筆者は、1989年型ルノー5バカラ、初代カングー、2代目メガーヌを2台(1.6ℓの4ATと1.6ℓの5MT)と、計4台のルノー車に乗ってきたわけだから、ルノーのファンであるのは間違いない。なぜそんなにルノーが好きなのかといえば、それは廉価版であっても本当に大事な部分はケチっていない点だ。
たとえば、ルノー車はベーシックモデルであってもシートはふんわりと身体を包み込むようにホールドする秀逸なものだ。ステアリングホイールから伝わる手応えも良好で、タイヤがいまどんな仕事をしているのかがキメ細やかに伝わる。ハイスピードでコーナーを曲がる時の、ロールと呼ばれる横方向への傾きも自然で、変な言い方だけど傾くのが気持ちいい。
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ルノーの場合、極論すれば上級モデルとベーシックモデルの差は快適装備やオーディオの音質の違いだけで、安いモデルだろうが実際に身体が触れる部分のフィーリングには手を抜かない。お金持ちでも手元不如意な方でも、大事な部分は平等なのだ。
最新モデルのメガーヌ スポーツツアラーGTは、そんなルノーの美点をフィルターで濾して雑味を取り除き、濁りのないクリアな味わいにしたようなモデルだ。
たとえば高速道路で追い越し車線へ車線変更するとき、ルノーらしく手応えのいいステアリングホイールを操作すると、このクルマはミズスマシのようにすーっとレーンを変える。平行移動する、と書くのは大げさに過ぎるけれど、一糸乱れず車線を変える、という表現は妥当だろう。
車線変更に感動するという希有な経験はルノー自慢の4コントロールという仕組みによってもたらされる。
どこまでも走り続けたい1台
4コントロールとは4輪操舵を意味する。ステアリングホイールを切ると、前輪が舵を切るのはもちろん、後輪も向きを変えるのだ。
後輪の動きは速度によって異なる。60km/h(スポーツモードでは80km/h)を境に、それ以下では前輪と逆方向に向いて小まわりが効くように働く。一方、それ以上の速度域では前輪と同じ方向に舵を切って、安定性が増すように働く。
したがって高速道路でレーンチェンジをすると、ミズスマシの脚が水面から離れずにスーッと移動するように、タイヤが路面に吸い付くような感触を感じながら隣の車線に移るのだ。
そして追い越し車線に躍り出た後は、最高出力205psのハイパワーエンジンで力強く加速する。高速道路をこれだけ楽しく、快適に、かつ楽ちんに走れるあたり、スポーツツアラーGT(グランツーリスモ)というネーミングはどんぴしゃだ。旅するクルマ、名は体を表している。
メガーヌのハッチバックに比べると、全長で240mm、ホイールベースで40mm拡大しているから、ステーションワゴンに求められる積む性能も充分に確保されている。グラスウォールの前で映えそうな、シャープなデザインも個性的だ。
とはいえ競合他車との最大の違いは、ルノーらしい、人間の感性に寄り添う心地よいドライブフィールだ。
このクルマが自分の愛車だったら、長い休みは東京から自走して北海道一周とか九州一周とか、夢がふくらむ。遙か彼方を目指してとことこ走っても、退屈とは無縁だ。もっとデカいスケールで、フェリーで釜山に渡ってコンチネンタルツーリングと洒落込むのもいいかもしれない。と、思わせる1台である。
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