平成バブルの軽スポーツABCトリオと言えば、AZ-1、ビート、カプチーノだ。この中で唯一AZ-1のみにOEMが存在し、スズキ『キャラ』として販売された。つうか、AZ-1のリヤミッドにはスズキ製F6Aターボが搭載されてるんだから、ある意味、キャラの方が本家に近い!? と言えなくもなかったりする(笑)。
ガルウイングドア採用により、“世界最小のスーパーカー”とも言われたマツダ・オートザムAZ-1。シャシー&ボディは、アウターパネルが応力を受け持たないスケルトンモノコックっていう凝った構造で、そのリヤミッドにアルトワークス譲りのF6Aターボを載せる。
軽スポーツABCトリオの中では最後発となる1992年10月に登場。リヤミッドシップ2シーターでガルウイングドアっていう、ユーザー層を極めて限定するパッケージングに加え、時代的にはバブル景気もハジケたあとだっただけに販売は芳しくなく、1995年6月に生産が終了した。
そんなAZ-1発売の翌93年、スズキから登場したのがバッジ違いのキャラだ。
フロントフード前端のエンブレムがスズキの『S』になり、リヤパネル中央に『CARA』と車名が入るのがAZ-1との違いだけど、それ以外にも相違点があるんだな~。
まずフロントマスク。実はAZ-1とキャラ、そもそもバンパー形状が異なってて、キャラは両サイドに角型フォグランプが標準装備されるのだ。これは大きな違い。
オーナーがよほどの変わりモノ(!?)で、AZ-1にキャラのフロントバンパーを移植してたりしない限り、ココが外装における最大の識別点になることは間違いない。
ちなみに、AZ-1は純正オプションで丸型フォグランプが用意されてた。
当然、後付け感満点だからレーシーな雰囲気を好むひとには向いてるかもしれないけど、スマートにフォグランプを装着してるという点では、キャラの方が圧倒的にまとまり感がある。
リヤ周りでも、ひと目で違いがわかるディテールが。バンパーの下、マフラーメインサイレンサーを隠すように装着されてるスチール製プレートだ。もしかしたら、ヒートプロテクター的な役割があるのかもしれないけど、真偽のほどは定かでない(笑)。
キャラはそこが単純にスリット処理されてるだけ。横長メインサイレンサー&左右デュアル出しテールエンドを「どうだ!」と言わんばかりに見せつけるのもアリだけど、プレートでちょっと隠してのチラリズムも、スポーティさを演出する手法として当然アリだ。
これがAZ-1ではプレートに“AUTOZAM”の抜き文字処理が施されて、見た目にかな~り凝ったモノになる。その手の込みようから、「本家はソッチじゃなくてコッチだぜ!!」とでも言いたげなマツダ開発陣の気持ちが見え隠れする…ってのは言いすぎか(笑)!?
以上、まるで役に立たない情報でした~。
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