■日本車のイメージをくつがえしたトヨタ「2000GT」
「日本を代表する名車」を10台挙げたとき、トヨタ「2000GT」はまず間違いなくそこに名を連ねる1台です。
そんな2000GTが中古車市場に登場して話題となっていますが、いったいどのようなモデルであったのでしょうか。
【画像】1億円超えは必至? 内外装が超絶キレイなトヨタ「2000GT」を画像で見る(27枚)
1967年から1970年にかけて生産・販売された2000GTは、それまでのトヨタ、そして日本車のイメージを大きくくつがえす流麗なボディラインと、ワールドクラスのパフォーマンスによって、世界に大きな衝撃を与えました。
高度経済成長期のまっただなかにあった1960年代の日本は、国民の多くがクルマを持つようになったことに加え、アメリカをはじめとする海外市場へと日本車が積極的に輸出されるようになっていました。
一方、その当時の日本車はコンパクトで経済的な実用車が中心であり、欧米の自動車メーカーのようなスポーツカーやグランドツーリングカーはほとんどラインナップされていませんでした。
スポーツカーやグランドツーリングカーは、多くの販売台数が期待できるものではありませんが、ブランドのイメージリーダーとして重要な役割を果たします。
当時のトヨタには「スポーツ800」という小型のスポーツカーがラインナップされていました。
しかし、800ccの2気筒エンジンは世界の基準から見るとあまりに小さかったことから、2000ccクラスのエンジンを持つスポーツカーの開発が求められました。
そうした背景からはじまった2000GTの開発ですが、設計や生産の一部をヤマハが担当することになります。
ヤマハは1959年にヤマハ技術研究所を設立し、スポーツカーなどの開発に挑戦していましたが、経営難などから1962年に解散してしまっていました。
その後ヤマハ技術研究所は、日産との業務提携によってスポーツカーの開発を進めていましたが、それもほどなくして終了しています。
一方のトヨタは、かつてないハイパフォーマンススポーツカーの開発・生産に不安を抱えており、ノウハウを持っていたヤマハの力を得るべく、トヨタとヤマハの業務提携が実現することになりました。
2000GTの大きな特徴のひとつとして、ウォールナットやローズウッドといった木材を活かした質の高い内装が挙げられます。
これは、ピアノなどの楽器製造を源流に持つ、ヤマハの木工技術の高さによって実現したものといわれています。
そうして完成した2000GTは、ロングノーズ・ショートデッキという当時のスポーツカーらしいプロポーションと豪華な内装を持ち、さらには220km/hという、2リッタークラスのスポーツカーとしては当時世界最高クラスのパフォーマンスを持つモデルとなりました。
発売当時の価格は238万円であり、現在の物価に換算すると2000万円クラスの高級スポーツカーです。
しかし、それほど高額な価格設定でありながらも2000GTの生産コストに見合うことはなかったといわれています。
■1億円超え必至!2000GTが中古車市場に登場
総生産台数がわずか337台とされている2000GTは、クラシックカー・オークションなどに登場すると、日本車のなかではトップクラスの価格で取引されることが珍しくありません。
近年では、2020年に「ソーラーレッド」に彩られた希少な左ハンドルの個体が91万2500ドル(約1億2775万円)で落札されており、それ以外にもオークションに登場した個体のほとんどが1億円前後の価格で取引されています。
とはいえ、2000GTは現存する個体のほとんどが国内外のミュージアムやコレクターによって所有されているため、通常の中古車市場に登場することはほとんどありません。
ただ、2022年11月17日現在、国内外の名車を多く取り扱う「ガレージカレント」にて、「ペガサスホワイト」に輝く2000GTが販売されており、SNSを中心に話題を集めています。
1968年式の前期型というこの個体は、10万kmを超える走行距離となっているものの、機関系はしっかりと整備されているようです。
また、内外装のコンディションは非常に良好のようで、ボディはもちろん、内装のウッド部分やレザーシートにもキズやクラック、ヤレなどは見当たりません。
まさに「ミュージアム・コンディション」といえるほどの個体ですが、それだけに価格もクラシックカー・オークションレベルの1億円超えは必至となっているようです。
ただ、中古車市場に流通することがほとんどないモデルであるだけに、手に入れたいと思うユーザーにとっては千載一遇のチャンスといえます。
※ ※ ※
昨今のクラシックカー相場を見ると、現存する希少車の価格は年々高騰しており、日本を代表する名車のひとつである2000GTの相場も、今後さらに上昇することが確実視されています。
そう考えると、いまが2000GTを手頃に手に入れられるチャンスといえるかもしれません。
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みんなのコメント
未塗装のドンガラボディの事かと思いましたよ。