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明暗クッキリ! 別モデルの如く「大胆イメチェン」を行った5車種の顛末

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明暗クッキリ! 別モデルの如く「大胆イメチェン」を行った5車種の顛末

 イメチェンは売り上げアップの最重要な要素だ!

 新車には、先代から大きくイメチェンして成功したケース、あるいはその逆のケースがあったりする。また、新車デビュー時に、すでに次のマイナーチェンジについてある程度決められていることも少なくなく、それは新型車のデビュー時に、開発陣がやりたかったことが100%実現されていないこともあるだろうし、時代に合わせた改良も必要になり、マイナーチェンジで大胆なイメチェンが図られることもある。

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 ここでは、大胆なイメチェンを果たした新型車、マイナーチェンジモデルにスポットを当て、その成功の可否を検証してみたい。

 1)ホンダ・ヴェゼル

 大胆なイメチェンで成功した例で言えば、直近ではホンダ・ヴェゼルが好例だろう。欧州プレミアムSUVに迫る水平基調のエクステリアデザインのスタイリッシュさはもちろん、ボディ同色のフロントグリル=顔つきは、ヴェゼルとしてまさに大胆すぎるイメチェンだ。

 しかも、インテリアもデジタルコクピット化され、ホンダコネクトによるコネクテッド機能も満載し、最先端のコンパクトSUVに進化。結果、売れに売れて当然。わかりやすいイメチェンの成功例だろう。

 2)トヨタ・カローラスポーツ

 新型車で言えば、2018年のニューヨーク国際モーターショーで初披露された12代目となるトヨタ・カローラ(カローラスポーツ)の大変身ぶりも注目に値する。何しろカローラ初の3ナンバーボディ専用車となり、顔つきを含め、こう言ってはなんだが、これまでのカローラとは別次元のカッコ良さを備えてのデビューだったのだから驚かされた。

 とくに、セダンやワゴンに先駆けて発売されたハッチバックスタイルのカローラスポーツは、オーリスの後継車でもあり、デザインだけでなく、走りにもこだわったカローラなのである。

 街中や高速道路、郊外ですれ違うと、思わすハッとさせられるぐらいの存在感さえあるほどで、まさに大胆すぎるイメチェンを果たし、成功した例と言っていいだろう。

 売り上げの明暗を分けた大胆な選択も

 3)三菱デリカD:5

 マイナーチェンジで大胆なイメチェンを図った現行車種では、三菱デリカD:5が挙げられる。

 2019年2月に、12年ぶり!! のビッグマイナーチェンジが行われ、当初は賛否両論だった強烈な面構え、オラオラ顔になったと同時にクリーンディーゼル+4WD専用車となり(ビッグマイナーチェンジモデル)、ついに先進予防安全技術のe-Assistを標準装備。さらに走りの面でもパワーステアリングが劇的に軽く扱いやすくなり、走りもゴキゲンに進化し、静かで軽快感あるものに大胆チェンジ。

 箱根の山道を安定感たっぷりにスイスイと走ってくれたのには、心底、驚かされたものだった。デリカD:5がもう約15年近くも生き延びられているのは、2019年の大胆イメチェンの成功があってこそだろう。

 4)トヨタ・プリウス

 一方、大胆すぎるイメチェンで失敗!? した新型車もある。一例としては、HV専用車、世界の量産HV車の先駆けとなったトヨタ・プリウスだ。

 2015年に登場した4代目は、TNGA(トヨタニューグローバルアーキテクチャー)を採用した1号車であり、歴代初の4WD=E-FOURを設定。走りの進化(とくに乗り心地と操縦性)も劇的だった。しかし、ラスベガスで初披露された新型の顔は、いわゆる「歌舞伎顔」と呼ばれ、かなりアクの強いデザインだった(リヤも)。

 結果、デザイン不評で、期待していたほど販売は伸びなかったのである。

 もちろん、トヨタが黙って見ているわけもなく、ちょうど3年目の2018年12月のマイナーチェンジで、顔つきをよりプリウスらしい落ち着いたデザインにイメチェン!? 変更。

 プリウスファンをホッとさせたものだった。実際、2019年に入り、販売台数はいきなり増加。ノートを抜いて1位になった月もあるほどだ。

 5)ホンダ・フィット

 もう1台、大胆なイメチェンによって、販売が先代より低迷しているクルマがある。それはホンダ・フィット。2020年に登場した4代目のエクステリアデザインは、それまでのシャープでエッジの効いたものから一転。「心地よさ」をテーマにした、ほんわり優しい顔つき、デザインとなったのである(柴犬がモチーフらしい)。

 中身は素晴らしく、センタータンクレイアウトを継承したクラス最大級の室内空間、多彩で使いやすいシートアレンジを備えているとともに、極細Aピラーによる感動的な前方視界、より快適方向に振られた乗り心地、SOSコール&トラブルサポートボタンといったコネクテッド機能も充実し、まさに新時代のフィットに進化。

 しかし、あまりにも人の良すぎる!? ほんわかとしたキャラクターが災いしてか、かつての勢いはない。販売絶好調のライバルとなるトヨタ・ヤリスは、明らかにフィットより後席居住性、シートアレンジ性で劣っているが、やはりシャープな先進感あるエクステリアデザインが功を奏している印象だ。

 ただし、4代目フィットでも、クロスオーバースタイルのクロスターになると、エクステリアデザインの印象はガラリと変わり、いきなりスタイリッシュかつ力強く今風の、標準車のほんわり優しいデザインとは別物のデザイン性、存在感を示す。フィットのエクステリアデザインにちょっと抵抗がある人でも、クロスターなら、最低地上高の余裕がもたらす走行性能とともに、満足できるに違いない。

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