500psの高性能スパイダー登場
ポルシェは、7月13日に開幕した英グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2023で、新型718スパイダーRSを出展した。2025年の電動化を前に、ポルシェのミドシップ・スポーツカーとしては最後のエンジン車の1つとなる。
【画像】ミドシップの軽量ハイパフォーマンスモデル【ポルシェ718スパイダーRSを標準車と写真で比較する】 全55枚
718スパイダーRSは、911 GT3と同じ自然吸気4.0Lフラット6から最高出力500psと最大トルク45.9kg-mを発生。最高回転数9000rpmを誇り、「電光石火」の7速PDKと組み合わせ、0-100km/h加速3.4秒、最高速度308km/hを達成する。
ポルシェは、軽量ステンレススチール製スポーツエグゾーストとオープンルーフの採用により、「エンジンサウンドを一層魅力的なものにする」と述べている。
ベルトラインより下は718ケイマンGT4 RSとほぼ同じで、大きく開いたエアダクト、ダウンフォース強化のためのアグレッシブなパーツ、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)のボンネットとウィング、センターロック式20インチ鍛造アルミホイールなどを備える。
スポーツチューニングを施したポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメント(PSAM)を標準装備し、車高は30mm低くなっている。また、機械式ディファレンシャルロックを備えたトルクベクタリングパッケージを装備。「ワインディングロードで最高のドライビングプレジャーが得られる」設計になっているという。
一方、リアデッキには、リアウィングの代わりにダックテールのようなエッジを採用し、エアロダイナミクスの向上を図った。
ルーフは専用設計の単層キャンバス
718スパイダーのソフトトップは重量ペナルティを最小限に抑えるため、718ボクスターとは異なる手動開閉式となっているが、今回のRSではさらに軽量化を追求し、シングルレイヤー(単層)キャンバスを採用した。ルーフ全体の重量はわずか18.3kgと、標準車より7.6kg軽く、また718ボクスターより16.5kg軽い。ソフトトップは完全に取り外すことも可能で、さらに8kg軽量化できる。
ポルシェのGTプロジェクトマネージャーのマルクス・アッツ氏はAUTOCARの取材に対し、このルーフ設計には多くの時間を費やしたと語る。
「一言で言えば、(718ケイマン)GT4 RSのオープンバージョンです。細かいことを言えば、やるべきことがたくさんありました。GT4 RSのインテークシステムと一緒に、ソフトトップをどうやって搭載するかを考えなければなりませんでした」
「GT3エンジンの移植のため、同じエアボックスを使うしかなかったのですが、このエアボックスがルーフを格納するスペースに干渉してしまうんです」
「そのため、スパイダーのルーフを入れる十分なスペースがなかった……それで、このクルマのためだけに新しいルーフを導入するという大きな課題に直面したのです。しかし、このような課題を抱えた以上、できる限りのベストを尽くしたいと思いました」
こうした軽量化設計の結果、718スパイダーRSの車両車重は1410kgとなり、標準車より40kg軽い。パワーウェイトレシオでは355ps/トンと、ケイマンの353ps/トンをわずかに上回る。
CFRP製フルバケットシートには、レザーとマイクロファイバーを使用。ドアハンドルはプルストラップ、ステアリングホイールはRS専用ユニットとなるなど、インテリアでも軽量化を優先した。
生産台数の制限はなく、生産終了予定日は明らかにされていない。日本向け価格は2024万円(税込み)からとなる。
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みんなのコメント
だったら911でいいんじゃないかな。