現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 排気量は1350ccに!! KTMの超ネイキッド「1390 スーパーデューク」誕生!

ここから本文です

排気量は1350ccに!! KTMの超ネイキッド「1390 スーパーデューク」誕生!

掲載 15
排気量は1350ccに!! KTMの超ネイキッド「1390 スーパーデューク」誕生!

エンジンのボアはφ110mmだっ!

KTMは、水冷V型2気筒エンジンを搭載するストリートファイターのフラッグシップモデルをモデルチェンジした『1390 SUPER DUKE R』と『1390 SUPER DUKE R EVO』の2車種を発表した。日本への導入時期や車両価格などは未定だ。

[交通ルール] パーキングメーターにバイクを停めることはできるのか? 真相を警視庁に聞いてみた



第4世代となるスーパーデュークはエンジンをはじめ大きくアップデート

デュークシリーズ誕生30周年を迎える2024年に向け、EICMAで世界初公開となった『990デューク』に続いて、KTMはスーパーデュークのフラッグシップに新開発エンジンを搭載してモデルチェンジした『1390スーパーデュークR』と『1390スーパーデュークRエヴォ』の2車種を発表した。『ザ・ビースト(猛獣)』のサブネームを持つスーパーデューク最高峰モデルの、多岐にわたる進化のポイントをひとつずつ見ていこう。

◆エンジン

エンジンは1290スーパーデュークに搭載している75度V型2気筒『LC8 Vツイン』を改良。ストロークはそのままにボアを2mm拡大したφ110mmとし、排気量は49ccアップの1350ccとなった。これにより最高出力は180psから190psまで引き上げられている。

また、新設計可変バルブ機構は、エンジン重量の増加を抑えながらもエンジン回転に応じたバルブリフトを最適化し、全域にわたってパワー/トルクフィーリングを進化させた。また、耐久性も向上しており、バルブクリアランスチェックは6万km毎となっている。なお、燃費は16.9km/Lとしている。

吸気系では4mm拡大してφ60mmとしつつ短縮したスロットルボディとインジェクターの改良によって混合気の霧化が向上。新設計の約10Lエアボックスとの組み合わせによりラムエア効果を高めている。また、エアボックスの整備性も同時に改良された。

また、エアインテークとエアボックスの改良により、燃料タンクは従来より1.5L増量して17.5L容量となっている。

トランスミッションは5速と6速のギア比を最適化し、エンジン全域のパワー/トルクを有効活用できるようになり、ライディングフィールも向上している。

◆車体

新しいLC8エンジンを搭載するフレームは、エンジンを強度メンバーとするクロモリ鋼管スペースフレームを継承するが、エンジンのパワーアップに合わせて各部の剛性を最適化している。

また、車体全体をコンパクトに、低くしたことで、従来よりもさらにマッシブでシャープな印象を与えるスタイリングを獲得した。さらに新設計のタンクスポイラーはダウンフォースを増加させ、フロントタイヤのリフトアップを軽減するウィングレットが備わった。

燃料タンクはブレーキングにおけるニーグリップをサポートする形状とし、これによりコーナー進入時の荷重移動を容易にしている。

サスペンションは、フロントにφ48mmWP APEXオープンカートリッジフォークを備え、ストローク量は125mmを確保。リヤはリザーバータンク付きWP APEXモノショックで、ストローク量は140mm。圧側は高速と低速で個別のアジャスターを備える。前後共にフルアジャスタブルだ。

なお、上位モデルとなる1390スーパーデュークRエヴォは、第3世代となる最新のセミアクティブ式サスペンション(SAT)を装備する。SATは5種のダンピングモードを備えて、オート、コンフォート、レイン、ストリート、スポーツから選択可能だ。

SATのオプションとして用意されるサスペンションプロでは、トラックとプロの2種が追加されるほか、ロー、スタンダード、ハイからなる3種の自動プリロード調整機構も備わる。さらにライダーの体重に合わせてプリロードレベルを自動調整する機能も持つ。さらにMotoGPのホールショットデバイスをヒントにした機能も盛り込まれており、停車時にリアサスペンションのプリロードが自動調整されて車体後部の車高が下がってリアタイヤのトラクションを増やし、加速とともにプリロードを適正値へ変化させる。これらの機能により、サスペンションの機能を最大限に引き出すことができるのだ。

ホイールサイズはフロント3.5-17、リア6.0-17、タイヤサイズはフロント120/70ZR17、リア200/55ZR17と従来同様だが、ホイールは約1.2kg軽量化され、バネ下重量軽減に貢献している。タイヤはミシュラン・パワーGPを標準装着としている。

ブレーキシステムはブレンボ製で、キャリパーはスタイルマ・モノブロック、マスターシリンダーはMCS(マルチクリックシステム)を装備。ディスク径はフロントが320mm、リアが240mmだ。また、クラッチのマスターシリンダーには通気システムを備わっており、油圧システムのエア抜きを不要としている。

◆エレクトロニクス

5インチフルカラー液晶ディスプレイは、インターフェイスが一新され、視認性を向上。また、メニュー構造が見直され、各情報へのアクセスや設定変更の操作も簡略化された。タイヤ空気圧モニター(TPMS)は標準装備となり、空気圧が規定以下になると液晶ディスプレイに警告を表示する。TPMSには2種の空気圧を設定することも可能で、サーキット走行用のタイヤセットなどにも対応する。また、スマートフォンなどの充電用電源としてUSB-Cタイプのソケットが備わっている。

ライディングモードは、レイン、ストリート、スポーツの3種が標準装備となる。レインではトラクションコントロールの介入度が最大となるほか、最高出力は130psに制限される。ストリートは最高出力に制限はかからず、スロットルレスポンスやトラクションコントロールの介入度は中程度となり、ウィリーも制御される。スポーツではスロットルレスポンスがダイレクトとなり、トラクションコントロールの介入はホイールスピンを許容し、前輪を浮かしたまま走行することも可能だ。

ライディングモードにはオプションとして、パフォーマンスとトラックの2種が設定される。パフォーマンスではスロットルレスポンス、トラクションコントロール、ウィリーコントロールをカスタマイズすることが可能。また、クルーズコントロール機能も備わる。トラックはパフォーマンス同様に各デバイスを設定できるほか、液晶メーターをサーキット走行に適したユーザーインターフェイスに変更される。これはラップタイムやテレメトリーデータを重視した仕様で、スポーツ走行に不要な情報は表示されない。また、クルーズコントロールは使用不可となる。

そのほか、エンジンブレーキコントロール、ウィリーコントロールがオプションとして用意され、いずれも5段階に設定可能だ。なお、ウィリーコントロールのリフトアップ角は、0.36度、2.0度、11.1度、15.5度、22.25度の5段階となっている。

外観の大きな変更点としても挙げられるLEDヘッドライトは、先に発表された990デューク同様にレンズカバーのないデザインとなり、従来よりも700gの軽量化を達成。ロービームはヘッドライトユニット中央にあり、周辺環境の変化に応じて自動点灯する。デイタイムランニングライトも連動して光量が上がり、夜間やトンネルなどではポジションライトとして機能する。また、キーオフ後の数秒間は点灯し続けてから自動消灯する機能も備える。

1290スーパーデュークから10年後に第4世代へ

前述したとおり、KTMデュークシリーズは来年30周年を迎える。1994年発売の620デュークは、ショートストロークの水冷単気筒エンジンを搭載するモタードスタイルのバイクで、今なお続くKTMのフィロソフィーである「Ready to Race」を体現したオンロードスポーツだった。2005年にはV型2気筒の990スーパーデュークを上市し、モデルチェンジを重ねるたびにモタードスタイルから純然たるストリートファイターへと変わっていった。そして2013年、スーパーバイクモデルのRC8に搭載していたV型2気筒エンジンを用いた1290スーパーデュークが誕生した。

それから10年の時が経ち、スーパーデュークは排気量アップを果たした第4世代へと進化したが、スーパーデュークのコンセプトとスタイルはそのままだ。これはストリートファイターとしての完成度の高さを示す証であり、フラッグシップたる由縁でもある。「Ready to Race」に偽りはなく、スーパースポーツのようなフェアリングこそ持たないものの、ストリートからサーキットまでカバーする、ハイスペックなピュアスポーツバイクなのだ。

―― KTM 1390 SUPER DUKE R EVO

KTM 1390 SUPER DUKE R

主要諸元■全長─ 全幅─ 全高― 軸距― シート高834(各mm) 車重200.5kg(燃料含まず)■水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ 1350cc 190ps/10000rpm 14.8kg-m/8000rpm 変速機6段 燃料タンク容量17.5L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=200/55ZR17 ●色:黒、橙 ●価格&発売時期:未発表

―― KTM 1390 SUPER DUKE R

KTM 1390 SUPER DUKE R EVO

主要諸元■全長─ 全幅─ 全高― 軸距─ シート高834(各mm) 車重200kg(燃料含まず)■水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ 1350cc 190ps/10000rpm 14.8kg-m/8000rpm 変速機6段 燃料タンク容量17.5L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=200/55ZR17 ●色:黒、橙 ●価格&発売時期:未発表

―― KTM 1390 SUPER DUKE R EVO

―― KTM 1390 SUPER DUKE R EVO

―― KTM 1390 SUPER DUKE R EVO

こんな記事も読まれています

全長4m級! 日産新型「小さな高級SUV」登場! 斬新グリル&豪華内装がスゴい! めちゃ上級な「ノートシリーズ」発売
全長4m級! 日産新型「小さな高級SUV」登場! 斬新グリル&豪華内装がスゴい! めちゃ上級な「ノートシリーズ」発売
くるまのニュース
アウディスポーツ最強の640馬力、『RS Q8』改良新型に「パフォーマンス」…欧州設定
アウディスポーツ最強の640馬力、『RS Q8』改良新型に「パフォーマンス」…欧州設定
レスポンス
PHEVとしての完成度も高いメルセデスAMGのスポーツセダン「C63S Eパフォーマンス」
PHEVとしての完成度も高いメルセデスAMGのスポーツセダン「C63S Eパフォーマンス」
@DIME
水平分業はどうもダメだった話【池田直渡の5分でわかるクルマ経済】
水平分業はどうもダメだった話【池田直渡の5分でわかるクルマ経済】
グーネット
児玉、菅原にオージーライダーのマックスが加入! 4回目の鈴鹿8耐で上位を目指すTeam KODAMA
児玉、菅原にオージーライダーのマックスが加入! 4回目の鈴鹿8耐で上位を目指すTeam KODAMA
AUTOSPORT web
事故時の正確な場所を把握できる!GPSを搭載したネオトーキョーのミラー型ドライブレコーダー「ミラーカム3」
事故時の正確な場所を把握できる!GPSを搭載したネオトーキョーのミラー型ドライブレコーダー「ミラーカム3」
@DIME
まさかのMrs.GREEN APPLEが登場! 話題の新型車を語る!? どこが気に入った? ホンダ新型「フリード」の魅力とは
まさかのMrs.GREEN APPLEが登場! 話題の新型車を語る!? どこが気に入った? ホンダ新型「フリード」の魅力とは
くるまのニュース
[サウンドシステム設計論]高度な「パッシブシステム」を組んで1ランク上のサウンドを満喫!
[サウンドシステム設計論]高度な「パッシブシステム」を組んで1ランク上のサウンドを満喫!
レスポンス
【MotoGP】バニャイヤが直面する新たな課題……マルケス加入後のチームの手綱を握れるか? 「和を乱すな」と今からアピール
【MotoGP】バニャイヤが直面する新たな課題……マルケス加入後のチームの手綱を握れるか? 「和を乱すな」と今からアピール
motorsport.com 日本版
スペインGPで大失速のRB、オーストリアGPのFP1で2台のマシンで比較テスト実施へ。角田裕毅「明確な説明が得られればいいんですが……」
スペインGPで大失速のRB、オーストリアGPのFP1で2台のマシンで比較テスト実施へ。角田裕毅「明確な説明が得られればいいんですが……」
motorsport.com 日本版
ホンダ「新型ヴェゼル」登場! めちゃ精悍「“スポーティ”仕様」がカッコイイ! デザイン刷新の「フル無限カスタム」も設定
ホンダ「新型ヴェゼル」登場! めちゃ精悍「“スポーティ”仕様」がカッコイイ! デザイン刷新の「フル無限カスタム」も設定
くるまのニュース
VW新型「ゴルフR」世界初公開! 333馬力・最高時速270kmの最強ゴルフは「光るVWエンブレム」初採用
VW新型「ゴルフR」世界初公開! 333馬力・最高時速270kmの最強ゴルフは「光るVWエンブレム」初採用
VAGUE
マツダとヤマハ発動機、認証不正で出荷停止のロードスターRFなど 7月以降に順次生産再開へ
マツダとヤマハ発動機、認証不正で出荷停止のロードスターRFなど 7月以降に順次生産再開へ
日刊自動車新聞
VWゴルフGTIのセダン版『ジェッタGLI』に改良新型、228馬力ターボに6速MT…米国発表
VWゴルフGTIのセダン版『ジェッタGLI』に改良新型、228馬力ターボに6速MT…米国発表
レスポンス
【公式動画】アストンマーティン F1アロンソの熱望から誕生したQ By Aston Martinビスポークのヴァリアント・ヴェラールが新たな系譜に加わる
【公式動画】アストンマーティン F1アロンソの熱望から誕生したQ By Aston Martinビスポークのヴァリアント・ヴェラールが新たな系譜に加わる
Auto Prove
トヨタ「アルファード/ヴェルファイア/プリウス」オーナーに朗報! 純正ナビのテレビ視聴やナビ操作が便利になるTVキットが新登場
トヨタ「アルファード/ヴェルファイア/プリウス」オーナーに朗報! 純正ナビのテレビ視聴やナビ操作が便利になるTVキットが新登場
Auto Messe Web
3週間ぶりのMotoGP! オランダGPのFP1はバニャイヤがトップタイム。来季チームメイトのマルケス2番手続く
3週間ぶりのMotoGP! オランダGPのFP1はバニャイヤがトップタイム。来季チームメイトのマルケス2番手続く
motorsport.com 日本版
ブガッティの新たなハイパースポーツカー「トゥールビヨン」が登場。V16エンジン+3モーターで1800psを発生!
ブガッティの新たなハイパースポーツカー「トゥールビヨン」が登場。V16エンジン+3モーターで1800psを発生!
Webモーターマガジン

みんなのコメント

15件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村