2018年6月~7月に登場する新型車の情報が、五月雨式に入ってきた。注目車が多く、気になっている皆さんも多いはず。そこで当企画では一度整理する意味でも、この夏に登場予定の新型車はどんなモデルなのかを整理してお届けしたい。
いずれもすでに各販売店には新型車への切り替えが通達されており、先代型は生産を終了。つまり発売確実となっている新型車ばかりとなる。この夏、新車購入を考えている皆さんはぜひ参考にしてほしい。
※当記事メイン写真は、東京オートサロン2018に出品された、次期クラウンのTRD版コンセプトカー
文:ベストカーWeb編集部
■スバル フォレスター 2018年6月20日頃
スバル新型フォレスター(ニューヨークショー出品車)
今年度スバルが最も力を入れている新型車が新型フォレスター。3月末に開催されたアメリカ・ニューヨークショーですでに外観デザインが発表された(北米仕様だが日本仕様もほぼ同じ)。フォルムはキープコンセプトで、全長と全幅をやや拡大し、無骨さを増したデザインとなっている。
搭載ユニットも公表されている。発売時のメインエンジンは水平対向2.5L、NA。最新の安全技術パッケージ「アイサイト・ツーリング」が用意され、走行性能は大幅に向上する。
今年秋頃にはスバルオリジナルのマイルドハイブリッドを搭載するグレードが追加設定される見込み。
■トヨタ クラウン 2018年6月26日
トヨタ新型クラウン(東京モーターショー出品車)
トヨタ今年最大の注目車となるのが、15代目となる新型クラウン。ユーザー層の若返りを目指し、思い切って大きなグリルとスポーティなフォルムが与えられた。
グレードはこれまで馴染みのある「マジェスタ」、「ロイヤル」、「アスリート」という体系を廃止し、「RS」を筆頭とした新グレード体系に見直される。
エンジンラインアップはV6、3.5Lハイブリッドと直4、2.5Lハイブリッド、直4、2Lターボの3種類を用意。重心高15mmダウン、フード高13mmダウン、前後重量配分は50:50で、「走りを磨き上げたクラウン」だという。試乗が楽しみ。
■トヨタ カローラスポーツ 2018年6月26日
トヨタ新型カローラスポーツ(ジュネーブショー出品車に本誌が彩色)
これまで「オーリス」の車名で販売されていたカローラのハッチバック仕様が「カローラスポーツ」の車名で新発売される(まだ「カローラハッチバック」という車名になる可能性もわずかながら残っている)。久々にカローラの名前を冠したハッチバックモデルの登場で、若々しいイメージをカローラシリーズに持ち込む狙いがある。
エンジンラインアップは(当初予想されていた新世代2Lハイブリッドの搭載は見送られ)直4、1.8Lハイブリッドと直4、1.2Lターボの2種類。ハイブリッド仕様はFFのみでCVTと組み合わされ、純ガソリン1.2Lターボ仕様にはFFと4WD、新開発ダイレクトシフトCVTと6MTが選べる。
予想価格は180万~280万円で来年度には1.6Lターボ仕様の「GT」が登場する。
■トヨタ センチュリー 2018年6月26日
トヨタ新型センチュリー(東京モーターショー出品車)
トヨタの、いや日本の最高級車センチュリーもいよいよ登場する。外観は昨秋の東京モーターショーに出品されたコンセプト仕様とまったく同じで、エンジンも発表された5L、V8ハイブリッド仕様が搭載される。
先代型は国産車で唯一V12エンジンが搭載されていたが、残念ながらそちらは廃止。ただし安全装備、運転補助機能ともに最高級のものが搭載されており、動力性能は大幅に向上している。
すでに有力ユーザーには各ディーラーから案内が届いており、首都圏の一部販売店では年内納車が厳しいところも出ているという。
■スズキ ジムニー 2018年7月初旬頃
スズキ新型ジムニー(本誌予想CG)
すでにスズキ各販売店には先代型(現行型)の在庫販売と次期型への案内を始めている新型ジムニー。20年ぶりのフルモデルチェンジとなる。
次期型はスクエアなボディでラダーフレームを踏襲し、パワーユニットはNA仕様とターボ、マイルドハイブリッド仕様も用意される。4WDはローレンジ付き電子制御4WDの「ALL GRIP PRO 4×4」を採用。
これまで1L仕様の「シエラ」は1年遅れの登場と報じられてきたが、ここにきて「同時発表では」という情報も入ってきた。
伝統と格式のあるスズキのイメージリーダー的モデルで、今年度最も登場が待ち遠しい1台。
■ホンダ N-VAN 2018年7月中旬頃
ホンダ新型N-VAN(本誌予想CG/標準ルーフ「COOLエディション」)
大ヒット軽自動車N-BOXのプラットフォームを使った軽商用車N-VANのデビューが間近に控えている。
Bピラーレスのスライドドアで、助手席まで倒してフルフラット化できる広大な荷室スペースが最大の特徴。実質的にはアクティ、バモスの後継車となり、4WDやターボ、MT仕様まで用意されるという。
「標準ルーフ」と(ルーフを高く、室内高をより確保した)「ハイルーフ」仕様が用意され、フロントマスクも「標準タイプ」「COOLエディション」「FUNエディション」と3タイプから選べる仕様となる。もちろんホンダ得意の安全技術パッケージ「ホンダセンシング」も用意される。
N-BOXが大ヒットして軽自動車のスタンダードとなりつつあるだけに、このN-VANも軽商用車界に大きなインパクトを与える存在となりそうだ。
■ホンダ CR-V 2018年7~8月頃
ホンダ新型CR-V(ホンダ公式写真/北米仕様)
2016年3月に日本市場から撤退したCR-Vだが、昨年9月に再び日本市場へ導入されることが発表。世界的なSUVブームを背景に、捲土重来を期して今夏発売される。すでに外観は昨秋の東京モーターショーに出典されているが、パワートレーンは1.5Lの直噴ターボと2Lの2モータースポーツハイブリッドi-MMDの2種類になるもよう。1.5Lターボには流行りの3列シート仕様が設定される。
これによりマツダCX-8、三菱アウトランダーに続いて、3列目シートを持つクロスオーバーカーが登場することになる。
■日産、マツダに新車はないのか?
結論からいうと、日産、マツダ両社は今年度、つまり2019年3月まで型式変更をともなう新型車の発表予定はない(日産は秋にリーフNISOMOの追加設定、マツダはアテンザのマイナーチェンジが6月に実施される見込みだが、フルモデルチェンジや新規車種の発売はないということ)。
そのぶん来年度以降はヒットが予想される新型車が用意されているが、とはいえ今年度、特に各ディーラーは厳しい年となりそう。いっぽう値引きが拡大する傾向にあるので、両メーカーの新車を狙っている方はチャンスの年でもある。
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