現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ロータス・エキシージ・カップ430 「最強」と言える? 試乗記

ここから本文です

ロータス・エキシージ・カップ430 「最強」と言える? 試乗記

掲載 更新
ロータス・エキシージ・カップ430 「最強」と言える? 試乗記

もくじ

どんなクルマ?
ー カップモデルのなかで最高峰

『ロータス・エキシージ・カップ430』すべての画像をみる

どんな感じ?
ー カップ430 何がちがう?
ー 走りの面でメリット大きく

「買い」か?
ー ポルシェGT3の対抗馬ではない

スペック
ー ロータス・エキシージ・カップ430のスペック

どんなクルマ?

カップモデルのなかで最高峰

ロータスのカップモデルの中でも最高峰に位置づけられるのが、ロータス・エキシージ・カップ430。究極のエキシージであり、これまでの公道走行が可能なロータスの中でも最速のモデルとなる。

きっと誰しも、興味をかきたてられるに違いない。 

ロータスはこのクルマのことを、エキシージ・スポーツ380の進化版ではなく、ニューモデルだと強調する。

エボーラGT430と同じスペックを持つ新しいエンジンを搭載し、広範囲にわたるエアロダイナミクスの改善や、サスペンションにも徹底的な見直しが施されているためだ。 

アピアランスに関しては、注意深く観察してみると、ナンバープレートの位置が上へ移動し、バンパー中央のグリルから空気をより多く取り入れられる様になっている。

乾燥重量はわずか1056kgで最高出力は436psにも達し、パワーウェイトレシオは412ps/トンとなる。そのため、0-100km/hの加速は3.3秒で、最高速度は289km/hを叩き出す、スーパー・エキシージだ。

ダウンフォースは全体で220kgを発生するが、高速でのコーナリングを安定させるために、フロント側では100kgもの力がタイヤにくわわる。

その結果得られる性能は凄まじく、イングランド北部のヘセルにある、ロータス社のテストコースでのラップタイムは1分24.8秒で、スポーツ380よりも1.2秒も速く周回する。 

どんな感じ?

カップ430 何がちがう?

一般道での走行も少し試した。このエキシージは極めて速く、痛快で、魅力に満ち溢れており、近年のロータスでは得られることのなかったレベルに達している。 

乗り心地は硬いものの、どこでも飛ばしたくなるに違いない。念のため、ロータスは牽引フックを標準装備してはいるのだが、使わないでおきたいところだ。

その乗り心地は、3段階に調整可能なナイトロン社のダンパーによって、完璧なコントロール性と、挙動の落ち着きを得ている。

もちろん、アイバッハ社製のアンチロールバーなど、購入時に好みにカスタマイズすることも可能だ。ブレーキはAPレーシング社による新デザインのディスクが装備され、運転の楽しさを支えてくれる。 

公道ではもてあそびそうだが、サーキットまで自走してサーキット走行を楽しむような、熱い魂を持っているなら、手なずけられるはずだ。

オプションとなるステレオとエアコンを装備すると価格は£100,000を超えてしまうが、パフォーマンスにはさほど影響がないだろうから、選択したほうが良いだろう。 

走りの面でメリット大きく

一方で、サーキット走行も真剣に視野に入れるなら、カップ430の車内が多少不便でも受け入れられるはず。

クルマの調整の幅は非常に広く、走行性能は好みに応じて設定が可能。くわえて、乗り込むときは窮屈だが、座ってしまえばインテリアの適度なフィット感が心地よい。 

非常に軽量な車重は、加速性能やコーナリング、ブレーキング、バランスの良さだけでなく、サーキット走行時の持久力にもメリットは大きい。

30分ほどサーキットを攻め込んでみたが、水温などの過度な上昇や、ブレーキのフェードなどといった、パフォーマンス低下の兆候はみられなかった。

むしろ、絶え間なく続けられる強烈な加速とブレーキング、目を見張るグリップ力など、非の打ち所がないほどだった。

増強されたパワーによって、滑りやすい路面では気をつけたほうが良いということも、付けくわえておく。 

知れば知るほど、カップ430の魅力に引き込まれていくはずだ。1日ではクルマを熟知することは不可能だと思うが、それを紐解いていく作業は楽しさに溢れている。

その途中で危険な場面が、1度や2度は訪れるだろうけれど。 

「買い」か?

ポルシェGT3の対抗馬ではない

乗るのにはかなりの覚悟がいることも事実だが、サーキット走行を楽しめる相棒の素晴らしさを、想像してみてほしい。

ロータス・エキシージという、既に素晴らしいスポーツカーを、さらにモータースポーツの領域へと高めた、これまでにないモデルなのだ。

ただ1点、£100,000は正当な価格のだろうか。これが全くのニューモデルで、初のエキシージであったなら、£100,000の価格に疑問を持つこともなかっただろう。 

エキシージは、£100,000もするポルシェGT3に対抗するようなモデルというより、あくまでも£60,000程度のスポーツカーというイメージが強いと思う。ひと目見ただけでは、普通のエキシージとの違いに気づきにくいことも事実だからだ。 

しかし、非常に刺激的で、ドライビングに没入するエキサイティングさを持った、サーキットのためのクルマだと、オーナーなら納得するはず。 

ロータス・エキシージ・カップ430は、サーキットでの極めた高い走行性能のみならず、公道走行も許容させた、究極の回答となる1台。近年のロータスの中では、ベストといえる。 

ロータス・エキシージ・カップ430のスペック

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

990.01760.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

638.01268.0万円

中古車を検索
エキシージの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

990.01760.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

638.01268.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村