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【国沢光宏がWRCに挑戦】ついに本格的な競技スタート! 新人編集部員が受けた洗礼と感激とは

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【国沢光宏がWRCに挑戦】ついに本格的な競技スタート! 新人編集部員が受けた洗礼と感激とは

 ブドウ畑のなかを国沢さんのフィエスタR2が駆け抜ける!

 WEB CARTOPでもおなじみの自動車評論家、国沢光宏さんがドイツで開催されるWRC(世界ラリー選手権)第10戦ラリー・ドイツに挑戦中! 今回ラリー・ドイツ取材のチャンスを得た新人編集部員篠田! だがじつは、ラリーについてはまったくの素人。渡航前の国沢さんにラリーの基礎や国沢さんがラリーに挑戦するワケ、ラリーカーの試乗を行なった。そしていよいよ私、篠田もドイツ入りし、ラリーを目の当たりにすることになる。

【国沢光宏がWRCに挑戦】もはや趣味の域を超越! それでも国沢光宏がラリーに挑むワケ

 本格的な競技のスタートともいえるDAY2は、SS2~SS7(SS:全速でタイムを争うスペシャルステージ)までが行われる。午前はSS2~4までのコース、午後は午前と同じコースを5~7として見ることができる。

 ラリーの生観戦では自分が見たいステージを自分で選ぶ必要がある。SSが開かれるエリアはサービスパークから距離が離れていることもあり、すべてのSSを回ることは難しい。私篠田は、現地の名産品であるワインの産地であるブドウ畑のなかをラリーカーが駆け抜けるSS3と、スタートとゴールが同じ場所で見られるSS7を選んだ。

 SS3では両側をブドウ畑に囲まれている絶景のなかをラリーカーが駆け下りてくる部分が見どころ。私、も機材を抱えながら山登りさながらにブドウ畑を上がっていく。ちょうど見どころのひとつであるヘアピンカーブのそばにやってきたが、地元の人たちは見どころをよくおさえているようで、かなり早い時間から多くの観客がのんびりとラリーカーがくるのを待っていた。私もそれにならい、ブドウ畑の間から間近に迫るラリーカーを見ることにした。

 DAY2は1位から順番にやってくる。スタート時間が過ぎると、早速ラリーカーの爆音が迫ってくるのがわかった。最初に来たのはWRカー。ヘアピンカーブ手前の直線を一瞬で駆け抜け、カーブでもほとんど速度を落とすことなく、クルマが流れるように走り去っていく。そしてあっと言う間にブドウ畑に消えていった。圧倒されている間にも、次々とWRカーがやってくる。必死にカメラを向けるも、速度が早すぎてなかなか追いつけない。

 WRカーが抜けていくと、WRC2クラスの車両がやってきた。WRカーと比較すると少しゆっくりになった気するが、それでも速い。ここらで見る場所を変えるために、さらに山登りを続ける。丘の上から下を見下ろすと絶景が広がっていた。クルマと合わせて撮る技術がないことが悔やまれる。ラリーの知識と共にカメラ技術も磨かねば!

 そしていよいよ国沢さんがやってきた。ブレーキ音を響かせながら、目の前のブドウ畑を駆け抜けていくラリーカーの迫力はとにかくすごい。だが、2日目を終えた国沢さんに話を聞くと「クルマの調子があまり良くない。新型だと車両のトラブルが起きやすいのかもしれない」と弱音もこぼしていた。

 また、ちょうどその場面を見ることはできなかったのだが、畑に入り込んでしまいコースアウトした国沢さんの前にも妖精(妖精:本来競技中にドライバー&コ・ドライバー以外がマシンに触るのはNGだが、観客が手伝ってコースに戻ることがあるため観客のことを「妖精」と呼ぶ)が現れたという。DAY2の動画でも公開されており、コースアウトしたと見るや否や、ここぞとばかりに妖精がたくさんやってきているのがわかった。

 ラリーの楽しみ方は人それぞれ! SSには出店も用意

 SSでは、こういった見どころに行くと、多くの観客に出くわすことになる。ドイツ国旗などの旗を持って応援する人や、椅子に座ってのんびりとビールを飲む人、ドイツ国旗をイメージした帽子をかぶった人など人それぞれにラリーを楽しんでいる。一部では来場者を楽しませようと、出店が設けられているSSもあり、軽食やお酒を楽しむことができる。

 DAY2では私も訪れたSS7がまさにその状態であった。日中からビールを片手に騒いでいる姿はうらやましい。カメラを持ってうろついていると声をかけられることや、記念撮影してくれとばかりにしっかりとポーズを決めてくれる人もいた。

 SS7は広場のようなところでひらけており、スタートしてからもしばらく車両の行方を追うことができる。自分たちの前を競技車両が通過すると声を上げたり笛を鳴らしたりと、陽気な観客たちがその場を盛り上げていた。私も仕事が終わったら思いっきりドイツビールを飲もうと心に決めた。

 実際にSSまで行って感じた醍醐味は、ラリーカーが間近で見られること。サービスパークはもちろん、SS内やリエゾン(移動区間)でも、観客との距離がとにかく近い。レースのように同じコースを何度も走ることは一部しかないため、長い時間待っていて通り過ぎるのはほんの一瞬。ただ、それでも待っていて良かったと思えるくらい、迫力ある走りや音を体感することができる。

 ただ、私にとっては、今回が初めてのラリー取材。SSでの取材にあたって困ったこともあった。撮影ポイントの確認などを含めてかなり時間に余裕を持って行動していても、道路の規制や徒歩での山登りなどで時間を要するということ。また、良い場所を確保しようとすると、スタート時間の1時間以上前からはその場で待機していなければならず、日差しが強いなど気候を事前に確認しておくことの大切さを学ぶことができた。

 こちらは番外編だが、トイレの問題についても触れておきたい。特にSS3のブドウ畑の中には簡易トイレもほとんどなかった。初めてラリー観戦に来られる際には携帯用のトイレなどを持参することをオススメしたい。

 DAY2で初めてのSSを体感した私篠田。仕事終わりには満点の星空をツマミにしっかりとビールをいただき、明日に備えた。DAY3ではラリー・ドイツ名物のパンツァープラッテ(軍事演習地内にあるコース)などの様子をお伝えする。次回もお楽しみに!

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