2021年4月28日に一部改良を受けた大人気車種のトヨタアルファード。装備の変更などが行われたが、その人気に陰りはないという。
今回は法規対応、グレード整理、そして装備の変更を受けたアルファードのお買い得グレードに迫る!
人気車納期がそろって大幅遅延…半導体危機はどこがどうヤバいのか
文/小林敦志、写真/ベストカー編集部、TOYOTA
【画像ギャラリー】超人気ミニバンが装備変更!! 一部改良を受けたトヨタ アルファードを見る
■一部改良を受けたアルファードのベストグレードを考察
2021年5月に一部改良を受けたトヨタ アルファード。改良後の人気も衰え知らずだ
いま新車販売の世界で話題の1台となっているのがアルファード。さまざまな角度からメディアでは取り上げられているが、ここではベストチョイスといえるグレードはどれかを考察していきたい。
2021年4月28日に行われた、法規対応をメインとした一部改良において、アルファードはガソリン仕様のG及び、ハイブリッド仕様となるS、G、SRグレードが廃止された。ボディカラーについても、ラグジュアリーホワイトパール(086)、スティールブロンドメタリック(4X1)が廃止となっている。
■ボディカラーは『白か黒』の2択!?
パールホワイトはオプションカラーとなり料金が上乗せされるが、払った分は下取りや買い取りの査定額にも必ず反映され上乗せされる。選んで損はないだろう
まずはボディカラーであるが、現場のセールスマンに聞くと
「街なかを走るアルファードを見ていただいてもわかるとおり、ホワイトパールクリスタルシャイン(以下パールホワイト/070)もしくは、ブラック(202)ばかりです。まずはこの2色以外を選ぶとリセールバリューに悪影響が出ます。
海外へ中古車として輸出する際には、ダークレッドマイカメタリック(3Q3)の人気が高いともいわれていますが、この情報はいまひとつ“眉つば”ものです。そもそも国内では赤系のボディカラーを選ぶのはかなりリスキーとされています」とのこと。
それでは、パールホワイトとブラックのどちらがよりベストといえるのだろうか。
ポイントはブラックがメタリック系ではなく、ソリッド系のブラックであること。ソリッドブラックは細心の注意を払い、使うウエス系を厳選しても、ひとたびボディを拭き取れば“洗車傷”がついてしまうほど、塗装面がやわらかくデリケートなボディ色となる。
もちろん、いまどきはボディコーティングを納車時に施工するのは当たり前だが、それでもナーバスになってしまうだろう。
一方でパールホワイトはオプションカラーとなり、3万3000円の上乗せとなってしまう。
しかし、アルファードに限らず、パールホワイトはオプションとして選び、支払い額に上乗せしても、払った分だけは必ず下取り査定額や買い取り査定額には上乗せされるともされており、パールホワイトを選んでボディコーティングを施工するのがおすすめといえるだろう。
■エンジンは直4が人気、FF設定のないハイブリッドは避けられる傾向が
2.5L直4のガソリン車が人気だ。ハイブリッドにはFF設定がなく、全車4WDとなるため、ガソリン車に人気が集中しているようだ
エンジンラインナップは、2.5L直4ベースのハイブリッド、2.5L直4、3.5L V6が用意されているが、圧倒的に2.5L直4が選ばれているとのこと。
「中古車市場では人気の高いアルファードとされるものの、3.5L V6は自動車税などの維持費の問題もあり、人気が低くリセールバリューもアルファードとしては期待できません」とは、中古車市場に詳しいA氏。
ハイブリッドについては、FFの設定はなく全車4WDとなってしまうことも、2.5Lガソリンに選択が集中しているようである。
ミニバンで気になるシート構成については、ガソリンを例に見ていくと、廉価グレードのXとそのひとつ上のSには、セカンドシートがベンチタイプとなる乗車定員8名仕様となっている(Sは7名仕様の選択も可能)。
もちろん購入者個々の使い方の違いで、7名もしくは8名乗りのいずれかを選ぶことになるのだろうが、リセールバリューを考えると、セカンドシートが独立2名乗車仕様となっているものが圧倒的に人気は高いとのことである。
■シートは本革または合成皮革がマスト
リセールバリューを考えると、シートは本革または合成皮革を選ぼう。ファブリック素材は避けたほうが無難だ
内装色については、筆者はベージュ系が好きなのだが、前出セールスマンによると
「アルファードではベージュ系の内装色をフラクセンと呼んでおりますが、こちらは2.5 Lガソリン仕様ですと、8名乗車のみとなるXしか選ぶことはできません。
3.5LV6では7名乗車ならば、GFで標準となりますが、エグゼクティブラウンジではブラック内装がスタンダードで、ベージュ系は契約時に選択することが可能です」と説明してくれた。
シート表皮については、ガソリン車をみると、エグゼクティブラウンジ系が“プレミアムナッパ”という本革となり、GF(V6)、SC(V6)、S Cパッケージ(2.5L)が合成皮革、SとXがファブリックとなっている。
前出セールスマンによると、確実とまではいかないがファブリック地のアルファードはリセールバリューという側面では賢い選択とはいえないので、本革ではなくても、合成皮革シート仕様を選んでおいたほうが良いとのこと。
■総合すると『S Cパッケージ』がベストか?
今のところ写真の『S Cパッケージ』がベストチョイスといえるだろうか(写真は一部改良前のもの)
ここまででいったん整理すると、アルファードのベストチョイスとしては、ボディカラーはホワイトパール、シートパッケージはセカンドシートが独立した7名乗車でシート地は本革もしくは合成皮革となる2.5L直4エンジン搭載車となる。
この条件に当てはまるカタロググレードではSグレードとなる。そして、そのSグレードでもV6に設定されているSCグレードと装備内容が同じになる(例えば上級グレードの証である、内側から外側に流れるように光るシーケンシャルウインカーなどが標準装備となる)、S Cパッケージにたどり着いた。
セールスマンいわくS Cパッケージが人気グレードとはいうものの、ベストチョイスはどれかを絞り込んでいくと、自然に行き着くのがこのS Cパッケージのみであり、リセールバリューもアルファードのなかではこのグレードがより期待できるとのことであった。
さらに上級にはエグゼクティブラウンジがあるのだが、こちらはかえってS Cパッケージに比べ、リセールバリューは伸び悩むとは前出A氏。
■特別仕様車も見逃せないチョイス
特別仕様車となる“SタイプゴールドII”では、内装にサンバーストゴールドの木目調パネルを使うなど、随所にゴールドをあしらう高級感のあるものとなっている
このあたりのバリエーション設定(S Cパッケージ)については、ハイエースバンの“DX GLパッケージ”に似ている。
いわずとしれた、世界的にも人気が高く、日本から輸出される中古車も“引っ張りだこ”となっているのがハイエースバン。
日本ではバンを超えた贅沢仕様となっている最上級グレードのスーパーGLの人気が高いが、もともと無塗装バンパーをカラードバンパーにするなどして、スーパーGLに近い仕様となっている“DX GLパッケージ”の人気も高い。
これはただ、装備内容や見た目がスーパーGLに近いというだけではない。スーパーGLは確かに憧れのグレードであるが、フロントが2名乗車となる。しかしDX系は3名乗車(2名乗車仕様もあり)となり、GLパッケージもそのまま3名乗車仕様が選べるので、あえてDX GLパッケージを選ぶひとも多いと聞く。
アルファードのS Cパッケージも、3.5LV6であるSC並みの豪華装備が2.5Lでも選べることが人気となっている点では、ハイエースのDX GLパッケージと共通するものを感じる。
また、S Cパッケージと並ぶ人気となっているのが、特別仕様車となる“SタイプゴールドII”。
Sグレードがベースとなっているのは、S Cパッケージと同じだが、ウルトラスエード+合成皮革シート地など特別装備を盛り込みながら、シーケンシャルターンランプなど押さえるところは抑えながら、SCとの共通装備を減らすことで、S Cパッケージより買い得な価格設定となっている。
SタイプゴールドIIの2.5Lガソリン(FF)の車両型式番号をみると、3BA-AGH30W-PFXSK(H)となっている。
トヨタの場合は末尾の(H)を除いた部分が、2.5LFFのSとなる車両型式番号となり、さらに(H)がつくことでSタイプゴールドIIとしての独立した車両型式番号となる[ちなみにS Cパッケージは末尾が(C)となっている]。
トヨタ以外のブランドであっても、いまは少なくなってきたが、ディーラーが独自にディーラーオプションや汎用品を装着した、オリジナル特別仕様車を設定することがある。
この場合は独立したグレード扱いになっていないので、ベースグレードとして下取り査定や買い取り査定が進んでしまい、思っていたより査定額が少なくなることがある。
トヨタ車の場合は車両型式の末尾に(●)があれば、トヨタ以外のメーカーでも独立したグレードとして扱われ、それをベースに下取り査定が進むことになる。
今回の一部改良で最上級グレードのExecutive Lounge、Executive Lounge Sでは助手席に可倒式ヘッドレストを採用し、後席からの視界を向上させている
現場のセールスマンが異口同音に話してくれたのが、「ツインムーンルーフをメーカーオプションで選択すると、12万1000円高となるが、下取りや買い取り査定時には、12万1000円もしくはそれ以上に査定額がアップするので選んだほうがいい」と語ってくれた。
また珍しいのがタイヤサイズをダウンさせるオプションも用意されている。
例えばSタイプゴールドIIならば、235/50R18が標準装備なのだが、アップグレードするオプションはなく、ガソリンのみとなるのだが225/60R17(-1万9800円/2WD)だけではなく、215/65R16(-6万2700円/4WD)へタイヤサイズを変更することも可能となっている。
ただ、サイズによってとはなるものの、カタロググレードでもホイールデザインがいくつか用意されているので、ホイールデザインをみると、どのあたりのグレードか一目でわかるので、同じアルファードに乗っていても、見るひとが見れば「あれは安いグレードだ」とすぐにわかってしまうので注意してもらいたい。
高額車のため、シビアな予算の中で検討するひとも目立つようで、タイヤサイズダウンのような“コスト削減オプション”が用意されていると、セールスマンは説明してくれた。
結論としては、アルファードのなかでベストチョイスを探していくと、結構な数となるグレード構成ではあるが、2.5L直4となるS Cパッケージもしくは、特別仕様車のSタイプゴールドII以外は事実上選択肢がないという結論に至った。
また、フルサイズのラグジュアリーミニバンと言っていい車種なのに、内装色がオプションですら任意選択がほとんどのグレードにおいてできないなど、トヨタらしいシビアなコスト管理が行われていることも改めて感じた。
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みんなのコメント
アルファードみたいな高額車を選ぶんなら、チマチマしなさんな、って思う。