新店舗のWORKMAN Plusを続々とオープンするなど、バイクやアウトドア向けにも積極的なワークマン。従来の作業用品で培ったノウハウを活かし「安くて高性能」なアイテムを多数リリースしている。今回は5800円(自腹!)で買ったバイク用レインスーツを実戦投入! ちょっとだけ弱点も発見しちゃいました!?
3月14日にWORKMAN Plus練馬石神井店でレインスーツ「BIKERS(バイカーズ)BR-001を購入して以来、ほとんど雨が降らない日が続いて早2週間以上が経過……。このまま東京が砂漠化しちゃうんじゃないかと危惧するくらい晴れマークがズラリと並ぶ。早くみなさんにインプレをお届けしたいのに、こんなに激しく雨を欲したのは生まれて初めて!
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youtubeで調べた雨乞いの儀を日課とし、パラっと振ってきた瞬間に家から飛び出してみるものの3分も経たずに雲がどこかに行っちゃって、それでも淡い期待を抱えながらレインウエアを着たまま青空の下をひた走るのを繰り返すこと四度目にしてようやく雨中走行に成功!
このレインスーツを快晴の日に一番多く着ていたのは間違いなく私だと断言できる(笑)。
レインスーツとして求められる「撥水力」は問題ナシ!
さて、長い前置き(言い訳?)はそこそこにして、雨の中をバイクで走ること約30分。結果から言うと全く濡れない!
レインスーツだから濡れてもらっては困るんだけど、値段が値段(税込5800円)だからちょっと疑っていたのも事実。表面のリップストップ生地はわりと厚手なので、薄いナイロン生地のようにジワァ~と染み込むことはなく、撥水もしっかりしていて裏地にメッシュも配されているからベタっと張り付くような気配はナシ!
じつは雨が降らなかった時のことを考えて、事前にシャワー(強)を10分ほど掛け続けて検証してみたんだけど、やっぱり問題なかった。時間が経てば撥水性は落ちてくるだろうけど、防水スプレーを使ったり、手洗いして小まめにケアすれば長く使えそうだ。
ちなみにこのバイカーズBR-001は耐水圧が15000mm(公表値)で、価格からするとワンランクからツーランク上の性能を持っている。これはとても有意義なのだが、耐水圧と併記されることが多い透湿性については具体的に触れられていないのが引っ掛かった。短時間だがそこまで蒸れる感じはなかったし、どんな良い素材だろうと蒸れる時は蒸れるので「バイク乗車用」と割り切ればそこまで気になることはないだろう。
アジャスターやシルエットなど、ライダー向けの設計!
レインスーツとしての性能は及第点だったのでもはや語ることはナシ! ただこれで終わってはせっかく自腹で買ったのになんかもったいない気がするので、フィッティングや他の機能はどうか、これらもチェックしてみることにした。
まずジャケットの腕と脇にある面ファスナー仕様のアジャスターについて。バイクに乗車した姿勢でスピードを出すと、とくに二の腕周りがバタつきやすいんだけどビッチリ絞れるから調子が良い!
また裾もドローコードで絞れるようになっている。ファスナーが裾まで伸びておらず、とくにバイクにまたがった時に裾がたくし上げられて下側の面ファスナーが外れてしまうことが多々あるので、程よく裾の絞りを調整しなければならない。
ポケットがないのが弱点か
上着について難をあげるなら、まずポケットがないことだ。自販機のお釣りなんかをとりあえず入れておける小さめのものでもいいから欲しかった。ズボン……じゃなくてパンツにもポケットがないから、レインパンツに手を突っ込んで下に履いているパンツのポケットをまさぐる姿は他から見たらどう映るか気が気じゃない。
もう一つはリフレクターが少ないこと。襟の後ろに一つと、背面のロゴマークがそれなんだけど、あまり目立たないし襟裏はフードを付けたままだと隠れてしまう可能性が高い(パンツは裾の面ファスナーのカバーにあり)。夜はもちろん、雨の日の朝夕や霧状だと視界が悪くなるから大胆にリフレクターがあってもよかったと思うが、バイク用ジャケットらしくなくてスタイリッシュである、とポジティブに捉えておこう。
パンツは裾が大きく開くから靴を履いたままでも脱ぎ履きでき、3点留めの面ファスナーによってブーツにビシッと沿わせてフィットさせることができる。
またパンツの裾を長めに設計しているようで、身長178cm(股下79cm位)の私が着てもたっぷりと余裕がある。バイクにまたがると裾がツンツルテンになりがちだけど、足が長い私(!)でも大丈夫だったので、どこぞの足長おじさんでもない限りまず問題ないだろう。
ヒザにはライディングパンツさながらの脱着式パッドを採用しているのだが、これが私にとってはクセモノだった。パッド自体に馴れていないせいもあるけれど、今まで着用してきた雨具にはこういったものがなかったのでヒザ周りの“据わり”が落ち着かず、違和感がつきまとう。まぁ、着ているうちに馴れてきたけど。
この脱着式のヒザパッドは、ややラウンドしたスポンジで厚さは約1.3cm。メーカーによると50人のデータを参考に位置(高さ)を決めたそうだ。
バイクに乗るならこういった配慮はありがたいし、万が一を考えれば付けていた方が良いに決まってるんだけど、運転しづらいと感じたなら外すのは簡単だ。
収納サイズに物申す!
ここまでチェックしてみて「これで5800円ならお得じゃん!」と一人ほくそ笑みながら収納袋に入れようとしたら……なんかデカくねぇ!?
いやホントは薄々気づいていた。いつ雨が降ってきてもいいように外出する際はリュックに入れて持ち運んでいたんだけど、容量30ℓのリュックの半分ほどを占めて常にパンパンだったから。
収納時のサイズは大体φ17cm×27cm。厚手の生地とトレードオフなので仕方がないにしても、これだけ大きいとシート下収納があるスクーターやリヤボックスがないと携行するのに苦労しそう(収納スペースが狭いと他の物が入らない可能性も……)。
道中に雨が降ってくることなんてままあるし、そのタイミングで持ち合わせていないと意味がない。ともあれ、ツーリング時には積載するのに躊躇してしまいそうだ。
個人的な総合評価発表!
撥水性 ★★★☆☆
デザイン ★★★★☆
携帯性 ★☆☆☆☆
コスパ ★★★★★
満足度 ★★★★☆
撥水性については、高価なレインスーツを所有したことがない私が“標準”同等以上であると感じたためこの評価。デザインは好みが分かれるところだが、結構スタイリッシュだし、私的に赤色の面ファスナーが気に入った! 収納サイズや他のウィークポイントを差し引いても5800円なら買う価値ありと判断し、安物買いの銭失いにはならなかったことから概ね満足している。私のように、少ないおこづかいの範疇でバイクを楽しんでいる人にはうってつけのアイテムだ!
着こむならワンサイズ大きめでもヨシ!
最後にサイズについて。私は試着して、メーカーのサイズチャートより少し小さめのLサイズを購入した。窮屈さはなくジャストフィットだと思っているが、中に着込むならチャート通りか、ワンサイズ大きいものを買った方が無難だ。
参考までにLサイズの実寸(平置き)を記載しておこう。ジャケットが身幅59.5cm、前着丈70cm、後ろ着丈78cm、裄丈85.5cm。パンツのウエストが35cm(ゴムを最大まで伸ばした状態だと48cm)、股下80cm、渡り幅26.5cm。左のサイズチャートの適応身長/胸囲/胴囲と照らし合わせて検討してみてほしい。
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