10年ぶりの国内24時間レースで、アウディRS3 LMSがクラス優勝
◆『富士SUPER TEC24時間』に4台のアウディRS3 LMSと3台の アウディR8 LMSの計7台が参戦
99号車Y’s distraction GTNET GT-Rが83号車アウディを下し、50年ぶりの富士24時間を制覇
◆アウディRS3 LMSで参戦のAudi Team DreamDrive Noahがクラス優勝。アウディRS3 LMS 全4台すべて完走
◆アウディR8 LMSは総合2位と3位
アウディジャパン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:斎藤徹)は、スーパー耐久シリーズ ST-XクラスにアウディR8 LMSで参戦するカスタマー(プライベート)チームならびにST-TCRクラスにアウディRS3 LMS で参戦する4チームをサポートしています。6月1日(金)~6月3日(日)に、富士スピードウェイ(静岡県 1周4.563km)でスーパー耐久シリーズ第3戦となる『富士SUPER TEC24時間』が開催されました。
国内では、2008年の『十勝24時間』以来10年ぶり、富士スピードウェイでは50年ぶりに開催された24時間レースとなります。クラスは最上位となるST-Xクラスをはじめ、欧州などでも人気のST-TCRクラスなど8つに分類され、計50台が参加。各チーム毎に4~6人のドライバーがエントリーし、交替で24時間後のゴールを目指します。予選、決勝の3日間でのべ3万5300人もの観客が来場しました。
昨年からスーパー耐久シリーズに新設されたST-TCRクラスへアウディRS3 LMSで参戦したのは、昨年シリーズランキング3位を獲得した#19 BRP(バースレーシングプロジェクト)、そして#45 Audi Team DreamDrive(アウディ・チームドリームドライブ)と#75 Audi Team DreamDrive Noah(アウディ・チームドリームドライブ ノア)、#65 Audi Team Mars(アウディ・チームマーズ)の計4台です。
また、ST-XクラスにPhoenix Racing Asia(フェニックス・レーシング・アジア)が#81、#82、#83の3台のアウディR8 LMSを持ち込み、このレースにおいてアウディは総勢7台の一大勢力を形成していました。
ST-Xクラスの予選は、#82 Phoenix Racing Asiaが好タイムを記録。ポールポジションを獲得できたはずでしたが、走路外走行のペナルティによってタイムは抹消となり、クラス最後尾からのスタートとなりました。結果は#83が7位、#81が9位、#82は10位のグリッド位置となりました。
ST-TCRクラスでは、#65 Audi Team Marsが見事にクラストップタイムを記録。総合でも8番グリッドの好位置を獲得しました。それ以外の3台は#75 Audi Team DreamDrive Noahがクラス5位、総合12位、#45 Audi Team DreamDriveが総合13位、クラス6位、#19 BRPがクラス7位、総合14位という結果となりました。
決勝レース当日の富士スピードウェイは晴れ渡った青空に富士山を臨む、初夏の好天に恵まれました。15時に決勝レースがスタート。ST-Xクラスでは、#81、#82、#83の3台が上位を争うように周回を重ねていました。
しかしレース序盤で#82が他のクラスのクルマと接触し、マシンが大破、リタイヤとなってしまいました。一方#81のスタートドライバーは、スーパーGT300にアウディR8 LMS で参戦するTeam TAISANの川端伸太朗選手でしたが、順調に周回を重ねレース開始1時間後には総合3位まで順位をアップし、次のドライバーへとつなぎました。
長丁場のレースのため、スピンやコースアウト、追い越し禁止のイエローフラッグなどさまざまな展開が巻き起こります。スタート6時間後の順位は、#83が3位、#81が4位につけていました。真っ暗な夜の富士スピードウェイを走行するのは今回参加しているすべてのドライバーにとって初めての体験ということもあり、ナイトセッションには緊張感が漂っていました。
スタートから12時間、深夜3時には#83が2位、#81が3位に順位をあげました。 ST-TCRクラスでは、予選トップタイムを記録した#65 Audi Team Marsが好スタートを切り、クラストップを快走。そのあとを追うように#45 Audi Team DreamDrive、#75 Audi Team DreamDrive Noahが続く展開となりました。
一方で#19 BRPはコンピュータのトラブルのためスタートできず、およそ30分遅れてのコースインという展開に。スタートから12時間後には、#75 Audi Team DreamDrive Noahがクラス2位に浮上。続いて3位に#65 Audi Team Mars、#45 Audi Team DreamDrive は6位、#19 BRPは4位まで追い上げをみせました。
翌朝6時、ST-Xクラスではトップを走っていた#3にブレーキトラブルが発生。このタイミングで#81がトップに、#83が2位で続きます。ST-TCRクラスはこの時点で、#75、#65、#19、#45の順でアウディRS3 LMSが2位~5位を独占。
ところが午前8時半を少しこえた頃、#65が300Rでコースアウトしてマシンを大破。レースへの復帰が難しいかと思われましたが、アウディ ジャパンが現地に配備していた、Audi Sport customer racingパーツトレーラーが功を奏し、在庫から50点を超える部品を交換するなどして約2時間後には無事にレースへ復帰することができました。
また午後1時半をすぎた頃には#83が他車と接触し、リヤタイヤがパンク。ピットインを余儀なくされました。ダメージは足回りにも及んでいましたが、メカニックの迅速な対応ですぐにレース復帰を果たしました。その後すべての車両がゴールを目指して順調に周回を重ねていきました。
午後3時、長い24時間レースのゴールの瞬間が訪れました。ST-Xクラスでは#83がクラス2位で表彰台を獲得、#81が3位で見事に完走を果たしました。ST-TCRクラスは、ただ1台ノーペナルティかつノートラブルで走り続けた#75 Audi Team DreamDrive Noahがクラス優勝。チームはデビュー3戦目での初優勝であり、スーパー耐久におけるアウディRS3 LMSの初優勝にもなりました。
3位が#19 BRP、4位が#45 Audi Team DreamDrive、6位が#65 Audi Team Mars とST-TCRクラスでは、参加4台のすべてが完走しアウディRS3 LMSの信頼性の高さを裏付ける結果となりました。
ST-TCRクラス優勝 #75 Audi TeamDreamDrive Noahオーナー 清瀧雄二氏のコメント
「とにかく最初から燃費走行で、タイヤに優しい運転をドライバー全員に指示していました。メカニックもそれに基づきスケジュールを組み、最終的に勝つことができました」
「何よりノーミスでノーペナルティでクリーンなレースができたと自負しています。我々は福岡のチームで、チームスタッフもほとんどが九州出身者ということもあり団結力はすごいものがあります」
「アウディRS3 LMSは信頼性も高く、記念すべき24時間レースで勝つことができてとてもうれしいです。来年もまた戻ってきたいと思います」
ST-Xクラス2位 #83 Phoenix Racing Asiaオーナー Marchy Lee(マーチー・リー)氏のコメント
「24時間レースは、ときにハッピーになったり、ときに悔しかったり、とてもエモーショナルなものでした。アウディR8 LMSはとても信頼性が高く、リペアパーツを用意してくれるなどサポート体制も充実していてベストカスタマーレーシングカーのひとつといえると思います」
「我々も勝てるチャンスはありましたが、ペナルティを受け、無線連絡もミスもあって今回は残念な結果となりました。ただ日本のファンが家族でレースを楽しんでいる姿がとても印象的でした。チームとして来年もぜひ挑戦したいです」
#81 Phoenix Racing Asia 川端伸太朗選手のコメント
「長いレースですから、ペナルティを受けるなど本当にいろいろありましたが、初めての24時間レースは最高に楽しかったです。特に夜のスティントはすごく気持ちが高ぶりました」
「またスーパーGTでは前回の富士の結果が十分ではなかったこともあり、とてもいい練習になりました。8月の富士のレースでまたアウディR8 LMSをドライブしますので、今回の経験を生かしていい結果につなげたいと思っています」
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