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ウルスへ大感謝 ランボルギーニ・ウラカン・ステラートへ試乗 最高に楽しい1499台限定

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ウルスへ大感謝 ランボルギーニ・ウラカン・ステラートへ試乗 最高に楽しい1499台限定

専用サスで44mmリフトアップ 限定1499台

この場を借りて、ランボルギーニの大型SUV、ウルスへ感謝したい。小ぶりなミドシップ・スーパーカー、ウラカンのバリエーションでは最も面白いと思わせる、ウラカン・ステラートが誕生するキッカケを作ったといえるからだ。

【画像】最高に楽しい1499台限定 ウラカン・ステラート ウルスと911 ダカール、カイエンも 全125枚

ウルスの開発テストで、ランボルギーニの技術者はオフロードコースを走り込み、楽しい仕上がりになることを確証した。後日に夕食を取りながら、手を加えたウラカンで同じコースを走らせたら、どれだけ楽しいだろうと想像したらしい。

そこで耐久性試験で酷使されたプロトタイプが引っ張り出され、整備し直し、車高の高いサスペンションが取り付けられた。中には懐疑的な人もいたと思う。だが、実際にステアリングホイールを握った誰もが賛同したに違いない。

ウラカンは、2024年をもって生産を終える。最後を飾る特別仕様としてテクニカが提供されるが、ステラートも華を添えることになった。1499台の限定で。ちなみに、ステラートとはイタリア語で未舗装路を意味する。

ベースとなっているのは、四輪駆動でクーペのウラカン。専用サスペンションで車高は44mm持ち上げられ、ストロークはフロント側が35%、リア側が25%増えている。スプリングレートは25%ソフトになった。

タイヤの左右の間隔、トレッドはフロントで30mm、リアで34mm拡大。ホイールベースも9mm伸びている。

四輪駆動システムなどシャシーも入念に改良

オフロードへ対応するべく、シャシーにも入念な改良が施されている。四輪駆動システムのトルク分配や、ブレーキ制御によるトルクベクタリング・システム、リミテッドスリップ・デフとスタビリティ・コントロール制御など、多岐に渡る。

スタイリングでは、大柄なプラスティック製のオーバーフェンダーが特徴的。ボンネットにはラリーマシンのようなスポットライトが装備され、タイヤはランフラットのブリヂストン・デュラーを履く。

インテリアは、基本的にウラカンと同じ。といっても、ランボルギーニらしく退屈なわけではない。

ステラート専用となるのはスポットライト・スイッチ程度。メーター用モニターには、傾斜計とコンパス、ステアリングホイールの角度計が追加され、ドライブモードにはラリー・モードが加わっている。

英国価格は、23万2820ポンド(約3748万円)から。まだ注文は埋まっていないという。もし関心をお持ちなら、早めに動かれた方がいいだろう。

今回筆者が試乗したルートは、速度制限が設けられた舗装路。その後、ラリークロス・サーキットで本領を発揮させてもらえた。

ランボルギーニで最高技術責任者を務めるルーベン・モール氏は、ウラカンを含めたスーパースポーツ・モデルでは、加速力や旋回Gなど動的能力の測定数値を優先して開発されると説明する。だが、同時にドライバーの感覚的な部分も重視される。

それは、このウラカン・ステラートでも同様だった。運転で生まれる笑顔の大きさは数字にしにくいが、従来以上だったのではないだろうか。

グランドツアラーとしての能力も高い

間もなく最後を迎える、自然吸気の5.2L V型10気筒エンジンが荒々しいサウンドとともに目覚める。テクニカと同様に、ランボルギーニは自己主張が強い。

初めに一般道を走らせると、驚くほど従順なことへ驚いた。フロントが235/40 R19、リアが285/40 R19というサイズのブロックパターン・タイヤを履くが、穏やかにアスファルトを捉え続ける。乗り心地は、路面へ吸い付くように安定している。

最高出力610psを発揮するV10エンジンと、7速デュアルクラッチATの鋭い反応とは、少し相容れないかもしれない。アリエル・ノマドの印象と重なるようだ。筆者は、ノマドは先駆者的なモデルだと従来から考えていた。

技術者のモールはアリエルを運転したことがないというが、刺激を受けた例としてアルピーヌA110を挙げていた。軽いシャシーにしなやかなサスペンションが組み合わされ、アクセルペダルの加減でのコーナリングが得意なモデルだ。

確かに高速道路を運転していると、A110に近いかもしれない。クルージング時のエンジンは想像より静か。車内空間はややタイトで、ルーフ部分に追加されたエアスクープが後方視界を遮っているが、グランドツアラーとしての能力は高い。

ステアリングの反応も甘美といえる。適度に重く、とても正確。コミュニケーションを取りやすい。

すべてを探りたいと思える悪路での面白さ

続いてラリークロス・サーキット。モールは、筆者に2つを指示した。「まず、楽しんでください、それから、ドリフトも」

ラリークロスは、オフロードとオンロードが混在したコースで速さを競う競技だ。試乗に用意されていたサーキットも、約半分の路面は砂利のグラベル。残りは、アスファルトが敷かれたターマックで構成されている。

ランボルギーニによれば、ターマックではスポーツ・モードが、グラベルではラリー・モードが適しているとする。とはいえ、ラリー・モード時はスタビリティ・コントロールとABSの制御が緩くなるため、ターマックとの相性も良いと思う。

ウラカン・ステラートは最高だ。盛大なエンジンサウンドに浸りながら、斜め横に疾走していく。

パワフルなエンジンに柔らかいサスペンションだから、基本的に落ち着いているとはいいにくいものの、すこぶる面白い。動的能力の水準は高く、扱いやすく、すべてを探りたいと思える。

ボディは加減速で前後へ傾斜し、旋回では左右へ傾く。しかし、アダプティブダンパーが知的に姿勢を制御し、弾むような動きはしっかり抑えられている。すべての負荷を吸収し、安定させる。

コーナーではブレーキを掛けてフロントへ荷重を移し、少し滑らせつつ旋回しながら出口を向き、再加速に向けた体勢を整えやすい。あるいは、思い切りテールを振り回してパワーをかけ、ドリフトしたまま脱出することも問題ない。A110のように。

ウラカンの後継モデルでも検討中

グラベルでも、アスファルトでも、同じように操れる。ラリークロス・サーキットの場合、コーナー内側の縁石へタイヤを乗り上げると、さらにラインをタイトに保てる。ストレートが見えたら、パワーの波に乗るだけだ。

ウラカン・ステラートは、ホントに最高。一般的なオンロード・サーキットでは、ウラカン・テクニカより数秒は遅いだろう。それでもランボルギーニによれば、初期のウラカンと同程度の速さは得ていると話す。

同社の技術者は、この仕上がりにとても満足しているそうだ。ウラカンの後継モデルでも、同様のバリエーションを検討しているらしい。筆者がウルスへ強く感謝する日が来るとは、想像もしていなかった。

ランボルギーニ・ウラカン・ステラート(欧州仕様)のスペック

英国価格:23万2820ポンド(約3748万円)
全長:4525mm
全幅:1956mm
全高:1248mm
最高速度:260km/h
0-100km/h加速:3.4秒
燃費:6.7km/L
CO2排出量:337g/km
乾燥重量:1470kg
パワートレイン:V型10気筒5204cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:610ps/8000rpm
最大トルク:56.9kg-m/6500rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

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みんなのコメント

4件
  • ランボルギーニは四駆設計だからこそ作れる車種だね。
    ワイスピでも氷上をスバルと並んで走ってたのはなんか
    誇らしかったな。
    ウィンタースポーツの盛んなヨーロッパではスキーヤーなどのプロスポーツ選手がこぞってアウディやランボルギーニ乗ってますね。無論スポンサーからって人もいるでしょうけど金持ちは大体一台は所有してる。

    貧富の差が日本以上にあるんだろうなぁ〜
    うらやましか〜
  • 限定台数が多いな。
    V10NAエンジンにDCT。
    スーパーカーはこうでないとね!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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