北米といえばやっぱりフェアレディZ!
1970年代~1980年代
【お宝】もしも車庫に眠っていれば高値が付く超人気の中古車4選
アメリカで日本車が最初に人気となったのは、1970年代に入ってからだ。きっかけは、オイルショックと排ガス規制のマスキー法。
60年代までのアメ車といえば、エンジン排気量が6リッターや7リッターの大食い車が当たり前だった。ボディサイズもでっかく、何事も「大きいことはいいことだ」という意識が強かった時代だ。
そこに登場した、小型で低燃費の日本車。代表格はホンダシビック。副燃焼室を持った燃焼システムCVCCが話題となった。だが、2019年時点の中古車市場で70年代シビックに極端なプレミアムがついている訳ではない。
一方、70年代の人気日本車といえば、日産フェアレディZだ。小型で排気量が小さいが、欧州車よりも価格が安く、しかも品質が高いのが人気の理由だった。
Zについて全米に愛好家が多く、初代Zから現行車まで幅広いファンがいる。そうしたコミュニティの中で、70年代~80年代のモデルが売買されている。
鉄板のスカイラインGT-RやランエボやインプWRXは入っていない
1990年代~2000年初頭
70年代以降、80年代は日系メーカー各社がアメリカ国内生産をはじめ、日本車はアメリカ人の生活に根付いていく。だが、この時期の日本車はカローラ、カムリ、シビック、アコードなどC/Dセグメントと呼ばれる大衆車が主体。そのため、ネオクラとして人気になることはない。
その後、90年代後半になると西海岸を中心とした、日本車改造ブームが起こる。きっかけは、ロサンゼルス近郊の中国マフィアが非合法な公道ドラックレースや、違法薬物を売りさばくバーティでローダウンをした日本車などを展示したことだ。
こうした社会現象が映画「ザ・ファースト・アンド・フューリアス(邦題:ワイルドスピード)」としてフィクションとして描かれた。
この日本車改造ブームで活躍したクルマたちがいま、アメリカのネオクラの主体となっている。それが、70/80型トヨタ・スープラ、三菱3000GT、三菱エクリプス、そしてアキュラ・インテグラだ。
ブームの当時、30歳代だったジェネレーションX、また20歳代だったジェネレーションYがすでに中高年となっている。彼らが90年代後半の「あの興奮を再び」と、ネオクラ車を物色しているのだ。
なお、日産スカイラインGT-Rは当時、正規輸入されておらず、また三菱ランサーエボリューションとスバルWRX STIは2000年代に入ってから正規輸入となったため、近年のアメリカでのネオクラ車の対象になっていない。
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