台無しになってしまったので、とても失望しています」と、彼はこの出来事を振り返った。

「ただし、それを除けば、良い内容のラリーだったといえます」と言うように、勝田は最終日にふたたび持ち前のスピードを披露した。彼は理解を進めたクルマで自信を持って走り、SS15とSS16では連続してステージ3番手タイムをマーク。最終的に総合8位まで順位を戻し、トヨタGRヤリス・ラリー1での最初のラリーを完走して選手権ポイント4点を持ち帰っている。

■勝田「セットアップとドライビングの両方を改善することができた」

 開幕戦を終えて、「クルマについて多くを学び、どう運転するのがベストか、ハイブリッドのパワーをどのように使ったら良いのかを理解できるようになりました」と語った勝田。

「今年のラリー・モンテカルロは例年よりもコンディションがドライでしたが、凍結していたり、湿っている部分があったりと、非常にトリッキーな路面でした。そのような状況でもクルマのハンドリングはとても良く、セットアップとドライビングの両方をかなり改善することができました」

「土曜日はあのようなことがありましたが、日曜日にはいいタイムが出ましたし、さらに攻められる余地があるエリアもあったので、とてもいい勉強になりました」

 ドライバー育成プログラムのインストラクターを務めるユホ・ハンニネンは、「土曜日の最終ステージでのスタックは、その時点で良い順位につけていただけに、貴元にとってもちろん残念な出来事だった」とコメント。

「このラリーでは、ちょっとしたミスでも大きな代償を払わなければならないことを痛感したと思う」

「それでも、最終的に彼がこの週末に示したペースと、新しいクルマについて多くを学んだことに、私はとても満足している。すべてのステージを完走することができたのは、この最初の段階においては本当に重要なことだ」

 勝田が挑む次戦WRC第2戦はシーズン唯一のフルスノーラリーとなる『ラリー・スウェーデン』だ。2月24~27日に開催される同イベントは今年、北部のウーメオーにラリーの拠点が移るため、誰にとって新しいラリーとなる。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
ベストカーWeb
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
ベストカーWeb
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

4件
  • ヒュンダイ VS トヨタ 亜細亜二次予選ぽくていいよね。

  • 昨年発覚したトヨタレクサスディーラーでの
    車検データ改ざん問題。
    会見を開けば「余裕がなく不正し効率をあげた」と開き直り。
    水素関連で国から援助(血税)をうけといて
    大事な車検で メーカー が不正は前代未聞。
    更に顧客の個人情報を無断使用してたと言う酷い話。

    過去には営業資料で顧客をヤンジーやマイルドヤンキーと馬鹿にして居たことが発覚してるが
    その企業体質は全く変わっていない。
    何故そこまで自国民を騙せるのか?
    消費者はトヨタにとってただのカモなのか?

    ここで情報操作や不正投票が横行してるのも
    企業体質の表れ?それとも社員の子供??

    一番困るのはトヨタオーナーなのに
    トヨタを擁護する人がいるだろうか?

    皆さんどうです?
    検索して賢く生きましょう!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

349.0533.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

225.01280.0万円

中古車を検索
GRヤリスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

349.0533.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

225.01280.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村