カーライフ [2023.11.10 UP]
[大特集]多士済々なパワーユニットでクルマの魅力を堪能したい!
運転中の事故が多いのは駐車時・右折のどっち? 5000人超をリサーチ パーク24
レジェンドスタイル、コンテンポラリースタイル
これからの移動最適解を考える!
2023年も終盤、今年はとにかくガソリン価格の高騰が話題となった。そうなると俄然、EVへのシフトが進むと思われがちだが、日本ではまだまだガソリン車が隆盛を誇っている。実際のところEVの進化はどのようなレベルにあるのか。今回はさまざまなパワーユニットのクルマでロングドライブへ出発! さまざまなスタイルのクルマ好きを満足させる1台について考察する。
構成・文/フォッケウルフ 撮影/茂呂幸正、木村博道
(掲載されている内容はグー本誌 2023年11月発売号掲載の内容です)
クルマの“スタイル”とカーライフの“スタイル”
レジェンドスタイルはクルマ好きの王道!
クルマ好き、特にカーマニアと呼ばれるような人はクルマへの熱中度が高い。ハンドリングや動力性能などハード面を重視し、ドライブ中はとにかく運転操作を楽しむ傾向にある。本誌では日本のクルマ界を支えてきた彼らを讃えて“レジェンドスタイル”と呼ぶ。
コンテンポラリースタイルはカジュアルに楽しむ!
現代のクルマ好きは、クルマ自体より、移動の喜びを味わう傾向が強い。ドライブへ行けば、運転することだけでなく、道中で立ち寄った場所でのショッピングやレジャーなど旅路全体への欲求が高い。本誌ではこのような人たちを“コンテンポラリースタイル”と呼ぶ。
今、ガソリン価格ってどうなっているの?
二重課税やトリガー条項の凍結など、いつもガソリン界隈は騒がしいが、なんといっても今我々クルマ好きが直面しているのが価格高騰だ。補助金拡充で下がることもあるが、10年~20年単位で見れば圧倒的に値上がりしている。現在(10月中旬時点)、最もレギュラー価格(1ℓ)が高いのは長崎県の188.3円、最も安いのは北海道で169.5円となっている。
Price is high!
レジェンドスタイル・コンテンポラリースタイル
350kmテストでわかったそれぞれの魅力と実力
【東京~軽井沢往復】
閑静な街並みにショッピング施設も充実。さらにちょっと走れば山々が広がり、勾配も多く走りがいのある地帯が続く──。そんな軽井沢を目指す長距離旅をスタートするやいなや、取材スタッフは喜色満面となる。そう、電気モーターもディーゼルエンジンも、ドライバーを楽しませる走りの魅力を持っていたのだ。
旅のスタートは東京。関越道へ乗り、藤岡JCTで上信越道へと分岐して西へ。軽井沢では街中~森林~山道と駆け抜けて、群馬の山中からまた関越道へ。往復約350kmのロングコースだ。
相反する2つのパワーユニットが楽しさを演出する!
空気の澄んだ軽井沢へ持ち込んだ2台のエコカー
流行は繰り返す。長く続く不況下にあって、軽井沢のような別荘地は不毛の地となっているのかと思いきや、近年、人気が再沸騰していて、空き物件が見つからないほどだという。
ディーゼルはそのトルクフルな特性で、かつてのクロカン(SUV)車がこぞって搭載したユニットだ。一時期、環境性能が時代にそぐわないと姿を消したが、クリーンになって復活。現在も、SUVのパワーユニット最右翼として君臨している。
まさにトレンドが繰り返しているわけだが、そこに新たに参入したのがEV。重いSUVのボディをグイグイ引っ張り、エコ性能もばっちり。今回紹介するソルテラのほかにも、兄弟車のトヨタbZ4X、レクサスUX、日産アリア、さらに輸入車にも電気モーター搭載車が増えている。
この状況下で我々取材スタッフが2台のSUVを持ち込んだのは、空気の澄んだ軽井沢。周囲を見渡せば、輸入車の高級EVも多く、割合からすれば東京以上? 東京往復約350km、クリーンさが魅力の2つのパワーユニットを比較した。
EV
今をときめく電気自動車。コンパクトカーから手をつけ始め、電池やモーター性能の進化とともに、SUVにまで浸透。近年は軽自動車クラスにも投入されている。普及の課題とされた一充電走行距離も強化!
FWD(前輪駆動)はモーターを1基、AWD(四輪駆動)モデルには2基搭載される。
スバル ソルテラ
トヨタとスバルが共同開発したEV専用のミドルサイズSUV。2022年に発売するも一時受注を停止。販売再開されたが、市場流通量は多くない。今回借り出した車両は「ET-SS」のFWDモデル。
新車価格 594万~682万円 中古車中心相場 掲載車なし
ディーゼルエンジン車
一時期、市場を撤退するも、2008年の日産エクストレイルから「クリーンディーゼル」として復活した。ガソリンエンジンと着火構造が異なり、トルクがあって力強く、燃料はガソリンより安価な軽油を使用する。
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンがラインアップされ、ディーゼルは2.2ℓターボとなる。
マツダ CX-5(現行型)
現在のマツダの魂動デザインとSKYACTIV技術の基礎となるモデルで、2代目となる現行型は2017年に登場した。今回の車両グレードは「XD Field Journey」AWDモデルである。
新車価格 290万9500~422万5100円 中古車中心相場 150万~270万円
電気モーターもディーゼルエンジンもSUVならロングドライブにちょうどいい?
東京から軽井沢へ向かうには、関越道と上信越道を経由する。しかし関越道は渋滞するし、上信越道は山道、軽井沢の中心街は人も多めだ……。味は違えど、移動することに喜びを感じる2台で取材しながら旅を楽しむ!
パワーと音が魅力のCX‒5。ソルテラは心地よく快適
いきなり関越で渋滞に捕まったが、両車ともACCを発動させれば問題なし。前車に追従する形で、いとも簡単に渋滞を突破。むしろ運転は容易になり快適なスタートとなった。
上信越道へ入るとすぐ、このあたりがいかに起伏に富んでいるかがわかる。稜線を眺めつつ登り降りしていると、いつしか走りに夢中になっていることに気づく。特にCX-5は、車内へ凛々しいエンジン音が聞こえてくる。レジェンドスタイルのクルマ好きはもちろん、運転が苦手なコンテンポラリースタイルの取材スタッフであっても、「いつまでも走っていたい」と思える時間だった。
高速を降り、軽井沢中心部へ近づくと、緑から黄色へ変わろうとしている木々のなかに、豊かな配色が見えてくる。アウトレットモールや旧軽井沢銀座だ。ストップ&ゴーが多くなればEVの真骨頂。踏力に合わせてグッと加速するので心地いい。さらに郊外の山道では、バッテリー床下配置による安定感のよさも実感できた。2台は甲乙つけ難く、異なる走りの魅力を実感できる旅だった。
上信越道にて
アップダウンの激しい高速道路でも余裕の走り
関越道は関東平野を南北に走るが、群馬県の藤岡JCTから長野方向へ分岐する上信越道といえば、周囲が山がちで風光明媚な高速道路。上下動も激しい部分があったりする。ここで真価を発揮したのがCX-5で、モリモリと湧いてくるトルクが、大きめのボディをいともたやすく登坂させてくれる。このパワフルさを味わいつつ、迫力のあるエンジン音を聞きながら走れば、レジェンドスタイルの人が小躍りすること間違いなしである。
ACCはロングドライブの友?2台の制御はどう違ったか
どこが違う?
停車している前方の車両へ近づく際のブレーキングはソルテラのほうが穏やかであった。一方、CX-5のACCは加速時にまるで自分でアクセルを踏んだかのように力強く気持ちいい。
ステアリング右スポーク部に凝縮してシンプルにまとめられたCX-5のACC操作スイッチ。従来型からの進化が見てとれて、使いやすくなっている。
スバル自慢のアイサイトではなく、高精度な全車速追従機能付きACCを搭載するソルテラ。単眼カメラとミリ波レーダーが運転をサポートする。
SUVなら 旧軽井沢銀座でショッピングを堪能できる
SUVといえば車高が高く、運転席に座った際のアイポイントも高いので視界がいい! そのため、今回の軽井沢のような歩行者が多いエリアでも周囲を見渡しながら走れる。
今回のテスト車両は2台ともSUV。SUVなら荷室スペースが大きく、開口部も広いので、ショッピングをしても家族3~4人分の荷物は余裕で収まる。売れているわけだ!
圧倒的に静かだから別荘地でも 快適走行!
EVは走行時にロードノイズ以外の騒音がほぼ聞こえないため、圧倒的に静か。軽井沢の別荘地のような閑静なエリアでも周囲に迷惑をかけるようなことが少ない。グレードによっては走行モードをパワーモードに変更することもできる。アクセルレスポンスが鋭くなり、気分に合わせて走りを楽しめる。ちなみに今回、総走行距離348kmを無充電で走り切り、通算平均電費はメーター表示で7.2km/kWhだった。
ハンドリングは?
重い車重のわりにはハンドリングは軽快。またこの重厚感が高級車っぽい走りの雰囲気を演出してくれる。
座り心地はどうか?
シートはゆったりとしていて快適。さらに、バッテリーを床下搭載しているおかげで車内は広々としている。
今回の旅ではこんなところにもEVステーションが!
今やたいがいの旅では充電の心配がなくなった。東京~軽井沢間でも、高速SA・PAはもちろん、ショッピングエリア、ゴルフ場などもほぼ充電設備を備えていた。「ながら族」なんて言葉があるが、今は充電しながらほかのことを楽しむ時代。急速充電の30分程度の待ち時間を楽しめばいい。まさにコンテンポラリースタイルの旅だ。
ランドマーク的施設「軽井沢・プリンスショッピングプラザ」は充電施設が充実。テスラスーパーチャージャーまで!
主要高速道路のSAやPAでは、もはや急速充電器が当たり前のものとなっている。写真は関越道上里SAの充電施設。
レジェンドスタイル・コンテンポラリースタイル
300kmテストでわかったそれぞれの魅力と実力
【中央道→東名高速】
「なんて雄々しいクルマだ!」とその動力性能に感動すら覚えるのがフェアレディZ。「静かで快適過ぎだろ!」と洗練された乗り味に癒やされるのがプリウス──。クルマ好きなら誰もが驚き、感動し、童心に戻る。そんなクルマで長距離を走ってきました。
東京から中央道を西へ進み、富士山手前で南下、芦ノ湖と東名高速を通って帰京する約300km。高速道路と山道が入り混じった総合力が問われるルートだ。
3つのパワーユニットを3つのボディスタイルで味わう!
魂が震えたフェアレディZ、ステップワゴンは優秀な道具
人はどうしてこうもクルマというものに惹かれるのか。クルマはその答えをハンドルを握ったドライバーにだけこっそり伝えてくれる。
たとえば、日本を代表するスポーツカーでもあるフェアレディZは、アップダウンをともなう中央道でも、爆発的な加速で快音とともに駆け抜けられる。その走りは、レジェンドスタイルの人々に「やっぱりガソリンエンジンっていいよなぁ」と再確認させてくれるものだった。
箱型ミニバンをブームに導いたステップワゴンは、いつの時代も広い室内空間が自慢。視界も素晴らしく、運転中も比類なき快適性を乗員に味わわせてくれる。加えて、今回は雨まじりの取材となったが、スタッフのタスクを順調に進めてくれる高いユーティリティ性が感じられた。そこに搭載されるのは、最新のハイブリッドシステム。道具として使えて燃費も優れているのだから、コンテンポラリースタイルの人々だって文句のつけようがないじゃないか。
HV
ガソリンエンジンと電気モーターを併用する。97年に初代プリウスが誕生して以降、急進的な進化を遂げてきた。3代目プリウスは日本で一番売れたクルマとなり、現在ではHVは低燃費車として当たり前の存在に。
「e:HEV」は、2基のモーターを組み合わせたホンダ独自のシステム。エネルギー効率に優れる。
ホンダ ステップワゴン(現行型)
2022年に登場した6代目となるステップワゴンは、デザインに自信あり。今回は「AIR(エアー)」でさっぱりした印象だ。通常時はモーターで走行し、高速など負荷のかかる際にエンジンが補助する。
新車価格 305万3600~391万2700円 中古車中心相場 290万~390万円
ガソリンエンジン車
化石燃料であるガソリンを爆発させることで動力を得る装置がガソリンエンジン。自動車創成期のパワーユニット覇権争いに勝利すると、100年以上にわたってさまざまな形でその完成度を高めてきた。
現行型Zのパワーユニットは3.0ℓV6ツインターボのガソリンエンジンのみ。405馬力を発揮。
日産 フェアレディZ(現行型)
6代目のマイナーチェンジ版となった(日産はフルモデルチェンジとアナウンス)現行型は、2022年に発売。スタイリングは初代モデルをオマージュし、モダンでありつつ懐古的な面持ちも感じられる。
新車価格 539万8800~920万400円 中古車中心相場 740万~880万円
PHEV
ハイブリッドカーの次の段階として、モーターだけでEVとして走れる領域を備えたのがプラグインハイブリッド(PHEV)だ。電気がなくなれば、ガソリンを使用してハイブリッドカーとして走行できる。
新型は1.8&2.0の2種類のハイブリッドモデルに、PHEVモデルを加えた3種類で構成。
トヨタ プリウス(現行型)
2023年に発売されたばかりの新型プリウスは、まるでスーパーカーのような衝撃的なスタイリングを纏ってクルマファンを賑わした。圧倒的に未来感溢れるデザインながら、実用性はしっかり確保されている。
新車価格 320万~460万円 中古車中心相場 330万~550万円
3車3様それぞれのスタイルで山道や高速、渋滞を走って見えてくるもの
総距離約300kmという長距離旅。レジェンドかコンテンポラリーか、各車はいったいどのようなスタイルを見せ、走り切ったのか。こちらの旅では自動車評論家の清水草一氏も参加し、3車のリアルな感想を伝えてくれた。
プリウスは快適性高し! 選択が広がりうれしい悲鳴
後半戦は、箱根の峠道と東名高速上りの渋滞路が入り混じったステージ。意外だったのは、ここまで快適性が光ったプリウスだ。19インチの大径ホイールを履いているとは思えないほどしなやかな乗り心地でびっくりさせられた。もちろん渋滞に突入すれば、本来の魅力である低燃費性能を抜群に発揮する。
特徴と個性の異なる3台を次々に乗り換えつつ長距離を走るなかで、しばらくそれぞれの違いや魅力を測っていたが、次第にそのキャラクターと距離間は近くなっているということに気づいた。
最古参のフェアレディZは、ガソリンエンジン車ながら改良ごとに燃費性能を向上している。初代モデル誕生から6代を数えるステップワゴンは、使い勝手に加えて乗用車のような安定感のある走りまで獲得した。そしてプリウスは、新たにスーパーカーのような美しいルーフラインを手に入れた。選定の幅、ユーザビリティが広がることは、コンテンポラリースタイルの人にとってうれしいことである。
今回、プリウスはPHEVながら、ハイブリッドモードでチャレンジしている。別日に調べたEV走行可能距離は83.6kmだった。
どうしてスポーツカー + ガソリンエンジン でワインディングを走ると楽しいのか?
「運転が楽しい」というのはつまり、自分の力が増幅されて、一流のスポーツマンになったみたいに感じるからだ。ハンドルを切ればねらったよりシャープに向きが変わる。横っ飛びのファインプレーである。アクセルを踏めばグイーンと加速して、大谷翔平のホームランだ。運転操作が好きなレジェンドスタイルの人にとってこれが気持ちよくないはずがない! (清水草一氏談)
ロングドライブでわかった乗り味比べ
フェアレディZの走りは、少しスピードを上げてこそ楽しめるもの。ギアを落としてアクセルを踏み込めば、アドレナリンが噴出。スターウォーズ的な未体験ゾーンが味わえる。一方プリウスは、ごく普通に走っても、少し飛ばしても気持ちいい。カーブでの安定感の高さは、さすがスーパーカールック!乗り心地もしなやかだ。ステップワゴンはミニバンだけに、淡々と走れば快適そのもの。ただ、スピードを上げると疲れやすい。
プリウス
Zほど速くはないけれど、あらゆるシーンで快適に気持ちよく走れるバランスが素晴らしい。ただ、以前よりパワフルになった分、燃費は期待しているほど伸びない。
フェアレディZ
普通に走っていると、乗り心地が固く感じるが、405馬力のパワーをフルに使えば、エンジンやサスペンションなど、クルマのすべてがシンクロして、マンガの主人公気分!
ステップワゴン
ロングドライブになればなるほど、ミニバンならではの重心の高さが気になり、疲れを感じることもある。ただ、ゆっくり流しているかぎり、広々とした室内は走るリビングだ。
ミニバンは旅の王者か? 高速道路だって快適だ!
レジェンドスタイルの推しがフェアレディZなら、コンテンポラリースタイルの推しはステップワゴンだろう……と思い込んではいけない! 旧来のクルマ好きが避けてきたミニバンの走りは現代ではとても乗用車ライク。高速でも過不足ない加速をするし、コーナーでも安定しているのだ。
新型ステップワゴンは走りが安定しているだけでなく、視界が広くて快適。これなら同乗者たちの不満だって聞こえてこないだろう。
コネクティッド機能が渋滞だってイージーに?
大径ホイールに傾斜のついたフロントガラス。まるでスポーツカーのような新型プリウスだが、その個性は車内でも発揮! コネクティッド機能では、(契約すれば)常時インターネット接続されるので、最新情報を集めながら快適なロングドライブが実現。渋滞中でも同乗者がネットを楽しめるのだ。
コストを取り戻す走りの価値はあるか?
今回のロングドライブでは燃費計測も実施。順位は予想されたとおりだったが、ステップワゴンの健闘が光った。コストを計算すると(レギュラー172円、ハイオク183円で計算)、プリウスの1910円に対し、フェアレディZは4635円。走りの楽しさに余分にかかる費用は2725円となった。この金額どう考える?
電気自動車とプラグインハイブリッドカーの充電事情2023
ここは『頭文字D』でも知られる群馬県の山奥。グネグネと曲がった峠道を越えた先で見つけた温泉宿には、なんとEVの充電設備が──。いつの間にか普及が進み、EVでの旅も悪くないということがわかった2023年冬の話。
次世代車を所有することが現代的なカーライフの嗜み
内燃機関搭載車から電気自動車(以下EV)に乗り換えるのは、クルマ選びにおけるコンテンポラリースタイルのひとつと言っていい。しかし、今どきのEVを「ガソリン車と同等に利用できますよ」なんて、強引すぎるEVシフトを推奨するつもりはない。「ロングドライブに向かない」とか、「ご近所専用」というEVに対する常套句は依然としてあるし、ゆえに十分に興味を惹かれながら「それでもなぁ」と、所有をためらう人は少なくない。
しかし、EVが市販化されて間もない頃と現在では、状況が大きく異なっている。国の政策が功を奏し、市街地や高速のSA、さらには峠道を越えた先にある山中の温泉宿にも充電施設が設けられ、EVに対する不安と煩わしさは、かなり軽減されているのは紛れもない事実である。
EVに限らず、ワイヤレスの電気モノは充電なくして利用不可能だが、そんな煩わしさと引き換えにこのうえない自由を手にできる。年に数回のロングドライブのために航続距離に対して懸念を抱くのはナンセンスだし、充電に要する時間は別なことを楽しむ時間に変えればいい。それが次世代車を所有する現代的なカーライフと心得よう。
みんなが気になる3つのギモン!
(1)充電器の設置箇所は増えてきた?
2030年にはガソリンスタンドの数を上まわると予想
全国のEV充電スポットは1万9876拠点(2023年10月現在)で、これはガソリンスタンドの2万7963拠点に迫る数だ。政府は2030年までに「公共用の急速充電器3万基を含む充電インフラを15万基設置」という目標を掲げているので、EVの需要喚起に拍車をかけるはずだ。
(2)満充電でどれだけ走れるようになった?
バッテリー性能の進化によって航続距離は伸長
カタログ値だけで判断すると、国産電気自動車で最高の航続距離を誇るのは日産 アリア(B9)で、560~640kmの能力を有している。バッテリーは蓄電エネルギー密度や瞬時出力密度の向上、さらに充電時間の短縮、過酷な環境での安定動作など進化を遂げている。
(3)自宅に充電器はやっぱり必要?
自宅用の充電器は「あったらいい」程度のもの
自宅付近のディーラー、コンビニやスーパーなどにある充電器を利用すればいいので、必須ではない。もし自宅に充電施設を用意できるなら、充電器の順番待ちや充電で、時間を持て余すことがなくなる。設置の際は、時間だけでなく外充電とのコスト差も確認しよう。
倉渕川浦温泉 はまゆう山荘
群馬県高崎市倉渕町川浦27-80
☎027-378-2333
浅間山や北軽井沢へ向かう峠の入り口にあるはまゆう山荘は、北欧のシャトーやスペインのパラドールを思わせる石造りの建物が印象的。群馬県で唯一となる“含鉄泉”の温泉や、地元の食材を使った和食会席が魅力の宿だ。
レジェンドスタイル、コンテンポラリースタイル
我々は新時代にコレを選ぶ!
ちょうどいいクルマはどれだ?
これからの時代、中古車は価格の安さだけで選ぶものではない。クルマ好きに響く内燃機関ならではの特性とか、電動化された次世代車の先進性に着目しながら、自分のカーライフやスタイルに適したクルマを選ぶのがセオリーだ。
エンジン車
マツダ ロードスター(現行型)
2シーターのオープンスポーツという、まさにレジェンドスタイル向けのクルマだが、挙動を自らの手でコントロールする楽しさは、他ジャンルでは味わえない。運転を心から楽しみたいと考えるユーザーにうってつけだ。
中古車中心相場 130万~290万円
三菱 デリカD:5(現行型)
キャンプやウインタースポーツなど、クルマを趣味の道具とするコンテンポラリースタイルには心強い選択だ。パワフルなディーゼルエンジンは、7名フル乗車で荷物を満載にしても頼もしく走るから移動を満喫できる。
中古車中心相場 40万~580万円
HV
ホンダ ヴェゼル(現行型)
ハイブリッド=低燃費なクルマというのはひと昔前の常識。ホンダのe:HEVは、モーターとエンジン、双方の特性をうまく両立して走りの楽しさは削がれない。実用性の高さ、スタイルのよさも所有する満足感につながる。
中古車中心相場 220万~350万円
トヨタ ハリアー(現行型)
車重がかさむSUVにこそハイブリッドシステムは有効な手段となった。上質な雰囲気をまとったLサイズボディは1600kgを超えるが、エンジンとモーターの巧みな協調制御によって爽快な運転感覚を味わわせてくれる。
中古車中心相場 320万~590万円
PHEV
三菱 アウトランダーPHEV(現行型)
PHEVならではの先進的な走りはレジェンドスタイルに響く。また、大容量バッテリーの搭載によって実現した外部給電機能は、クルマに移動手段以外の価値と楽しさをコンテンポラリースタイルに提供してくれる。
中古車中心相場 450万~550万円
トヨタ RAV4(現行型)
シティSUVだがハードな悪路走行もこなせる。PHEV仕様は、エンジンとモーターの併用で1316kmという航続距離を達成し、毎日乗っても給油は月イチでOKだからコンテンポラリースタイルにも最適となる。
中古車中心相場 420万~600万円
EV
日産 リーフ(現行型)
EVを乗用車として普及させた立役者であり、現行型は標準車で322km、バッテリーとモーターの性能を強化したe+は450kmの航続距離を達成している。コンテンポラリーなクルマ選びをするなら理想的な選択肢だ。
中古車中心相場 120万~240万円
日産 サクラ
分類は軽自動車だが、能力はクラスの枠を超越。アクセルペダルだけで思いどおりに加減速できるe-Pedal Stepを駆使したり、航続距離を伸ばすためにどう走るかなど、ゲーム感覚でドライブするのも一興だ。
中古車中心相場 180万~260万円
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