日産京都自動車大学校といえばオートサロンなどでのカスタマイズでも著名だが、実は人知れずあるクルマのレストアをしている。それがS130のフェアレディZだ。豪雨災害で水没してしまったクルマをコツコツとレストアをしている。実は形見だったこのZ。いろいろなものを学生に遺している。
文/写真:ベストカーWeb編集部
第1回の紹介記事はこちらから
フェアレディZの亡きオーナーが遺した希望…S130が深紅に蘇る!!! 学生が「整備」の原点を模索し挑むプロジェクトに迫る
■「生きているクルマ」という実感
まだ外装だけだが、明らかに生きている雰囲気がするS130
2018年の西日本豪雨災害。多くの犠牲者を出した災害だったが、今回のフェアレディZもその被害を受けた1台。オーナーだったYさんは20年以上前に事故で他界、その形見としてご両親が大切にしていた車両が水没してしまったのだ。
そして複数の関係者の手を渡り日産京都自動車大学校にやってきたこのS130だが、歴代の学生の「部活」としてレストア作業が続いている。以前も紹介した際には部品の洗浄が終わり、サビ穴などの復元が完了した状態だった。
クルマ好きなら理解してもらえると思うのだが「生きているクルマ」という感情を持ったことはないだろうか。中古車屋さんで明らかにボロボロでもなんか生きているクルマがあったりする。以前訪問時はまだ部品の寄せ集め状態になっていたS130だが、どこかで「生きている」という感じがした。
■深紅の貴婦人が想いを紡ぐ
単純に見えて複雑なボディライン。もちろん板金による修復も完了している
今回の訪問ではついに色が入っていた。深紅のフェアレディZはその流麗なボディラインが強調されており、まさに貴婦人という称号にふさわしい姿だった。先生に話を聞く。
「このZはレストア技術の錬成だけでなくいろいろなことを教えてくれます。たとえばデスビキャップなど現代では使われない技術も見れますし、それこそ塗膜の厚みなども違います。その他にもいろいろ学べる生きる教科書なんです」。
内装を見るとわかるがCUSCOのステッカーがあったり、Yさんの面影をところどころに感じる。このクルマはいつでもYさんが戻ってきても歓迎してくれているようで、学生と先生たちは一時的に預かっているという思いが強い。
先生の「いろいろ学べる」という言葉にはこの思いが入っているに違いない。
■整備士としての原点を見つめ直す
エンジンルームはまだ未塗装。車体を組み立てエンジンが始動後にエンジンをまたおろして塗装を行う
日産自動車大学校はその名のとおり整備士を要請する専門学校だが、昨今の整備士を取り巻く環境は厳しいものにある。待遇面など社会的に改善をしていくべきこともあるのは隠しようもない事実だ。
命を預かる仕事であるし、ミスは決して許されない仕事でもある整備士。その重責を負う職務は崇高なものだと思う。しかしその原点はクルマを正常な状態に戻して、安全な交通を維持するものだと思う。そしてオーナーが自由に移動できる喜びを提供することだ。
日産自動車大学校の教育の一環としてスタートしたこのフェアレディZのプロジェクトだが、今後学生たちが整備士になり、巣立っていく際に「クルマを直すこと」の意義として思い出してもらえる存在になるだろう。
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みんなのコメント
しかし、その裏にある事情を知れば
って話は何もクルマに限らないよね