8月24日、25日とモビリティリゾートもてぎで行なわれるスーパーフォーミュラ第5戦。その中で最注目のドライバーであるニック・デ・フリーズ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が会見に臨み、レースへの意気込みを語った。
昨年のF2チャンピオンであるテオ・プルシェールが開幕戦の後に電撃離脱して以来、TEAM IMPULの19号車は毎戦のようにドライバーが変わっていた。第2戦はベン・バーニコート、第3戦、第4戦は平良響が起用されていたが、もてぎでの第5戦、富士での第6戦と第7戦はデ・フリーズが起用されることになった。なお鈴鹿での最終2レースは再び平良がステアリングを握る。
■角田裕毅がスーパーフォーミュラ参戦の“元チームメイト”デ・フリーズにエール「簡単ではないと思いますが、彼は良い仕事をするはずです!」
デ・フリーズは2019年にF2、2021年にフォーミュラEで年間王者に輝き、2023年には角田裕毅のチームメイトとしてアルファタウリ(RB)からF1に出走した経験を持つ。F1では不振によりシーズン途中での解雇となってしまったが、その実力は折り紙付き。現在はフォーミュラEに参戦する傍ら、WEC(世界耐久選手権)では小林可夢偉代表率いるTOYOTA GAZOO Racingに所属して優勝を争っている。
「温かく迎えてくれたことに感謝しているし、スーパーフォーミュラでレースをする機会を与えてくれたトヨタとインパルにも深く感謝している」と語るデ・フリーズ。実はF2に参戦していた2017年からスーパーフォーミュラ参戦を画策していたという。
「僕は世界中のあらゆるシリーズをチェックする傾向があるんだけど、F2の後にヨーロッパからスーパーフォーミュラに来ることはよくあることだよね。古くはラルフ・シューマッハー、ラルフ・ファーマン、トム・コロネルもそうだし、アンドレ・ロッテラー、ニック・キャシディ、ピエール・ガスリー、あとストフェル・バンドーン……だから僕はここに注目していたんだけど、タイミングや機会がなかった」
「今回、WECとのトヨタとの関係を通じてこのようなチャンスが巡ってきた。僕にとってはいつもとは違う経験になるので、楽しみつつもベストを尽くしたい」
またデ・フリーズにとってもてぎは未知のコース。事前のテストはもちろんのこと、シミュレータセッションもできておらず、オンボード映像を見ただけだという。その中での印象についいては「必ずしも90度、180度のコーナーというわけではなく、その中間といった感じで、バイクのコースという印象。コーナーの形状は(オランダの)アッセンっぽいところもあるけど、あそこはストップ&ゴーの要素が少ない」と述べている。
そして来季以降もスーパーフォーミュラに参戦する可能性について問われると、次のように述べた。
「今はWECとフォーミュラEのプログラムに集中しているし、おそらく今後もそうだろう。でも僕は他のシリーズの可能性も常に捨てていないし、日本への愛着もある。将来どうなるかは分からないけど、他の何かと組み合わせられるようなチャンスがあれば、喜んで走りたい」
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