バッテリー再利用 3つのメリット
執筆:Hideaki Hamasaki(浜先秀彰)
【画像】「NISSAN」×「KENWOOD」で登場! ポータブルバッテリー from LEAF【使用シーンを確認】 全16枚
先代の日産リーフが発売されたのは2010年のこと。それからもう13年の歳月が流れ、今では廃車となる個体も珍しくなくなっている。
そんなリーフに搭載されている役目を終えたはずのリチウムイオンバッテリーに“もう一度命を吹き込み”生まれ変わらせたのが、車載ポータブルバッテリー、「ポータブルバッテリー from LEAF」だ。
全国の日産自動車の販売店舗で9月1日から発売が開始された。
開発は日産のほか、カーナビやドライブレコーダーで知られる「JVCケンウッド」、バッテリーのリサイクル事業を専門とする「フォーアールエナジー」が共同で行っている。
ポータブル電源へのリーフ用バッテリー再利用で得られるメリットはおもに3つ。
1つ目は電池製造時のCO2発生を抑え、持続可能な低炭素社会の実現に貢献できること。
2つ目は専用電池のため暑さ、寒さに強く、繰り返し充電にも強い。
3つ目は安全性、信頼性、耐久性に優れていることで、累計65万台販売された先代リーフはバッテリーに起因する重要な不具合はゼロだという。
どうやって作る? デザインは?
製造についてはフォーアールエナジーが全国の日産自動車販売店や自動車廃車処理業者からバッテリーを回収し、全数の性能測定を行って劣化状態を確認。
ポータブルバッテリーに再利用ができるレベルのバッテリーモジュールはJVCケンウッドの工場に送られ、製品に組み込まれるとのこと。
JVCケンウッドではこれまでコンシューマー向けのポータブルバッテリーを10万台以上出荷しており製造ノウハウは豊富だ。
本体はJVCケンウッド・デザイン社が手がけ、シンプルながらもスタイリッシュ。
ブラック&グレーの落ち着いた配色で、天面はカーボン調の柄に「NISSAN」のロゴが刻まれている。前面には「NISSAN×KENWOOD」、「4R ENERGY」のロゴも入り、3社の共同プロジェクトから生まれたことが伺える。
上部には使わないときには収納できる大型ハンドルが備えられ持ち運びが容易だ。
内部には整備された2個のバッテリーモジュールが搭載されており、低重心にバランスよく配置。もちろん筐体の堅牢性も確保されている。
車内に保管も! スペックをチェック
気になる性能面だが、ポータブルバッテリーとしては世界初の車載スペックを備え過酷な使用下にも対応。
動作温度範囲は-20℃~60℃で、真夏や真冬のエンジンを切った車内での電気製品使用を可能としている。
また、自己放電が少ないのも特徴で、満充電から1年保管をしても電力は84%も残存。災害など万一の際の非常電源としても利用がしやすい。
そして2000回もの繰り返し充電に耐えられるため出張作業やイベントの貸出など利用機会が多い場合にも役立つ。レジャー用だけでなく業務用としてのハードユースにも適応できるのだ。
フロントパネルにはAC×2(100V AC 50/60Hz 合計600W・瞬間最大1200W HIGH POWER時 合計900W)、USB Type-C(5V DC 3A)、USB Type-C(5V/9v/15v/20v DC3A・最大60W)、USB Type-A×2(5V DC 1.5A)、シガーソケット(12V DC 10A 最大120W)など豊富な出力端子を用意。動作状況を確認できる視認性の高いディスプレイも装備する。
自然環境に配慮しながらも高性能を実現したポータブルバッテリーは非常に魅力的な存在。日産でもアリア、サクラなど電気自動車のラインナップが増えてきているが、今後はこのように電気自動車搭載のバッテリーユニットを再利用する製品が数多く見られるようになるだろう。
日産が販売する「ポータブルバッテリー from LEAF(IPB-01N)」の価格は17万500円。
なおJVCケンウッドからも「ポータブルバッテリー from LEAF」と同仕様で、ケンウッドブランドの製品が発売される予定だ。
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みんなのコメント
廃棄費用が高いので、ババを次の人にバトンタッチ・・・ってなこと無いよね。
もう少し、情報を・・・マスコミは、取材するメーカーに遠慮することなく、頑張って取材してほしいものです。
ジャニーズみたいに、大事なことを隠蔽することの無いように・・・