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【最新モデル試乗】話題はRSの復活だけではない! パワフルに上質に変身したホンダ・フィットの高い完成度

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【最新モデル試乗】話題はRSの復活だけではない! パワフルに上質に変身したホンダ・フィットの高い完成度

ブラッシュアップでフィットの魅力がグッと向上!

 フィットは、日本を代表するコンパクトカーであり、軽自動車を除くホンダのエントリーモデル。最新モデルは、内外装の一部をリファインするとともに、「ホンダセンシング」をアップデート。さらに、e:HEVハイブリッドの出力アップなど性能向上を図った。今回、現行4代目モデルになって途絶えていたスポーティグレードのRSが復活したこともニュースである。

今度のフィットは走りでも魅せる! RSはホンダらしさあふれる存在【新車試乗記】

 一部で予想されていた大幅な見た目のイメージチェンジは見送られた。エクステリアの変更はアッパーグリルの位置を高めて「垂れ鼻」感が薄められた程度。この点は意外と受け取った人も居るはず。変化が小さく、ホッとしたという従来型ユーザーの声が聞こえる一方、せっかくマイナーチェンジを行ったのに変わり映えしないといった意見もありそうだ。

 まずはリュクスとホームのe:HEVに試乗。このクラスながら本革シートを装備したリュックスはもちろん、販売主力のホームも室内は上質な印象。試乗車はオプション設定の「プレミアムライトグレー・インテリア」をチョイスしていたこともあって、シンプルながら華やかな雰囲気が広がる。
 レザー調のプライムスムースとスエード調素材で構成したコンビシートや各部のソフトパッド、本革巻きステアリングホイールは、なかなかのクオリティである。

 居心地のよさと同時に全方位への視界に優れることもフィットならではの美点。これは急傾斜の太いAピラーが前寄り配置されていた関係で、斜め前方の視界を大いにスポイルしていた旧型に対する、大きな改善ポイントと受け取れる部分だ。

e:HEVはより力強く、スムーズに変身。加速はたくましい

 e:HEVの完成度は上々。日常シーンの多くはモーターが発生する駆動力でカバーし、高速クルージングを中心に、モーターの効率が落ち始める状況でエンジンを最適利用するシステムは合理的。今回のマイナーチェンジでは「これまで蓄積したノウハウを生かす手法でアプローチし、ハードウェアはそのままにソフトウェアの変更でエンジンとモーターの最高出力を引き上げることができた」という。駆動用モーター出力は従来比13psアップの123ps。エンジン出力は98psから106psに高まった。
 新型はアクセルの踏み込み量がある程度以上に大きくなる領域で、確かにこれまでよりワンランクたくましい加速感を味わわせてくれる。

 e:HEVはクルージング時やモーター駆動時でも、より多い電力を供給するためにエンジンが稼働した際のノイズは小さいとはいえない。だが、音に見合った加速感が得られるので違和感は小さい。これも新しい走りの美点と見ることができそう。最新フィットは、派手さはないが各部に着実な進化が感じられた。

やっぱりホンダはスポーティが一番。待望のRSは実に楽しい !

 現行ホンダ・フィットは、走りのポテンシャルをダイレクトにアピールするよりも、数字には表し難い感性に訴える価値(心地よさ)をより重視する、という新しいスタンスで生み出された。

 けれども、ホンダ車であるからにはやはり「走り」を磨いた仕様は忘れ難い、ということだろう。よりスポーティにデザインされた専用の衣装をまとうと同時に、パワーユニットや足回りに独自のチューニングを施したのが、マイナーチェンジを機に復活となったRSグレードだ。

 用意されるパワーユニットは、パワーアップが図られたハイブリッド(e:HEV)と、1.5ℓへと排気量拡大が行われた4気筒自然吸気ガソリンエンジンの2タイプ。今回はハイブリッド・システム搭載モデルに試乗した。

 RSの佇まいはぐっと精悍に見える。草食系イメージの強い現行フィットの中では異質だ。専用ボディキットにやはり専用なデザインの16インチアルミを装着したRSグレードの佇まいはスポーティ。それでも、いわゆるホットハッチのような過激なイメージではない。RSという記号が「レーシングスポーツ」ではなく、あたかも道路を帆走する「ロードセーリング」であるという点に由来をしていそう。そう考えれば、パワーユニットそのものは他のモデルと変わらず、新たにレスポンスや変速点の演出を吟味したドライブモードの設定程度に終わった点にも納得できる。とはいえパフォーマンスは優秀。実際、全力加速では思いのほかに速く、パワーそのものに不満を抱かなかったことも事実だ。

 ハンドリングは小気味いい。タイヤ選定も含め専用チューニングが施されたフットワークは、ワインディングロードで明らかにより舵が早く効き、かつロールが抑えられたダイレクトなハンドリング感覚を提供してくれた。一方で、クルージング時の揺すられ感は明確に増してもいた。ちなみに「純エンジン・バージョン」が残されたならやはりそこにはMT仕様も欲しかった、とそんな事を言うのは今の時代では欲張り過ぎだろうか。

ホンダ・フィット主要諸元

グレード=e:HEV・RS
価格=234万6300円
全長×全幅×全高=4080×1695×1540mm
ホイールベース=2530mm
トレッド=フロント:1485/リア:1475mm
車重=1180kg
エンジン=1496cc直4DOHC16V(レギュラー仕様) 
最高出力=78kW(106ps)/6000~6400rpm
最大トルク=127Nm(18.6kgm)/4500~5000rpm
モーター最高出力=90kW(123ps)/3500-8000rpm
モーター最大トルク=253Nm(32.1kgm)/0-3000rpm
WLTCモード燃費=27.2km/リッター(燃料タンク容量40リッター)
(市街地/郊外/高速道路=20.6/31.8/27.0km/リッター)
サスペンション=前ストラット/後トーションビーム
ブレーキ=前ベンチレーテッドディスク/後ディスク
タイヤ&ホイール=185/55R16+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=4.9m

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モーサイ

みんなのコメント

18件
  • RSは確かに楽しい。普段使いができるスポーツって意外と少ないんだよね。あと無限スポーツサイレンサー早く出てほしい。
  • 広くて燃費も良くて乗り心地も悪くないし安い。
    それでもイマイチ売れてないってホンダの立場ならもう白旗上げたくなるでしょうね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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