アカデミー主演男優賞受賞！A・ホプキンスの最高傑作にして集大成『ファーザー』

■83歳での現役続行宣言！

　2021年の第93回アカデミー賞で、名優アンソニー・ホプキンスが83歳の史上最高齢で主演男優賞を獲得し、同時に脚色賞も受賞した映画『ファーザー』が2021年5月14日（金）より公開されます。

　本作は、世界30カ国以上で上演された傑作舞台の映画化。認知症と死をテーマに、誰にも訪れる人生の夕暮れと揺れる親子の絆を見つめた感動の物語です。現実と幻想の境界が曖昧になっていく父親をアンソニーが演じ、愛する父の変化に戸惑い悩む娘を『女王陛下のお気に入り』（2018年）でオスカーを獲得した女優オリヴィア・コールマンが繊細に演じています。

　アンソニーはこの難しい役どころを演じるにあたり、自身の父を参考にしたそうで、「私は父を演じたんです。父は認知症ではありませんでしたが最後の数週はその兆候が見えました。死を恐れるあまりとても怒っていて、目が合うだけで身がこわばりました。そんな父を思い出しながら演じたので実に簡単でしたよ」とインタビューに答えています。

　アンソニー・ホプキンスと言えば、『羊たちの沈黙』（1991年）で演じた元精神科医の殺人鬼ハンニバル・レクターが思い出されますが、『世界最速のインディアン』（2005年）の、愛車“インディアン・スカウト”を40年以上も改良し続け、63歳にして世界最速記録を打ち立てた実在する伝説のライダー、バート・マンロー役も印象に残っています。

　同じインタビューで引退について問われたアンソニーは、「私はまだまだ引退する気はありません。私は老戦士ですからね。強くて生きる力がある。それに私はあれこれ考えたり分析したりせずただセリフを覚えて演じます。それが脳の活性化につながります。私は暗記マニアなんです。おかげで脳が衰えません。シェイクスピアやエリオットなどの詩も大量に暗記しています」と答えています。83歳にして現役続行を宣言したアンソニー。伝説のライダーと同様に、愛することにひたすら情熱を注ぐことが健康の秘訣なのかもしれませんね。

　名優アンソニー・ホプキンスが半世紀を超える役者人生の最高傑作にして集大成とも言える演技を披露し、アカデミー賞主演男優賞を獲得した映画『ファーザー』は2021年5月14日（金）より公開です。

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■【動画】『ファーザー』予告編