女性限定のシングルシーター選手権『Wシリーズ』に初年度から参戦し、アストンマーティンF1チームの“アンバサダー”も務めるジェシカ・ホーキンスが、2022年に向け新たな契約を締結。TCR UKシリーズに参戦するファストRチームから、CUPRA TCR(セアト・クプラTCR)でシリーズ史上初の女性ドライバーとしてフルエントリーすることが決まった。
2020年のBTCCイギリス・ツーリングカー選手権ではパワー・マックスド・レーシングのファクトリーマシン、ヴォクスホール・アストラBTCCをドライブしたホーキンスは、翌年にも限定プログラムでBTCCにカムバックし、第2戦スネッタートンでモーターベース・パフォーマンスのフォード・フォーカスSTをドライブした。
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その“ハコ車”活動と並行し、こちらも新型コロナウイルスに翻弄された『Wシリーズ』では2シーズンを戦い、地元イギリスではMINIチャレンジやMSAフォーミュラなど、多くのカテゴリーを経験する。
プロのレーシングドライバーとしてのかたわら、ハリウッド映画のスタントドライビングでも名を馳せるホーキンスは、大ヒット・カーアクション・シリーズの『Fast&Furious(邦題:ワイルドスピード)』や、直近ではスパイ映画の金字塔である『007』の最新作でランドローバー・ディフェンダーのドライブを担当。27歳にして多彩な才能を発揮してきた。
そんなホーキンスは2022年に向け再び新天地を選択し、エリア・モータースポーツが運営するチームでTCR規定カテゴリーへの挑戦を決断。ホンダ・シビックカップの卒業生であるジェイミー・トンクスとともに、ファストRチームからのエントリーでTCR UKシリーズに参戦する。
■「最初のツーリングカーフルシーズンにとても興奮している」とホーキンス
「これは、私にとってとても素晴らしい瞬間ね」と喜びを語ったイーストハンプシャー出身のホーキンス。
「私は長いあいだ、ハイレベルのツーリングカーチャンピオンシップで年間を通したレギュラーシート獲得の道を模索してきた。それがファストRとルーク(・クレイトン代表)の助けを借り、すべてが実現することになったのよ!」
「私にとって最初のツーリングカーフルシーズンにとても興奮しているし、初年度以降、素晴らしいカテゴリーであることがすぐに証明されたTCR UKで戦えることにもさらにワクワクしている。高い目標を掲げたいけれど、グリッドには勤勉な猛者たちが数多く並んでいる。でも、私を選んでくれたみんなが誇りに思うよう、猛烈に働くつもりよ」
そのファストRの創設者であるルーク・クレイトン代表も、ホーキンスとの契約がまとめられたことを「心から光栄に思う」と歓迎の意を示した。
「我々はつねに、それにふさわしい野心を持つ人々が、行きたい場所にたどり着く手助けをすることに誇りを持っている。ジェスはまさに、その代表的な例だね」と語ったクレイトン代表。
「我々としても、2020年に彼女の最初のBTCCプログラムで協力し、それ以来、いくつかの本当に興味深いプロジェクトで一緒に働くことができて光栄だった。彼女は、ほとんど“現実離れ”したクルマのコントロール技術とレースクラフトを兼ね備えている。そのため、フルシーズンサポートを提供するためのオプションを検討してきたんだ」
「TCR UKが成長し、成熟するのを見た後で、イギリスのモータースポーツ・カレンダーで最高のチャンピオンシップのひとつになりつつあるものに彼女を招き入れることは、明白な選択肢のひとつとなった。彼女がこのクルマで何ができるか。それを見られることを心から楽しみにしているよ」
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