1970年代後半からわずか5年ほどの間、当時のスーパーカーブームに乗る形で人気を得た「シルエットフォーミュラ」と呼ばれたカテゴリーがあった。市販車をベースとしながら排気量は無制限、トレッドの拡大やオーバーフェンダー、ウイングなどは形状も材質も自由とされたそのド迫力ボディはレースファンを虜にし、富士や筑波で開かれた「スーパーシルエットレース」は、後述の「日産ターボ軍団」とBMW・M1の激突で大いに人気を博した。「外観(シルエット)だけ市販車に似せたフォーミュラカーのようだ」と評された“モンスター”たちの短くも熱い時代を、名ドライバーたちの証言なども交え振り返る。
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