6月21日、アフリカのケニアでWRC世界ラリー選手権第7戦『サファリ・ラリー・ケニア』が開幕。競技初日“デイ1”に先立ち水曜日に行われたシェイクダウンでは、TOYOTA GAZOO Racing WRT(TGR-WRT)のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)がトップタイムをマークした。過去2年、サファリで表彰台を獲得している日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、マシンがロールするアクシデントに見舞われたものの自走でサービスに戻ることができた。シェイクダウンの順位は6番手だ。
2022年大会を制したシリーズ史上最年少チャンピオンがサファリ・ラリー連覇に向け、好スタートをきった。ナイバシャ湖近くに設定された全長5.40kmのテストステージ“ロルディア”で行われたシェイクダウンで最速タイムを記録した22歳の“フライング・フィン”は、最初のランで3分38秒7をマークして4番手につけると、続く2走目では3分32秒4までタイムを縮めることに成功した。
サファリラリーで勝田貴元のGRヤリスが2回転クラッシュ。クルーは無事、車両も修復されデイ1出走へ
一方、2番手となったオット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1)や3番手につけたセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)、さらに4番手ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)が3度目の走行で自己ベストを記録するなか、ロバンペラの3走目はタイムが伸びず。それでも、ただひとり3分32秒に入った彼のタイムが全体トップとなっている。
タナクのベストは3分33秒9で、首位とは1.5秒差。2021年大会のウイナーであるオジエは僚友から2.2秒遅れ、ロバンペラを25ポイント差で追いかけるドライバー選手権2位のヌービルは、さらにコンマ2秒の後れを取った。
「正直に言って、良いフィーリングだった」とロバンペラは語った。
「サファリ・ラリーの前にはすべてが可能な限り明確になっているようだ。また力強い週末を送り、チャンピオンシップのためにより多くのポイントを獲得できることを願っている」
トップ5の最後のスロットには前年2位でTGR-WRTの1-2-3-4フィニッシュの一翼を担ったエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が入り、勝田/アーロン・ジョンストン組が6番手に。勝田は3度目のランでロールを喫しトヨタGRヤリス・ラリー1のリヤを中心に壊してしまったが、幸いにもクルーに怪我はなくマシンも走行することが可能だったため、自力でサービスに戻っている。また、明日以降の競技にもついても出場が可能であることが勝田のSNS投稿によって伝えられている。
そんな勝田から1.4秒、トップからは5秒遅れてダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)が7番手に。8番手はMスポーツのピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)。9番手にWRC2クラス最速となったオリバー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2)を挟み、トップ10リザルトの最後にジョルダン・セルデリディス(フォード・プーマ・ラリー1)が入っている。
サファリ・ラリー・ケニア初参戦のエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)は、不運にも最初のランで駆動系のメカニカルトラブルに見舞われタイムを記録することができなかった。
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