現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 今こそセカンドカーで持ちたい! 窓も屋根もドアもない「スマート」を中古で探す

ここから本文です

今こそセカンドカーで持ちたい! 窓も屋根もドアもない「スマート」を中古で探す

掲載 更新 7
今こそセカンドカーで持ちたい! 窓も屋根もドアもない「スマート」を中古で探す

■日本では2002-2003年に59台が正規輸入された

 買い物や長距離ドライブに行くファーストカーならば、家族がキチンと乗ることができたりコンフォート性能が高かったりと、いま流行のSUVやミニバンなどを選びたくなるところだが、もう1台、セカンドカーとして「遊びグルマ」を買うのであれば、実用性がまったくないようなクルマを選択するという手もある。

スズキが新型SUV「エスプレッソ」発売! 超小型SUVで若者需要を狙う

 中古車市場ではスポーツカーやオープンカーなど、ファミリーユースとは違うスペシャリティモデルの人気が高い。これらのなかには、数年前に比べて高騰しているモデルすら出てきている。だから数年乗ってから売っても、買ったときの値段より高く売れることだってあるのだ。

 今回紹介するのは、そんなトガった1台、スマート「クロスブレード」だ。

※ ※ ※

 スマート・クロスブレードは初代スマート「カブリオ」をベースにしたモデルで、2001年3月のジュネーブモーターショーで世界初公開。その年の東京モーターショーでも展示されている。

 クロスブレードは世界限定2000台のモデルで、2002年5月に日本で限定25台が抽選販売され、翌年2003年1月に34台が追加販売されている。当時の車両価格は265万円で左ハンドルのみ。スマート・カブリオが170万円だったから、それよりも95万円高かった。

 最大の特徴は、屋根もなくドアもないスパルタンなモデルだということ。フロントウインドウも持たず、代わりにウインドウリフレクターが装着されている。

 ドアの代わりに、インテリア側にパッドの付いたサイドセーフティバーを装備。クルマに乗り込む際には、ダンパーの付いたこのセーフティバーを上げ、座ってから下ろす動作が必要だった。

 シートは撥水性のある素材を用い、突然の雨に備えている。また、駐車する際に雨風や日光から室内を守る黒いナイロン素材のトノカバーを標準で用意していた。

 全長2630mm×全幅1620mm×全高1510mm、ホイールベースは1810mm、車両重量は760kgというスペックで、ベースのカブリオよりも120mm長く、80mm幅広で、40mm背が低くなっていた。またトレッドはカブリオよりもフロントで10mm、リアで40mm広げられていた。

■風を感じる爽快な走りは唯一無二の楽しさ

 搭載されたエンジンは598ccの直列3気筒インタークーラー付きターボの「SUPREX」。ベースのスマート・カブリオよりも15psパワーアップした最高出力70ps、最大トルクも5Nm向上した100Nmを発生していた。

 組み合わされるトランスミッションは、6速セミATの「SOFTOUCH(ソフタッチ)」。これはマニュアルトランスミッションをベースにしたシングルクラッチATで、オートマチックモードもあったのだが、この自動変速モードで走ると変速する際の空走感が大きかった。

 初代スマートはクーペ、カブリオ、クロスブレード、ブラバスとすべてこのソフタッチを採用していたため、ほとんどのオーナーは、シフトノブを奥に押してシフトアップ、引いてシフトダウンのマニュアル変速をおこなっていたという。

 筆者は2012年夏に東海地方で開催されたミーティングで、オーナー車を試乗させてもらったことがある。新車購入してから持ち続けているということだったが、まだ走行距離は1万kmを下回っていた。

 速度を上げていくと、当然ながら直接顔に風が当たってくる。リアからのエンジン音が直接耳に届いてくる。そのフィーリングはバイクとも違い、なんとも不思議な感覚だった。そして、街行く人々の視線が痛い。これほど注目されたモデルは後にも先にも記憶がない。

 スマート・クーペよりも重心高が低いせいか、コーナリングもロール感をともなわずにすっきりとクリアしていく。

 ただし、スーパーセブンほどドライバーの視線が低くないため、レーシーな感じでもない。速度を上げなくても確かに気持ちの良い走りが楽しめた。

 世界にただひとつ、スマート・クロスブレードのみの走行フィーリング。屋根もなく窓もなく、突然雨が降ったら濡れるしかないというこの潔さが良い。

※ ※ ※

 そんなスマート・クロスブレードを手に入れるには、こまめに中古車サイトをチェックしていくほかない。なんたといっても日本で59台しか正規輸入されなかった限定モデルだ。当然、なかなか中古車市場には出てこない。

 ただ、このモデルは程度の良い個体が多いことでも知られている。基本的には屋根のあるガレージで保管されるはずだし、走行距離もまだ1万kmに達していないモデルもあるようだ。

 10年ほど前には、中古市場で200万円を切るような価格で販売されていたこともあったが、現在では18年前に発売された当時の新車価格を超える、300万円超で取引される場合もあるという。

こんな記事も読まれています

日産、EV需要変動に「柔軟に対応」 電動化のペース調整? 中国市場は "独自モデル" で販売強化へ
日産、EV需要変動に「柔軟に対応」 電動化のペース調整? 中国市場は "独自モデル" で販売強化へ
AUTOCAR JAPAN
ベントレーの次世代モデル、新V8ハイブリッド搭載へ…パワーは750馬力以上
ベントレーの次世代モデル、新V8ハイブリッド搭載へ…パワーは750馬力以上
レスポンス
マツダ「RX−7」ベースの貴重なRE雨宮「幻気-7」を熱意で譲ってもらいました! サーキットからストリートまで快適仕様で楽しんでます
マツダ「RX−7」ベースの貴重なRE雨宮「幻気-7」を熱意で譲ってもらいました! サーキットからストリートまで快適仕様で楽しんでます
Auto Messe Web
あおり運転の如くに車間距離を詰められた時どうしたらいい? その対処法と運転免許を保有している意味について解説
あおり運転の如くに車間距離を詰められた時どうしたらいい? その対処法と運転免許を保有している意味について解説
LE VOLANT CARSMEET WEB
矢野特殊自動車、荷室側面が1枚パネルの温度管理トレーラーを開発
矢野特殊自動車、荷室側面が1枚パネルの温度管理トレーラーを開発
日刊自動車新聞
【最新モデル試乗】新たなメルセデスの形。環境性能と快適性を徹底追求したEクラスの気になる完成度
【最新モデル試乗】新たなメルセデスの形。環境性能と快適性を徹底追求したEクラスの気になる完成度
カー・アンド・ドライバー
日産内田社長、ホンダとの協業「スピード感を持って結論を出したい」[新聞ウォッチ]
日産内田社長、ホンダとの協業「スピード感を持って結論を出したい」[新聞ウォッチ]
レスポンス
バイクニュース今週のダイジェスト(5/6~10)
バイクニュース今週のダイジェスト(5/6~10)
バイクブロス
「ガソリン安くなるし最高!」意外と知らない人多し! 運転免許には隠れた秘密? ちゃんとした人が受けられる優遇とは
「ガソリン安くなるし最高!」意外と知らない人多し! 運転免許には隠れた秘密? ちゃんとした人が受けられる優遇とは
くるまのニュース
最近気温が高い…!涼しいツーリングスタイル
最近気温が高い…!涼しいツーリングスタイル
バイクのニュース
めちゃ売れてる! “MTアリ”の日産「最小&最安SUV」! アンダー120万円&全長4m以下ボディの「マグナイト」が印で愛される理由とは
めちゃ売れてる! “MTアリ”の日産「最小&最安SUV」! アンダー120万円&全長4m以下ボディの「マグナイト」が印で愛される理由とは
くるまのニュース
NOKとENEOS、摩擦40%低減の「自己潤滑ゴム」開発
NOKとENEOS、摩擦40%低減の「自己潤滑ゴム」開発
レスポンス
メルセデス元技術責任者のパディ・ロウ、古巣の”復活”は簡単ではないと推測「F1で良いマシンを手にでき時、それは幸運だと思わなければいけない」
メルセデス元技術責任者のパディ・ロウ、古巣の”復活”は簡単ではないと推測「F1で良いマシンを手にでき時、それは幸運だと思わなければいけない」
motorsport.com 日本版
自立する電動3輪特定小型原付「ストリーモS01JT」 580台の数量限定販売 申込期間は5月31日まで
自立する電動3輪特定小型原付「ストリーモS01JT」 580台の数量限定販売 申込期間は5月31日まで
バイクのニュース
ホンダ新型「カクカクSUV」ワイルド&上質な“縦グリル”がスゴい! 新型「WR-V」人気のカスタム仕様とは?
ホンダ新型「カクカクSUV」ワイルド&上質な“縦グリル”がスゴい! 新型「WR-V」人気のカスタム仕様とは?
くるまのニュース
レクサスのミニバン『LM』に6座仕様、価格は1500万円
レクサスのミニバン『LM』に6座仕様、価格は1500万円
レスポンス
日産のカーボンフリーへの取り組みがガチ! 工場をエタノール燃料の燃料電池で稼働させる仕組みを公開
日産のカーボンフリーへの取り組みがガチ! 工場をエタノール燃料の燃料電池で稼働させる仕組みを公開
WEB CARTOP
ヤマハの隠れたヒット商品!? レクサスも純正採用する「パフォーマンスダンパー」はどんな効果があるのか
ヤマハの隠れたヒット商品!? レクサスも純正採用する「パフォーマンスダンパー」はどんな効果があるのか
モーサイ

みんなのコメント

7件
  • いちど湯河原で見かけてあまりの異様さに三度見した。
    いつのまにか近所のsmartショップに展示されてます。
    まあ、実用性考えたら売れないだろうな。
  • これならジープでフロントウインドがたためるタイプのでもいいかな。

    ただ、どちらもスカスカ過ぎて実際に乗ったら周囲から全身丸見えで恥ずかしいだろうなw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

265.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
クロスブレードの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

265.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村