ダカールラリー第11ステージは、レース最終日前にサバイバルレースの様相！

■KTM、ハスクバーナ、ホンダが表彰台を分け合った第11ステージ

　ゴールまで残すところあと1日となったダカールラリー第11ステージは、Red Bull KTM Factory Teamのサム・サンダーランド選手がステージ優勝を飾りました。2位にはRockstar Energy Husqvarna Factory Racing パブロ・クインタニラ選手、3位にMonster Energy Honda Team　ケビン・ベナバイズ選手が表彰台を獲得しました。総合順位は、首位にケビン・ベナバイズ選手、2位サム・サンダーランド選手、3位にリッキー・ブラベック選手です。

　ダカールラリー第11ステージは、最長クラスのスペシャルステージ（以下：SS）を控えた464kmです。雨によりコンディションが悪化したため、安全上の理由で影響を受けたセクションが除外され当初予定されていた511kmのステージはルートの変更に伴い464kmに短縮されています。

　硬い岩で覆われた走路、砂丘、砂漠に加えて土砂降りに見舞われた地形を通過するルートでのナビゲーションはそれなりに困難を伴います。

　ケビン・ベナバイズ選手、サム・サンダーランド選手、リッキー・ブラベック選手の3選手が7分13秒の差で今年の総合優勝を争っています。ホアン・バレダ選手は、残すところあと1日というところでナビゲーションの重大なミスにより給油ポイントを逃し、数キロ先で燃料切れによりリタイアとなりました。その後、昨日の転倒を理由として検査を受けています。

■ケビン・ベナバイズ選手（第11ステージ：3位）

　長くて厳しいステージでした。高度なテクニックが求められるナビゲーション、砂丘に川、岩と、あらゆる要素が盛り込まれていましたが、実に美しいステージでした。楽しもうと思いナビゲーションでミスしないように気をつけました。長い1日でした。3番手でスタートし、100km前後の地点でチームメートに追いつきました。ホアンがナビゲーションのミスで燃料切れになり、リッキーを抜いた後は、ほぼ200kmを切り開きました。砂丘の後半ではリッキーと並走して、それほどタイムをロスしませんでした。すばらしいチームワークを発揮できたと思います。今日の結果には満足しています。これからは、今まで以上に集中し、最終日の明日に全力を出し切ります。

■リッキー・ブラベック選手（第11ステージ：6位）

　とても長いステージでした。昨日はとても好調でラッキーでしたが、今日の展開はその反対でした。ダカールラリーで一番長くタフなステージでした。チームメートとともに走りましたし、ここまで到達できたことがとてもうれしいです。1日の大半はルートを切り開き、チームメートと一緒にステージ11を完走できました。ここまでやり抜いてきたことに満足しています。

　明日は、ベストを尽くしてジッダでフィニッシュしたいと思います。100%の力を出し切り、これまでにない最高の走りを見せます。できないことはありません。明日は447kmです。ケビンとは総合で8分差ですが、スタートの差は6分です。彼に追いついて2分縮めるのは非常にタフなことです。今のところ、行き詰まっていてどうしたらいいかわかりません。明日は、いつものようにヘルメットを被り、出せる力をすべて出し切ります。やるか、やられるかです。サム(サンダーランド、KTM)との3分差を縮めなければなりませんが、先にスタートを切るライダーがいるというのはいいことです。プッシュしていきます。

■ホアン・バレダ選手（第11ステージ：DNF）

　少し意識を失った2日前の転倒が響いてしまいました。レースをなんとか続けて、全力でフィニッシュしたかったのですが、叶いませんでした。いつも支えてくれるチームとファンの皆さまに感謝しています。

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　ファイナルステージはスタート地点であるジッダに戻り、447kmのファイナルステージの終着点を目指しレースは幕を閉じます。紅海の海岸で終結する200kmのSSに、247kmのリエゾンが加わります。