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MOMOやレカロには憧れたよね? スポーツモデルを彩る海外メーカーパーツは健在だ!! 

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MOMOやレカロには憧れたよね? スポーツモデルを彩る海外メーカーパーツは健在だ!! 

 自動車を構成する様々なパーツは、自動車メーカーによる内製だけでなく、他の専門メーカーにより供給されるものがある。さらにはレースなどの競技によって鍛え上げられた、高性能パーツというものが存在する。

 その性能や品質によって市民権を得たパーツメーカーは「ブランド」として人気を集めることになる。そしてそれを装着することで商品力が増せば、販売にも大きな効果がある。

MOMOやレカロには憧れたよね? スポーツモデルを彩る海外メーカーパーツは健在だ!! 

 今回はスポーツモデルなどに多用されている高性能パーツを紹介しよう。

文/藤田竜太、写真/TOYOTA、NISSAN、DAIHATSU、MITSUBISHI

■あの有名メーカーのパーツを純正採用!

 一台のクルマには多くのサプライヤーが作るパーツが使われており、なかにはクルマ好きなら誰でも知っている憧れのパーツメーカーもいくつかある。

 自動車メーカーもそうしたパーツメーカーとコラボして、純正採用することで、完成車の商品力を高めることに熱心だった時代もあるが、最近はどちらかというと自社ブランドの構築に力を入れている傾向も……。

 そんななかでもとくにメジャーなブランドの純正採用について振り返ってみよう。

●ビルシュタイン

日産 GT-Rはビルシュタインのダンパーを採用

 まずはダンパーメーカーのビルシュタイン。モータースポーツでの実績はもちろん、ポルシェ、メルセデス・ベンツ、フェラーリなどが市販車に純正採用するドイツの名門ブランド。

 国産車では、70スープラ、SW20あたりからはじまって、スバルの歴代レガシィにも採用。

 マツダではFD3SやRX-8、NA~NDまでの各世代のロードスターと三菱のランエボ、日産ではZ33やV35の純正オプションになった実績がある。

 最近でも日産GT-R(R35)のダンパーもビルシュタイン製で、減衰力を走行状態や路面に応じてリアルタイムに可変することができるダンプトロニックタイプだ。ダイハツ コペンもビルシュタインを使っている。

 ビルシュタイン製のダンパーは、一部の非分解式のダンパーを除き、純正ダンパーでもオーバーホールが可能。ダンパーは消耗品なので、中身のオイルとシール類を交換することで初期の性能を取り戻せるというのは、隠れた魅力といえるだろう。

●レカロ

レカロのシートを採用するダイハツ コペンGR SPORT。ほかにもホンダのタイプRシリーズやスズキ アルトワークスなどでレカロを純正採用

 モータースポーツの世界だけでなく、旅客機のシートや東北新幹線はやぶさのグランクラスのシート(新幹線では運転席もレカロの採用例がある)も手がけるドイツのレカロ。

 サッカーや野球のスタジアムでも監督・選手用のシートにレカロ製が採用されたりして、一流のシートメーカーとしての地位を不動のものにしている。

 国産車ではホンダのタイプRシリーズをはじめ、三菱ランサーエボリューション(ランエボ)、スバル・インプレッサ、スズキ・スイフト、スズキ・アルトワークスなどの純正採用。

 古くは、ダイハツ・シャレード デ トマソや、いすゞジェミニ、いすゞビッグホーン、トヨタ・ハイラックスサーフにもレカロシートの装着車があった。

 ホールド性に優れたスポーツシートだけにとどまらず、人間工学に基づいた腰痛防止、疲労軽減のメディカルシート、コンフォートシートとしても高い評価があり、チャイルドシートなども製造している。

 現行車でもルノーメガーヌR.S.やダイハツコペン(GR SPORT)などはレカロシート。自動車用のシートとしては、今でもレカロがナンバーワンブランドだ。

●ブレンボ

日産 GT-Rで採用されるブレンボのブレーキシステム

 市販車でもっともストッピングパワーに定評があるのはポルシェ。そのポルシェをはじめ、フェラーリ、ランボルギーニ、AMGメルセデス、シボレーコルベットなどがこぞって採用しているブレンボのブレーキシステム。

 タイヤが13インチから18インチに替わった2022年シーズンのF1では、全チームにブレンボがキャリパーを供給(マクラーレンはAPレーシングのキャリパーだが、APレーシングもブレンボの傘下)。

 国産車では第二世代GT-R、R35GT-R、Z33、ホンダのタイプRシリーズ、ランエボ、インプレッサ、レクサスなどが、ブレンボの赤いキャリパーを装着(レクサスはオレンジ)。

 これらの国産スポーツカーに純正採用されたブレンボのブレーキシステムは、イタリア本社製ではなく、住友電気工業(現・アドヴィックス)によってライセンス生産されたものがほとんどだが、OEMだとしてもブレンボの認めるクオリティで作られているのは間違いない。

 日産GT-R NISMOの2022モデルが誇る、専用カーボンセラミックブレーキのキャリパーもブレンボ製だし、NDロードスターのオプションにもブレンボが追加された。そう考えると、ブレンボの威光に陰りがあるとは思えない。

 これらのブランドは、いずれも高品質、高性能でブランド力があるというだけでなく、量産体制が整っていて、自動車メーカーからの受注数を納期までに収められるキャパがあったことが、他のパーツメーカーとの違いとして注目できる。加えてコストの釣り合いもとれていたことも見逃せない。

●MOMO ナルディ

ダイハツ コペンGR SPORTが採用するMOMO製ステアリング

 最後はステアリングについて。MOMOとナルディはともにステアリングブランドでは人気を二分するイタリアのメーカー。昭和のスポーツカーなどは、クルマを買ったらまずステアリングを交換するのが当たり前だったが、1990年代に入ると純正ステアリングのデザイン、クオリティも急上昇。

 そうした中で、ロードスターのMOMO/ナルディをはじめ、ホンダのタイプR、レガシィ、連エボなどのMOMO、インプレッサのナルディなど、純正ステアリングにMOMOやナルディを採用する車種も増えていった。

 しかし、エアバッグの普及やステアリングスイッチの増加、D型ステアリングの流行などが影響し、社外ブランドのステアリングを採用する例は激減している。現行車だとコペンのGR SPORTぐらいかもしれない!?

 この調子だと、正直ブランド品のステアリングの採用は下火になっていくように思えるが、ステアリング以外は今後も自動車メーカーとのコラボが続いていくに違いない。

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