10月12~13日、静岡県の富士スピードウェイで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦・第7戦はでは、サーキット内外でさまざまなイベントが行われたが、阪口晴南と大湯都史樹のふたりを擁して戦うVERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGのピットウォーク中、ユニークなトライアル展示が行われた。
今シーズンからCERUMO・INGINGの新たなパートナーに就任したVERTEX PARTNERSは、チームの母体であるトヨタカローラ山口をはじめとした企業とレース業界、およびビジネスにおいてタッグを組む新しいかたちで提携しており、レースをはじめ、あらゆる事業領域でともに変革を実現するパートナーとして活動している。
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そんなVERTEX PARTNERSは、今シーズンのパートナー就任後もCERUMO・INGINGとともに、ファン、さらにスポンサーを盛り上げるために何かできることがないかと模索してきたという。そのなかで、VERTEX PARTNERSのさまざまな事業のなかで関係があったセルカム株式会社、株式会社ミマキエンジニアリングとともに、今回新たな企画が持ち上がった。
セルカムは、大阪と東京を拠点とし、世界中の3Dプリンタや大型インクジェットプリンタ、カッティングマシン、昇華転写機等の出力機器を手がけている。一方ミマキエンジニアリングは、産業用インクジェットプリンタ、カッティングプロッタ、3Dプリンタなどを手がけているメーカーだ。3社が協力し『チーム監督・ドライバー・スタッフのミニチュア制作・展示』という企画が持ち上がった。
今回は、筆者も実際に企画を体験した。富士スピードウェイのパドックスイート1階に3Dスキャンの設備が設けられており、まずはその中に立ちスキャンしてもらう。時間は数十秒もかからなかった。そのデータを、ミマキエンジニアリングの3Dプリンタである3DUJ-2207で出力する。
ちなみに、スキャンした3Dデータはその時点で楽しいもので、アップされたデータをスマートフォン上で楽しめる。AR(拡張現実)で実際の景色に立たせることができる。VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGの立川祐路監督がSNSに投稿した写真もこの3DデータとARを使ったもの。またデータによっては走らせたり踊らせたりできる。スーパーフォーミュラの解説を務める脇阪寿一が投稿したのがそれだ。
3Dプリンタでの出力はひと晩ほどかかるが、できあがりは写真のとおり。今回ピットウォークで展示されたミニチュアの中に、大変恐縮ながら筆者のものが加えられたが、メディアタバード、この日着ていた服やスニーカーが精細に再現されていて驚くほどだ。
もちろん、阪口と大湯(今回はスーツ姿と私服の2パターン制作された)、立川監督、メカニック等、見ればすぐに誰か分かるし、ロゴも再現されている。縮尺が合っていたら、ミニカーの横に立たせたいくらいだ。このミニチュアはピットウォークでも大好評で、多くのファンが足を止めて見入っていた。
今回の取り組みはあくまでトライアルで、今後どう活用していくのかはVERTEX PARTNERS、CERUMO・INGINGで協議していくという。可能性はさまざまで、例えばドライバーや監督のミニチュアとともに、スポンサーやファンの方のミニチュアを一緒に並べることができれば身近に感じられ、嬉しいはず。ミニチュアはプリントする人数にもよるが、一日あればできるのでレースウイーク中にも可能だ。
VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGでは、単にレースを観るだけではなく、ファンとともに楽しむ参加型の体験を通じ、モータースポーツの魅力を多くの人たちに届けることを目指している。今回の取り組みはかなりユニークだが、どんな形になるのか今後楽しみなところだろう。
株式会社ベルテクス・パートナーズ(VERTEX PARTNERS)
https://www.vertex-p.com
セルカム株式会社
https://selcam.co.jp
株式会社ミマキエンジニアリング
https://ir.mimaki.com
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