チリの首都、サンティアゴで開催されたABBフォーミュラE選手権の第3戦サンティアゴE-Prix。レースはマキシミリアン・ギュンター(BMW i アンドレッティ・モータースポーツ)が、最終ラップまで繰り広げられたアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチーター)とのバトルを制し、見事フォーミュラE初優勝を成し遂げた。
ニッサン・e.ダムスはセバスチャン・ブエミが13位、オリバー・ローランドが17位に終わった。
【順位結果】19/20フォーミュラE第3戦サンティアゴ決勝レース
第3戦のポールポジションを決めるスーパーポールに進出したのは、パスカル・ウェーレイン(マヒンドラ・レーシング)、オリバー・ターベイ(NIO 333レーシング)、フェリペ・マッサ(ベンチュリ・フォーミュラEチーム)、セバスチャン・ブエミ(ニッサン・e.ダムス)、マキシミリアン・ギュンター、ミッチ・エバンス(パナソニック・ジャガー・レーシング)の6人。
昨シーズン、このサンティアゴでポールポジションを獲得しているブエミもスーパーポールに進出し、2年連続ポールポジションの期待もかかったが、アタックは不発に終わり、6番手タイムとなった。
第3戦のポールポジションは、ただひとり1分4秒台を叩き出したエバンスが獲得した。
迎えた決勝レース。南半球にあるチリは現在夏となり、気温33度、路面温度39度という高温下での45分+1周というレースがスタートとなった。
レースが始まると各車綺麗な出だしをみせ、ポールポジションのエバンスを先頭に1コーナーへと侵入していく。2番手争いはギュンターとウェーレインが横並びとなり、ウェーレインが前に出る。
その後は少々の接触はありながらも、各車先陣争いを繰り広げていく。そして1周目のターン10ではニール・ジャニ(タグ・ホイヤー・ポルシェ)とアレクサンダー・シムズ(BMW i アンドレッティ・モータースポーツ)が絡み、ジャニはそのままピットへ向かい、シムズもフロントにダメージを負ってしまう。
シムズはそのままレースを続行するが、その後アンドレ・ロッテラー(タグ・ホイヤー・ポルシェ)との接触もあり、コース上にストップしてしまう。シムズのマシン撤去のため、レースはフルコースイエローが出された。
フルコースイエローはすぐに解除されレースが再開すると、後方を走行するマシンたちはアタックモードを使用し、激しいバトルを繰り広げていく。
しかし、またしてもターン10で接触が起こり、ニッサン・e.ダムスのオリバー・ローランドも巻き込まれてしまう。ローランドはフロントカウルが吹き飛んでしまい、その後ピットインし修復を余儀なくされてしまう。
中段勢の混乱とは裏腹にトップ3のエバンス、ウェーレイン、ギュンターはアタックモードを使用しながらも、1秒前後のギャップを維持し順調にレースを進めていく。
■上位勢は順調にレースを進めていくが、後半はチャンピオンチームのDSテチーター陣営が襲いかかる
レース残り27分というところでは、マッサとエドアルド・モルタラというベンチュリ同士の争いが勃発し、またしてもターン10で接触。マッサがウォール側へと追いやられてしまうが、ダメージはなくそのままレースを続行する。
このベンチュリ同士の争いを尻目に順位を上げたのは、チャンピオンチーム、DSテチーターのジャンーエリック・ベルニュとアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ。ふたりはベンチュリ勢が接触している隙に、5、6番手へと順位を上げた。
レースの折り返しとなる残り23分ごろ、ニック・デ・フリース、ストフェル・バンドーン(メルセデス・ベンツEQ・フォーミュラEチーム)、ルーカス・ディ・グラッシ、ダニエル・アプト(アウディスポーツ・アプト・シェフラー)、ダ・コスタの5人にファンブーストが付与された。
そして、そのタイミングでは首位争いが激化。トップを行くエバンスに、2番手のギュンターが1コーナーでブレーキをロックさせながら襲いかかっていく。しかし、ここでは順位は変わらず。
だが、アタックモードを使用するギュンターは、その周のターン9でアウトからエバンスをオーバーテイク、トップに躍り出た。
残り20分となり、首位はギュンター、2番手にエバンス、3番手にウェーレイン、4番手モルタラ、5番手ベルニュというオーダーでレースが進んでいく。
ここでデ・フリースとマッサによる7番手争いが勃発。1コーナーでマッサがブレーキロックしながらオーバーテイクを試みるが、これはコースアウトしてしまい順位は変わらない。
レース残り15分、3番手を走行するウェーレインがアタックモードを使用し、前を行く2台の追い上げを開始する。しかし、思ったようにペースは上がらず、逆に4番手のベルニュに差を詰められてしまい、25週目のターン9でオーバーテイクを許してしまう。
3番手に浮上したベルニュだったが、その後、左フロントカウルが破損し、タイヤと干渉してしまうアクシデントが発生。白煙を上げながら順位を守るが、徐々にペースが落ちてしまう。走行中にカウルは外れたが、タイヤへのダメージが大きく、ピットへ入り戦線離脱となってしまった。
残り10分というところで、ジェローム・ダンブロシオ(マヒンドラ・レーシング)、デ・フリース、ブエミに“技術規定違反”として、レース結果に5秒加算のタイムペナルティが科された。
レース残り6分、2番手を走行するエバンスのペースが上がらず、ベルニュの離脱によって3番手に浮上した同じくDSテチーターのダ・コスタが、ターン9でアウトからエバンスを交わし2番手に上がる。ポールポジションスタートのエバンスはこれで3番手にまで後退してしまう。
ダ・コスタは、トップを走行するギュンターよりも1秒以上速いラップタイムを記録しながら追い上げる。残り3分というところで、遂にテール・トウ・ノーズに。
そして37周目、ダ・コスタがターン10のヘアピンで強引にギュンターのイン側にねじ込み、接触しながらもオーバーテイク。トップへと浮上する。しかしギュンターも諦めずにダ・コスタについていく。
39周目の1コーナーでギュンターが前を伺うが、ブレーキをロックさせてしまい順位は変わらず。BMW陣営はギュンターへ「諦めるなよ!(ダ・コスタを)やっつけようぜ!」と無線を送る。
そして迎えたファイナルラップにドラマが。2台に絞られた優勝争いは、テール・トウ・ノーズのまま最終ラップへと突入していく。2番手ギュンターは緩い左コーナーのターン8でダ・コスタのアウト側へと並びかけ、次のターン9へのブレーキングでブレーキをロックさせながらダ・コスタをアウトからオーバーテイクしトップ奪還。
そのままギュンターがトップフィニッシュ、2位にダ・コスタとなった。デ・フリースが3位でチェッカーを受けたが、5秒ペナルティがあるため、直後に走行していたエバンスが3位となった。
ギュンターは嬉しいフォーミュラE初優勝となり、BMW陣営は第2戦ディルイーヤのシムズから続いて2連勝となった。またレース後、「アンドレ・ロッテラーは最大許容エネルギー量を超えたため失格となった」とタグ・ホイヤー・ポルシェチームの公式Twitterがアナウンスしている。
次戦は2月15日にメキシコの首都、メキシコシティで第4戦が行われる。
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