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高まる期待と存在感、ベントレーV8エンジンと先進のハイブリッド搭載モデルに人気が集中【輸入車事情2021-2022】

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高まる期待と存在感、ベントレーV8エンジンと先進のハイブリッド搭載モデルに人気が集中【輸入車事情2021-2022】

ベンテイガ、コンチネンタルGTと同様にフライングスパーにもW12エンジンに加え、V8エンジン搭載車がラインナップした。搭載エンジン以外、この2モデルにはどのような違いがあるのだろうか。(Motor Magazine2021年7月号より)

フライングスパーにも加わったV8搭載モデルを試す
ベントレーではV8エンジンが主役になりつつあるらしい。ベンテイガはすでに80%がV8で、従来W12が主流だったコンチネンタルGTも、2021年は60%強までV8比率が高まっているという。

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その理由は、V8ならではの軽快な走り、長い航続距離、そしてCO2排出量がW12に比べて20%近くも少ないことにあるようだ。これは「V8のほうが燃費が20%近く優れている」という意味でもあるのだが、環境意識が高い多くのベントレーユーザーは、燃費性能よりCO2排出量を重視してV8モデルを選んでいると考えたほうがしっくりとくる。というわけで、発売から間もなく2年になるフライングスパーにもV8モデルが追加された。

その走りは軽快そのもの。まず、ベントレーの他のV8モデル同様、エンジンのレスポンスが良好で、アクセルペダルを踏み込むとかすかな遅れも感じさせることなく、トルクがすっと立ち上がる。そこからさらにアクセルペダルを踏み込んでいくとパワーは一直線に高まっていくので、スピードコントロールは簡単そのもの。

しかも、その気になれば、たとえば高速道路などでは、周囲のクルマが止まったのではないかと思えるほど俊敏な加速を披露してくれる。最高出力550ps、最大トルク770Nmのスペックは伊達ではない。

たしかに、W12エンジンのような爆発的な加速感は得られないかもしれない。ただし、いったんパワーバンドに入ると奔流のごとき大トルクがあふれ出すWに比べると、パワー感がリニアに上昇していくV8ははるかに扱いやすく、ハンドルを握っていて緊張を強いられずに済む。また回転の滑らかさや静粛性といった部分でもWとの差はほとんど感じられない。燃費が良好なため、1回の満タンで走れる距離が長いこともV8モデルの明確なメリットだ。

時間や場所、見る角度で多彩な表情を見せてくれるV8のスライングスパー
乗り心地の快適さでもW12モデルとの違いは感じられなかった。普段はふんわりとソフトでも、ワインディングロードではしっかりとした足腰を披露してコーナーを俊敏に駆け抜けていく様は、はるかにコンパクトなスポーツセダンさながら。室内が豪華で広々としているだけでなく、自らハンドルを握って走りを楽しめる点にこそベントレーの真骨頂はある。

いっぽうで、新発見もあった。アクセルペダルを深く踏み込んでも、V8の豪快なエンジン音を響かせなくなったことは、なによりも嬉しい改良点。ただし、高回転域では、いかにも精密そうなメカニカルノイズをほど良いボリュームで聞かせることにより、ドライバーに心地いい高揚感をもたらすという工夫も凝らされていた。

運転支援機能系ではハンドル保持を検出するセンサーが静電容量式となったおかげで、アクティブ レーン キーピング(ALK)を継続させるために、いちいち軽く操舵する必要がなくなったのも嬉しいところである。同じくALKには車線中央維持機能が追加され、車線の中央を積極的に、そしてスムーズにトレースするようになった。運転支援系の装備はベントレーの数少ない弱点のひとつだったが、これで完全に解消されたといって間違いないだろう。

さらにはワインディングロードに持ち込んだりハイウエイをクルージングするたびに、フライングスパーV8は新しい表情を見せてくれた。それはスタイリングについてもまったく同様。ちょっとした陽の当たり方、見る角度によってデザインに対する印象が大きく異なるのだ。ボディカラーについても同じことが言えるが、ペシーナという名の明るいゴールドにペイントされた試乗車は光と影のコントラストが鮮明で、しかも表情の変化する幅が広く、眺めていて飽きることがなかった。

ひとつの平面的なキャラクターだけではなく、刻々と見え方が変化する奥深いクルマづくり。これこそ本物のラグジュアリーカーというものである。(文:大谷達也/写真:井上雅行)

最大858kmの航続距離を実現したベンテイガ ハイブリッド
ベントレー史上最高の運動性能を誇るロードカー・・・2021年3月に本国で発表されたコンチネンタルGTスピードは、そんな謳い文句どおりの猛烈なパフォーマンスで、プレミアム スポーツクーペの新たな世界観を提案してくれた。超高級車でありながらダイナミック性能を徹底的に追求する姿勢は、ベントレーブランドが誕生した1919年以来、変わっていない。

日本には、そのコンバーチブルモデルが2021年春にされた。流麗なオープントップスタイルながら、クーペと同じ強心臓で劇的速さを見せる。

一方で、ベントレー史上最高のサステイナブル性能、と謳いたくなるような改良型ベンテイガ ハイブリッドも発表され、2021年中のデリバリーが待たれるモデルだ。名前はシンプルだが、中身は外部充電が可能なプラグインハイブリッドシステムを採用している。3L V6ガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたパワートレーンは、システム最高出力449psを発生、約50kmをEVモードで走行することができる。ちなみにエンジンとモーターのコンビネーションによる航続距離は、最大で858kmに達するという。

ベントレーらしい「おもてなし」にも余念がない。ベントレーハイブリッド エフィシエンシーシステムを採用、アクセルペダル、ブレーキなどの操作時に効率の良い走行をアシストしてくれる。(文:Motor Magazine編集部 神原 久/写真:ベントレー モーターズ)

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みんなのコメント

1件
  • 先日ベントレー行ったけど即納が一台も無いとのことでほか買いました。
    こんなラグジュアリーもスポーティーも中途半端だから受注生産?
    ベースアウディなのに微妙だよね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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