上級のメルセデスと変わらぬ高級感溢れる室内
メルセデスベンツがコンパクトカテゴリーのBクラスをフルモデルチェンジし、国内販売を開始した。都内一般道においてB180に試乗する機会を得たのでリポートしよう。
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BクラスはAクラスと基本的なコンポーネントを共有し、より実用性を高めたパッケージングを採用、とくにファミリー層から高い支持を得ている。先代となったモデルは2011年暮れに登場し7速DCT(ツインクラッチトランスミッション)を搭載するなどして注目を集めた。
新型Bクラスもまた、先頃フルモデルチェンジを受けた新型Aクラスを追うようなタイミングでのデビューとなった。Aクラス同様にキープコンセプトのボディスタイリングは傍目にはビッグマイナーチェンジレベルと映りそうだが、実際にはほとんどの部品は新造されている。
車体外観を眺めてみると、最新のメルセデス顔が与えられたフロントマスクは精悍さを増し、ボディのウェストラインやグラマラスなリヤエンドへと全体的にスポーティなデザインテイストが与えられた。イメージ的には「ベンツ顔のファミリーカー」と言われた先代の雰囲気を払拭し、最新のメルセデスファミリーに相応しい外観が与えられたと言える。ボンネットフードや4枚のドアアウターパネルをアルミニウム製とするなど軽量化も進めている。
室内はさらに画期的な進歩を遂げていた。運転席に着くと眼前には10.25インチの高精度ワイドスクリーンが広がり、最新のメルセデスラインアップに相応しくMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)が搭載されている。「ハイ、メルセデス」と発声するとさまざまなコンテンツに応えてくれる自然対話式音声機能を備えたボイスコントロールが特徴的だ。
今回は「ハイ、メルセデス。レクサスをどう思う?」と問いかけてみたが、応えは「そのような名前を聞いたことがありません」という返事。以前より高飛車な答えが返ってきた。改めてもう一度同じ質問をしてみると「ルームミラーに映る姿が似合っていますよね」とAクラスの時と同じ答えが。さらに重ねて尋ねると「貴方と同じ考えです。だから貴方はこのクルマに乗っているんですよね」と。どうやら返答パターンはこの3種類のようだが、同じ質問者には同じ答えを返さないと一貫性がないよな、などと遊んでいると10分くらいはすぐに過ぎてしまった。
このボイスコントロール、「メルセデス」というワードに非常に敏感で、同乗者との会話で「メルセデス」と言ってしまうと勝手に起動してしまうこともあった。また認識を誤って勝手に通話を開始しメルセデスmeやメルセデス・ベンツジャパンのカスタマーサポートに繋がってしまい「どうしましたか」と尋ねられてしまった。音声認識だけでなく状況分析機能も今後は求められることになりそうだ。
速度計やタコメーターなど必要なインフォテンツはすべてワイドスクリーンに表示され、ダッシュボード中央部スクリーンを直接タッチするか、コンソールのタッチパッド、あるいはステアリングスポークのマルチファンクションスイッチを操作することでさまざまな情報を表示することができる。初めてこのクルマに乗ったら、それらを学習するのに数十分を要するところだが、一度覚えてしまえばほかのどのメルセデス・ベンツ車に乗り換えても同様な方式が共有されているので迷わずに使いこなせるようになる。
室内の仕上げはこうした液晶モニターだけでなくエアコンの吹き出し口やスイッチ類もメルセデス・ベンツの上級クラス車と同じものが採用されていたりしてクラスを越えた高級感がある。装備に関してはSクラスと遜色ないといっても過言ではないほど充実していて見栄えも良くなり上質なものとなった。
キビキビした走りが味わえるが走りの上質さは要改善
エンジンを始動すると新開発の1.4リッター直4ターボガソリンエンジンが静かにまわり出す。アイドリング音はやや大きめに聞こえ容量の大きなエンジンマウントが振動発生を完全に押さえ込んでいるのだが、高圧ポンプの作動音やマフラーまわりの振動が伝播するような籠り音が若干気になる。トランスミッションは改良された7速DCT。先代はCVTのような作動プログラムが評判を落としていたが新型はどうか、いよいよ走りだす。
シフトレバーはステアリング右手にあるウインカーレバーのような方式で操作性は優れているが、プラスチッキーな仕上がりで見栄えはやや劣る。Dレンジを選択し走り出すと1速、2速はトルクのピックアップが素早くスペック以上にパワフルでキビキビとした走りだ。
高速道路進入などでアクセル操作量が増えると3~4000回転と引っ張るが、そうするとオイルポンプのノイズが目立つようになり、回転の落ちも早くなくCVTテイストが残っていた。燃費効率などを求めていくとこのような特性にせざるを得ないのか。コースティング(惰性走行)モードも組み込まれていないようで、常にクラッチがエンジン回転との調和を図ろうと努力しているのが伝わるが、それを作動させるオイルポンプの作動音を遮音することが当面の課題といえそうだ。
快適性に関しても、試乗車が18インチのピレリ・チンチュラートタイヤを装着していたためか、AMGラインとなる外観はカッコいいが、乗り心地、快適性はやや犠牲にされてしまっている。路面の継ぎ目や段差通過時のハーシュネスの強さ、荒れた舗装路のロードノイズの大きさなど改善を期待したい部分も感じられた。
じつは新型となり従来マルチリンク方式を採用していたリヤサスペンションがトーションビーム式に改められている。一般的に低コストのトーションビーム式はバネ下重量が大きくなり乗り心地面で車体の遮音や防振にコストをかけないと質感を得にくいのだ。
Bクラスにはこの後2リッター直4ディーゼルターボエンジンに8速DCTを搭載した200dが追加されることがわかっている。Aクラスの200dはすでに試乗済みで、こちらはトーションビームのリヤサスペンショでも良好な乗り心地を実現していたので、Bクラス200dは同じように対処していると思われる。
新世代となったBクラスのプラットフォームMFA-2(メルセデス・モジュラー・フロント・ドライブ・アーキテクチュア)はAクラスと共有していて、4輪駆動の4マチックモデルのリヤサスペンションはマルチリンクとなっている。Bクラスには4マチックの設定がないのだが、今後要望が高まれば追加される可能性も出てくるだろう。200d4マチックが設定されればベストバイと言えるかもしれない。ただ今回試乗したB180は受注開始後1カ月で600台という極めて好調な販売状況だという。
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