2024年F1第9戦カナダGP金曜日のフリー走行でパワーユニットになんらかの不具合が発生したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。チームからはERS(回生エネルギーシステム)のトラブルという情報が直後に入ってきたものの、その後、続報は伝えられていない。
パワーユニットを新しくした場合、国際自動車連盟(FIA)から、その情報が発表されることになっている。しかし、この日、FIAから新しいパワーユニットを投入したという情報は伝えられなかった。つまり、フェルスタッペンが土曜日に搭載したパワーユニットはこれまで使用した1基目から3基目のいずれかとなる。
フェルスタッペン、PPと同タイムは「予想より良い結果」ピット規則違反の疑いも晴れる。Q1落ちのペレス「自分に腹が立つ」
フェルスタッペンの地元オランダのネットニュースは「カナダGPに搭載された新エンジンが故障し、サーキットでは修理不能となったため、ファクトリーに戻され、フリー走行3回目でフェルスタッペンは再びすでに使用したエンジンで走行していた」と報じている。
この日、フェルスタッペンのパワーユニットに再びトラブルが発生することはなかったが、金曜日の走り込み不足から、マシンの仕上がりは決して満足がいくものではなかった。フリー走行3回目では、ステアリングホイールが思い通りに動かなかったり、コーナーリング中にマシンが飛び跳ねるという症状に悩まされ、ウォールに軽く接触するなど、肝を冷やす場面も見られた。
フェルスタッペンをもってしてもドライビングが難しいマシンとなってしまったことは、チームメイトのセルジオ・ペレスには非常にやっかいな状況だった。フリー走行3回目でも9番手だったペレスは、さらにペースアップした予選で速さを取り戻すことができずに16番手にとどまり、いきなりQ1で敗退した。
「雨模様だった金曜日から、土曜日がドライコンディションとなったことで、すべてがリセットされた。そのため、リヤエンドにはかなり苦労した。もちろん、チームメイトのマックス・フェルスタッペンがまったく同じタイミングでQ1最速タイムを記録したことを考えれば、僕がQ1で敗退したことは決して正当化できないが、僕たちはマシンのセットアップに関して、何か根本的な問題を抱えていると思う」
そうペレスは語った。
Q2に進出し、Q3ではポールポジションを獲得したジョージ・ラッセル(メルセデス)と同タイムを記録し、計測したタイミングの差で予選2番手となったフェルスタッペンも決してマシンには満足していなかった。フェルスタッペンはマシンの状況を次のように説明する。
「またモナコと同じことで悩んでいる。低速コーナーの乗り心地や立ち上がりのメカニカルグリップがとても重要だけど、そのエリアで僕たちはいまだに課題を抱えている。だから、ここで予選2番手になれたことはうれしい驚きだ」
昨年までライバル勢に対して保っていたレッドブル・ホンダRBPTのリードは、今年のモントリオールで見えなくなってしまった。
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