625馬力の1.5L V6ツインターボ搭載
クラシックなポルシェにF1用エンジンを搭載したレストモッド車両が公開された。公道走行用に改良が施され、3台が生産される予定だ。
【画像】クラシック・ポルシェに「本物」のF1エンジン搭載【ランザンテの「TAGチャンピオンシップ」を写真で見る】 全3枚
英国のエンジニアリング会社ランザンテ(Lanzante)は、930型911ターボをベースとする新作のレストモッド「TAGチャンピオンシップ」の仕様を明らかにし、実車を7月開催のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで発表予定とした。
最大の特徴として、1984年から1986年にかけてマクラーレンF1チームを3年連続でドライバーズチャンピオンに押し上げた、ポルシェ開発によるTAGブランドの1.5L V6ツインターボを搭載する。
コスワースによって公道走行用に改良され、ピストン、コンロッド、バルブを入れ替えるなど内部構造を見直したほか、冷却性能の向上、チタニウム製ターボチャージャーの軽量化などさまざまな変更が加えられている。
この改良により、エンジン最高出力は従来の510psから625psにパワーアップし、最大回転数1万250rpmを達成する。
993型911の6速トランスミッションの改良版を組み合わせ、専用のギア比設定によって最高速度は320km/hに達すると謳われている。
シャシーも強化されており、ボディパネルの多くが「フォーミュラ1グレード」のカーボンファイバー製パネルとなる。
パワーウィンドウや電動ミラーを含め、ほとんどすべての装飾が省かれ、剛性と防護性能を高めるためにロールケージが装着されている。また、もともと装備されていたレザーシートはレカロ製バケットシートに交換される。
こうした変更の結果、オリジナルから400kg以上の軽量化が実現し、乾燥重量はわずか920kgとなった。
18インチホイールのデザインはマクラーレンのF1マシン「MP4/2」に装着されたホイールを反映したもの。これにフロント235mm、リア275mm幅のミシュラン・パイロットスポーツ4タイヤが装着される。
MP4/2が獲得した3つのF1ドライバーズタイトルにちなみ、TAGチャンピオンシップは3台のみが生産される。最初の1台は、アラン・プロスト選手が1985年に着用したヘルメットのデザインをモチーフにしたカラーリングが施される。
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